刑事くん。 桜木健一

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「刑事くん(第1シリーズ)」長坂作品エピソード あらすじ・解説 「刑事くん(第1シリーズ)」長坂作品エピソード あらすじ・解説 【ストーリー紹介】 刑事だった父を殺された三神鉄夫は、犯人を自分の手でつかまえるために刑事になった。 警察学校を一緒に卒業した大丸四郎と共に城南署に配属された鉄男は、そこで数々の事件と出会いながら一人前の刑事になっていく。 本来の任務を忘れ、私情に走り、肝心の人物を取り逃がした鉄男は再び時村(名古屋章)の「バカモン!」の雷を受け、名誉挽回とばかり本来捜すべき容疑者・秋山の居所を執念で掴み、時村達の協力もあり、拳銃密売の現場を押さえ、一味を一網打尽にする。 汚名も挽回し、鉄男は父親殺しの犯人逮捕への闘志を新たにするのだった。 このシリーズ一作目のコンセプトは鉄男の父親殺しの犯人を自らの手で捕らえる目的が骨子となっており(余談だがこの「復讐劇」のコンセプトを受け継いだ長坂作品が『快傑ズバット』である)、特にシリース゛初期は暇さえあれば犯人捜しに東奔西走する主人公の描写が見られる。 長坂氏はこの作品でシリーズ初登板を飾るが、そのお約束を描写、血気に走る主人公の性格も守り、作品カラーを自分の中に吸収しようとする努力が伺える。 ラストの犯人逮捕への意欲を表した台詞は一月後放映の第21話「おれのオヤジは」にリンクしてくるのだが、その結果は作品のターニングポイントになるショッキングな試練となるのが普通でなく、今考えるとマンネリ打破を考慮していて流石だと感じさせる。 当初このシリーズは2クールでの終了を予定していたが、視聴率が20%を突破、2クール分の延長となり、以後他作品を挟んでシリーズ化、やがてはブラザー劇場枠(TBS・月曜七時半)の名物シリーズに成長していく。 その延長が決まったのが恐らくこの話の放映時期だろうと推測する。 頭金支払いのみで商品を騙し取ったとされる18歳の少女・アサダカオリを監視する鉄男は、その美しい容姿と仕事ぶりから彼女が犯人だと思えずにいた。 その後、カオリが売り飛ばしたはずの商品を姉が売っていたと知った鉄男は、姉がカオリに詐欺の罪を着せようとしていたと推測。 カオリを問い詰めるが、カオリは口を割らない。 姉が逮捕されれば姉の子供・ユキが可哀想だからと、自分が犠牲になろうとするカオリに、駄目な人間になる手伝いをしていると諭す。 姉の夫に殴られても抵抗しない鉄男の姿を見たカオリは、自分の今までの姿とオーバーラップさせる。 自分も殴られっぱなしではいけないと悟ったカオリは、「姉たち自身が変わらなければ何にもならない」と涙ながらに姉に訴えた。 そして、新春初事件を解決させた鉄男は今年こそは父を殺害した犯人を逮捕すると誓うのだった。 この台詞に、この放送の約1年後に放送された『ウルトラマンA』最終話「明日のエースは君だ!」 1973年3月30日放送 の「たとえ何百回裏切られようと」を思い起こす方もいるのではなかろうか。 この台詞に関しては、脚本を手掛けた市川森一氏のシナリオ集『夢回路』にて「聖書にて、キリストの弟子が裏切りを何回許したらいいかと問うくだりで、十回が百回、百回が千回まで許し続けろという、このキリストの言葉をAの言葉を借りて言ったのでは」とある。 長坂氏の作風にはあまり聖書の影響を受けていたようには感じられないが、市川氏同様に聖書の影響を受けていたのか、気になるところではある。 本シリーズをトータルしても筆頭に上がる名作で、長坂氏も「メイキングオブ東映ヒーロー1」(講談社刊)内のインタビューにてコメントしているのがこの作品。 父親の仇打ちというコンセプトを軸にしたこの第一作目の中で、主人公の挫折とそれを乗り越えての成長が作品のカンフル剤としての役割を果たす。 それは人間誰もが一度はぶつかる、尊敬すべき父親の汚点に出くわし、例え父親を軽蔑してもそれを如何にしてして乗り越えるかという試練を主人公に課した長坂氏の「父と子」の関係を描く上でのポイントとして単なる情愛のみならず、憎悪や憎しみの部分を袖出、それを克服しての成長、そしてそれは他人のためでなく、自分自身の成長として人生の中で必要なプロセスであるという主張が伺える。 ラストで時村が自分の父親の話を鉄男にするが、そこにも父親を例え軽蔑した事があっても、父親を尊敬している面が描かれ、テーマの纏めとしての機能を果たしている。 ちなみに助監督の小林義明は80年代から90年代の東映特撮の旗手として活躍したあの名匠で、当時は本作と近藤照男プロデューサーの『キイハンター』で佐藤肇らの助監督を務め、佐藤お得意のオカルト編でそのSFマインド溢れる演出を吸収、以後の特撮作品での演出の作風の基盤を固めていた。 何度も失恋を繰り返し、占い以外に何も信じられなくなったマリコは、今はセールスマン・仁科頼照を愛していたが、ジュンペイが現れた為に思い悩む。 ジュンペイを選ぶよう占い師に言われたものの、仁科へ会いに行ったマリコは、そこで逆上したジュンペイに刺され傷つき、さらに仁科の妻子を目撃、自分が仁科に騙されていたことを知る。 占いに逆らった為に酷い目にあったと嘆くマリコは、今度は占いに従い、一緒に逃げようと言うジュンペイの元へ傷ついた身体を引きずって向かう。 そんなマリコを止める鉄男だが、ジュンペイに拳銃で脅され負傷。 しかし、鉄男は何度も倒れながらも懸命にジュンペイに立ち向かい逮捕。 マリコは、強ければ運命でさえ自分で変えられるのだと悟るのだった。 タイトルの通り、「自分の道は自分で決める」というテーマを、何にでも占いに頼ってしまうヒロインに絡めた着眼点が見事な一作。 「父を殺した犯人が見つるかるかも」という占いに対して、鉄男が「占いなんかに頼らずに自分の手で捕まえる」と誓って締めるラストもイキである。 オオカワマリコ、オオガキジュンペイの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 だが、その少女・ハヤミリカは、中年紳士ばかりを狙うカツアゲ事件の主犯として島崎にマークされていた。 島崎、大丸からクロだと断言される中、彼女の無実を信じた鉄男は真犯人の姿を求め走り回る。 「刑事としてではなく友達として答えてほしい」と問う鉄男に、無実だと答えるリカ。 しかし、懸命に捜査する鉄男を尻目に、リカはカツアゲを繰り返す。 再度、島崎、大丸に追われていたリカを救う鉄男は、「現行犯で押さえた」という大丸の呼びかけを聞き、再びリカに無実かを問う。 身の潔白を訴えるリカを連れ、さらに逃げる鉄男。 「刑事が犯人を逃がすと罪になる」と叫び包囲を狭める大丸。 それでも逃げ続ける鉄男にリカは、「刑事さんも罪になる」と泣きながら訴え犯行を自白し、「私達を捕まえて」と泣き叫ぶ。 リカは父が好きだったが、憎かった為似た背格好の男性を襲ったと告白、自首を訴える。 鉄男は、追ってきた大丸らに彼女達が自首をしたと伝えるのだった。 先輩・同僚刑事が全員クロだと断定する中、主人公だけが容疑者がシロであると信じ無実を突き止めるというある意味刑事ドラマの定番プロット。 例えば長坂氏が手掛けた作品では『特捜最前線』 1977年〜1987年 の第172話「乙種蹄状指紋の謎!」や第319話「一億円と消えた父!」なども同類のパターンといえよう。 しかし本作では主人公の見立てが誤りであり実際にクロだったという衝撃的な展開に発展。 そして、ただ犯人を捕まえるのではなく、心の底から改心させるという実に巧みな筋書きにまとめあげている。 ちなみに、本作と同様に主人公の見立てが誤っていた作品といえば、桜木健一氏が主役刑事を務めた『特捜最前線』第169話「地下鉄・連続殺人事件!」があるが、やはり桜木氏はこのような話がよく似合うといったところであろうか。 ラストシーンの時村の台詞「警察官の仕事は犯人を挙げるのが仕事で、挙げさえすればそれでいい。 だが、本当に大切なのはその後だ」は、『特捜最前線』第50話「兇弾・神代夏子死す!」の神代夏子の台詞「警察の仕事は犯人を逮捕してしまえばそれでお終い……でも本当は、それからが大変なのよね」を彷彿とさせる。 犯人を逮捕しておしまいという大多数の刑事ドラマに対して、長坂氏が変化球で対抗している様がうかがえるようである。 しかし、その最中に陣野は警察手帳を紛失。 気の弱い陣野はひどく落ち込み、鉄男は自分の手帳を陣野に貸し、自分が手帳を紛失したと時村に届け出る。 鉄男は、スナックに陣野の息子・キヨシが偶然いたことを知り、キヨシの行方を追った。 父の手帳で警察官を騙り恐喝していたキヨシを発見する鉄男。 キヨシは、気が小さくておどおどしてる父がみっともなく、そんな親に育てられた自分も弱虫になったと語り、強くなる為に警察手帳を使ったと告白。 鉄男は、みっともない親父の手帳のおかげで強くなった、そんな強さで満足なのかと叱咤する。 息子に対してまでおどおどしている陣野に、自分の力で手帳を取り返すようけしかける鉄男。 そして、陣野は手帳を取り返し自信を取り戻した。 鉄男は、安っぽい浪花節で陣野を庇ったことが陣野を甘やかしていたと気付き自ら反省するのだった。 陣野巡査を演じているのは『男はつらいよ』シリーズのタコ社長役でお馴染みの太宰久雄氏。 長坂作品では『人造人間キカイダー』 1972年〜1973年 第16話「女ベニクラゲが三途の川へ招く」にも出演している。 キヨシの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 その横暴な態度にカッとなった鉄男は堂森に二日で事件を解決すると約束。 だが、姫野の調べでは単なる家出と判明、その立ち回り先へ向かった鉄男は、みはるの仲間であるフーテンのヒロシらに接触する。 そして刑事であることを隠した鉄男はみはるの居所を突き止めた。 養護施設「たんぽぽの家」で働くみはるは、父の人形ではなく、ようやく見つけたこの自分の生き甲斐を守りたいと訴える。 そんな彼女を想い見逃そうとする鉄男と大丸だったが、姫野の連絡を受けた堂森が現れみはるを連れ去ろうとする。 未成年の娘を親が連れ帰るのを刑事が止めるのかと迫られ、手も足も出せない鉄男。 鳴り響くその歌声にうろたえた堂森はみはるの生き甲斐を認めるのだった。 本作は台本とほぼ同じ展開。 台本によるとゲストの漢字表記は以下。 堂森繁樹、みはる、松本ヒロシ、キヨ子、良、テル代、養護施設長・有明、秘書・伊藤である。 そんな時、拳銃強盗で手配中のユウスケとタミが少年院出のアサダセンキチと接触するという情報を入手。 大丸がセンキチを確保している間、ユウスケとタミはひょんなことから鉄男がセンキチだと勘違いして接触。 鉄男はセンキチになりすますが、刑事であることがばれ、拳銃を奪われてしまう。 青森へ車を走らせろと命じられ言いなりになる鉄男。 そして、鉄男の残した手掛かりを元に後を追う板垣。 花が好きなタミは青森へ逃亡し花を摘むことを夢見るが、鉄男は強盗をしなければ花が掴めないのかと叱咤。 目前の花畑で花を見つけた鉄男は摘んだ花をタミに見せ、自分の手で掴んでみるんだと訴える。 心動かされたタミに逆上したユウスケはタミを射殺。 さらにユウスケは子供を人質に逃走する。 駆け付けた大丸がユウスケの背後へ近付くのに気付いた鉄男は、ユウスケに最後の弾を撃たせる為に自ら撃たれようとするが、その動きに気が付いた大丸が自ら前に出て、代わりに撃たれる。 ユウスケを逮捕、無事に命を取り留めた大丸は、かねてから望んでいたアメリカ留学の辞令を受け取るのだった。 本話にて大丸がアメリカ留学という設定で退場。 そして代わりに、新米刑事・板垣一彦が配属された。 人質になる少年を演じている小塙謙士氏は『日本沈没』 1974年〜1975年 の小野寺健一役、『アクマイザー3』 1975年〜1976年 の島光彦役で長坂作品にレギュラー出演。 単発では『小さなスーパーマン ガンバロン』 1977年 第4話「負けるな!ナマズ大地震」にゲスト出演している。 暴力団関係のオーソリティである本庁刑事の矢吹シュンタロウが城南署の加勢に入ったために上機嫌な時村の態度に、鉄男は面白くなく反発。 赤根の娘・サヨリを取り調べる時村らに対し、彼女の無実を信じる鉄男は抗議するが、サヨリは犯行を自供。 彼女の供述通り凶器も発見された。 花木組の組長・花木に二人の娘がいることを知った鉄男は、二人に赤根が花木に会いに来たかを聞く。 サヨリと同じ境遇の二人ならサヨリの気持ちが分かるはずだと語る鉄男の言葉に、二人は赤根が「この世界から足を洗う」と告げに来たと証言。 そのことを知ったサヨリは、父が自分の願いを聞いてくれたと知り、「ヤクザに殺されたくらいなら実の娘に殺されたことにしてやろう」と思い嘘の供述をしたと語った。 赤根殺害の原因は、赤根が花木に「足を洗えないのなら麻薬ルートのリストを警察に渡す」と脅迫していたことだと判明。 そして花木らの麻薬取引場所を突き止め、矢吹の協力を得て花木を逮捕。 鉄男は矢吹へのわだかまりを説き、矢吹は、「世界中の暴力団の子供達が本気で親にヤクザを辞めてくれと頼んだなら……」と呟くのだった。 千葉真一氏が本庁刑事役でゲスト出演。 本話の予告編でも「御存じ千葉真一」と紹介された。 ちなみに、第2シリーズ第1話「ぼくたちの春」(脚本:佐々木守氏)、第38話「輝やかしき道へ」でも同役で再登場を果たしている。 矢吹の漢字表記は第2シリーズ第1話の放送当時の新聞記事を参照。 シュンタロウ、サヨリの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 現場検証の最中、現場で怪しげな男を発見した鉄男と板垣。 板垣はその男を追い、鉄男はその男が執拗に見つめていた屋敷に向かった。 その屋敷に住むカヤマユキが部屋の窓から現場を目撃したと推測する鉄男だが、警察に対する頑なな態度のために証言が得られない。 そんなユキは半年前、父・リョウイチの工場で起きた火事の為に怪我をし、下半身不随で車椅子から立ち上がれない状態だった。 鉄男はその半年前の火事に不審を抱き調査、経営不振だったリュウイチが保険金目的で放火したと推測。 ユキに、父の放火を目撃してショックを受けた為に歩けなくなっただけだと語る。 そして、鉄男は犯人・ナカザワを発見、追跡するが、崖から突き落とされた挙げ句に足に丸太を落とされ負傷。 その隙に目撃者・ユキの命を狙うナカザワだったが、足を引きずって立ち塞がる鉄男。 だが、鉄男は負傷している為に窮地に。 その鉄男をユキが思わず立ち上がって救った。 ユキが困難を乗り越えたことに喜ぶ鉄男はついにナカザワを逮捕。 そしてリョウイチは、娘が歩けるようになったことを鉄男に感謝し、放火を認め自首するのだった。 改編期シーズンの為か 前週である第32話より一か月間、当時のヒットアイドルであった沢田研二、小柳ルミ子、南沙織、天地真理の各氏が立て続けにゲスト出演。 予告でもタレントの名前を出して紹介している。 なお、本話の予告では「小柳ルミ子の出演で花をそえる」と語られていた。 その中の一人、パン屋の妻・佐々木タカをマークする鉄男。 タカに100万を超える借金があることが判明、そして鉄男は現場に侵入するタカを目撃する。 タカは、犯行時刻付近に現場を訪れたが昔の手紙を取り返そうとしただけで殺しはしていないこと、そして借金は夫の店を救う為だと告白。 そんなタカは、娘のサヤカから過去に水商売の仕事をしていたためにふしだらで嘘つきだと嫌われているという。 タカの無実を信じた鉄男はタカのアリバイを見つけようと調査。 ちょうどその時間、サヤカに気があるカメラマン・キタミが店で写真を撮っていることが判明。 その写真にタカと時計が写っていると信じる鉄男はキタミの行方を追う。 だが、写真はサヤカの手に渡った後で、サヤカの行方が分からない。 状況証拠からタカが捕らえられようとしたその時、写真を手にしたサヤカが駆け付け、タカの無実は無事に証明。 そして、真犯人も逮捕されるのだった。 本話のゲストは、前年である1971年にデビューし、デビュー曲「17才」 1971年 が大ヒットとなった南沙織氏。 予告では「殺人事件の容疑者に間違えられた南沙織が扮するチャーミングな少女…」と紹介された。 なお、劇中で流れた歌は「ともだち」 1972年 である。 サヤカ、キタミの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 その麻薬密売グループの一人、キシダを追う鉄男と板垣だったが、キシダは仲間に車で撥ねられて重体。 主犯のヤベを追う鉄男は、キシダから証言を得ようとするが、担当医師のイオリは患者の命に関わるからと尋問を拒否。 キシダの手術が開始されたが、手術は難航した。 今のキシダは精神的な支えが必要不可欠な状況の為、イオリはキシダがうわ言のように呟いていた恋人のサエコを探す。 患者第一のイオリと麻薬グループ壊滅を優先する鉄男は対立するも協力し、サエコの居所を突き止めた。 事件の真相がサエコがキシダを利用していたのだと判明、サエコは面会を懇願する鉄男とイオリの言葉に「関係ない」と言い放つ。 そんな鉄男らを密売組織が襲う。 「君だけがキシダの命を救える」と説得されたサエコは、身を挺して庇う鉄男に守られ病院へと急いだ。 そして組織は逮捕され、手術も無事に成功するのだった。 予告ナレーションでは「湖より愛を求めて」と語られている。 本話のメインゲストは、同年3月31日に放送が終了したばかりの『帰ってきたウルトラマン』で主役・郷秀樹を演じた団次郎氏である。 「女中に1000万円持たせ公園の屑かごに入れろ」という指示に従い、女中に扮した姫野が公園に向かうが、屑かごの前で姫野は突然金を手に公園の外へ。 慌てて追跡した板垣に驚いた姫野は、その拍子に偶然通りかかった車に撥ねられ負傷してしまう。 犯人・カワベの監視に気が付いた時村はカワベを包囲。 しかし、カワベは近くにいた女性・ヤエコを人質に建物に立てこもった。 先の1000万円を受け取ったカワベはさらに新たな人質の分として1000万円を要求。 窓から乗り込もうとする鉄男だったが、外から様子を監視していたカワベの仲間が無線でカワベに連絡した為に失敗、鉄男は囚われの身となる。 一方、時村は冷静な判断により、屑かごに置かれたトランシーバーからの犯人の指示に姫野が従ったことを見抜き、さらにカワベの仲間の無線を傍受。 仲間を捕らえミドリを救出、時村の声を加工して仲間になりすまし、カワベを誘き出す。 誘き出されたカワベは鉄男の活躍により見事逮捕。 鉄男と板垣は時村の沈着冷静な腕前に感心、「いつかはあの人のようになってみせる」と誓う鉄男だった。 驚くほどに密度の濃い一作。 長坂氏は通常の作品に何本分ものアイデアを入れると語ることがあるが、本作の密度は尋常ではない程。 誘拐事件に立てこもり事件、その軸を、鉄男を主役にしているものの時村にもスポットをあて、さらに鉄男の家族の描写も描き、そして、最後に鉄男がチャンスを作るきっかけになるキーがかなり早い段階で伏線を張られていたりなど、本当に文字通り何本分ものアイデアを盛り込んでいる。 カワベ、ヤエコの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 鉄男はコンノと共に連続万引き事件を担当する。 コンノの目利きによって大勢の万引き少女を補導するが、目の前で万引きするのを待って逮捕するコンノのやり方に鉄男は反発する。 コンノは、二人の少女・アケミとチーコをマークするが、二人はこそこそと自分らを見張るコンノに反発。 コンノの目前で挑発的に万引きするも、すんでのところで鉄男が止めた。 そして、子供みたいに遊んでみたいと訴えるチーコの声に、遊園地へ二人を連れていく鉄男。 すべての大人に対して反抗的な態度をとる二人は、優しく接する鉄男に対しても心を開かず反発を繰り返すが、繰り返し敵意をむき出しにしても態度を変えない鉄男の姿に心を開き、泣きじゃくる。 その様子を見ていたコンノも鉄男を認めるのだった。 この6月の放送分である第40話から第43話までの4本はすべて長坂氏による脚本。 まさに長坂月間と呼べる一か月であった。 本作の中盤で流れていた曲は井上順氏 当時は井上順之 の「涙」 1972年。 ちなみに、本作ではゲストクレジットされている役者がすべて女性。 その妻が警察に復讐する為、自分の息子・タカシに爆弾入りの鞄を城南署の刑事部屋に置いてくるよう指示。 しかし、鞄の中身を知らないタカシは鞄を置かずにそのまま警察を後にし、姫野と共にバスに乗り込んだ。 それを知った母親は半狂乱になり鉄男にすべてを自供。 爆弾は、鞄を開けたら即爆発するという。 タカシは父親と出かけた想い出の場所を求め、姫野が目を離した隙に一人でまた別のバスに乗り込んだ。 偶然バスに乗った鉄男の母・はるとはるの元で働くルミは一人で行動するタカシを心配し、行動を共に。 タカシの母親から想い出の場所を聞き出した鉄男は多摩動物公園へ急行。 ゴーカートを疾走するルミとタカシを追跡する鉄男は、無事にタカシを保護するのだった。 後に「バクダンの長坂」と呼ばれることになる長坂氏が手掛けた爆弾もの。 この30分という短い時間の中に長坂氏はアイデアを詰め込み、鞄を開けたら即爆発するという、いつ爆発するか分からないサスペンスに加え、3時になると子供がおやつを食べる為に鞄を開ける習慣があるという、疑似時限爆弾としてのタイムサスペンスも追加。 密度の濃すぎる設定である。 本話のクライマックスは多摩テックゆうえんちのゴーカート。 多摩テックのゴーカートといえば、『ウルトラQ』 1966年 第19話「2020年の挑戦」(ケムール人登場の回)で有名である。 偶然か2話続けて物語のクライマックスは遊園地が舞台。 第40話は西武園ゆうえんち、第41話は多摩テックゆうえんち 2009年閉園 である。 時効成立の日に姿を現したイワタの行動に疑問を抱いた鉄男は、イワタの足取りを推測、被害者の墓でイワタの娘・北見リョウコと、タケの孫娘・ヤヨイを発見する。 今日がリョウコの結婚式だと知った鉄男はイワタの目的が娘の花嫁姿を見ることだと確信、式場へと向かった。 張り込む鉄男にヤヨイは、今まで父の償いをする為に自分達に尽くして来たというリョウコを庇い、見逃すよう懇願。 同情し、数時間で時効の成立する状況に思い悩む鉄男に時村の叱咤が飛んだ。 式場に現れ娘の花嫁姿を一目目にしたイワタは警察に追われ逃走。 警察の必死の包囲網を潜り抜け時効寸前を迎えるが、成立5分前、ついに鉄男はその手に手錠をかけるのだった。 時効成立数分前という、刑事ドラマ定番のシチュエーションである本作。 しかし、ズルいまでに同情しざるを得ないその設定が、鉄男や板垣、それに視聴者の心まで揺さぶり、「あと数時間で時効」だから「見逃してやりたい」と思わせる。 逮捕を覚悟してでも娘の結婚式を一目見たいと思う男、自分の結婚式の為に父が逮捕されるかもと嘆く娘。 祖母を殺されながらも、犯人の娘に尽くされ心を開いた娘が、自分が結婚をその父に知らせた為に今回の悲劇を呼んでしまったと嘆く……。 そんな状況でもドラマとしては鉄男に「逮捕」という結末を用意。 リョウコ、ヤヨイ、イワタトオル、タケの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 それ以後金井の勤める学校での教師、生徒が謎の事故に遭遇する事件が続発。 犯人は金井の勤める高校の生徒・倉本(吉田次昭)で、再び金井が狙われた所を現行犯逮捕する。 長坂氏描く学歴偏重社会への反論ドラマの代表作がこれだ。 金井が鉄男に語る教育論が長坂氏の心情を代弁していて、実に興味深い。 対する田辺の弱肉強食の学園社会を象徴するエリートの生き様は、長坂氏が批判すべき対象であり、彼の鉄男への挑発的な態度はそれを強調、彼が吐いた「狼は生きろ・豚は死ね」は大藪春彦氏の『甦る金狼』からの引用で、長坂氏が映画界を志した大藪作品への畏敬の念と、それを現代社会の問題点として批判対象に転換した彼の社会観念が伺える。 この作品を骨子に、以後「アンチ・エリートスピリッツ」とでも言うべきものを自作で展開、長坂作品の一つの作風として定着する。 鉄男は偶然犯人を撮影した男・ヒラタシンイチロウを発見する。 その写真を元に捜査が開始されるが聞き込みは難航。 写真を撮影したという偶然性に疑問をもった鉄男はヒラタに疑いを抱いた。 ヒラタのカメラに事件の目撃者・ヨシミキョウコが写っていることを知った鉄男は、その写真を撮ったのがキョウコの恋人・ヤスハラだと知るが、時を同じくしてヤスハラが何者かに殺害された。 鉄男は、ヒラタが犯行に及ぶ様の撮影をヤスハラに依頼したと推理。 さらに板垣の調査から、ヒラタが2年前に交通事故を装い資産目当てで妻を殺害。 殺しに異常な快感を覚え1年後の同日に再度犯行。 さらに1年後の同日犯行に及び、今度はさらなる衝動が抑えきれなくなり、繰り返し犯行に及んだと推理。 繰り返し犯人に狙われるキョウコに、鉄男はヒラタが犯人だと訴えるが、施設に莫大な寄附を続ける人格者として名高いヒラタを信用しきっているキョウコは聞く耳を持たない。 キョウコを呼び出し殺害を企てるヒラタだったが、鉄男はキョウコに扮してヒラタを罠にかけ、逮捕するのだった。 長坂氏は第46話から第50話までの5本を連続して担当。 このあたりまで来ると長坂氏は本番組の大半を手掛けており、完全に番組のメインライターの座を乗っ取っている。 人格者による異常犯罪をテーマにした本作。 同テーマといえば、同時期に放送された『ジキルとハイド』 1973年 にも通じるところがある。 しかし5日目になっても動きは無かった。 鉄男は、父が残した手帳に記された男・シンシュウがコダマの特徴に一致していることに着目、父を信じ、父が7年間追い続け逮捕できなかった男の逮捕に執念を燃やしていた。 そんな時、ハル美容室に「鉄男の母を殺す」と記された脅迫状が舞い込んだ。 はるは鉄男の意を汲み取り、鉄男を仕事へと行かせる。 そして、母を心配しつつも張り込みを続ける鉄男。 しかし、異常を感じた鉄男は張り込みを板垣に託し自宅に急行。 自宅に侵入した男を間髪で逮捕した鉄男は、それが、鉄男をコダマから引き離す為のものだと知り、再びコダマの元へと急ぐ。 暴力団を板垣に仕向けその隙に麻薬を手に動き出すコダマを、鉄男は現行犯逮捕するのだった。 番組の前半では頻繁に描かれていた鉄男の父の描写が久々に登場。 父が犯人だと確信しそして逮捕できなかった男を、父の捜査を信じ追いかける鉄男の姿、そして、夫の手帳とその手帳を手にする息子の姿を何も言わずに把握、理解していた鉄男の母の描写が実に絶妙に描かれ、本番組の基本設定を最大限に活かした展開となっている。 緑のある家に住む夢を持っていたテルコが、貧しいながらもコツコツと貯めてきた貯金を、半月前に自ら降ろしていた事実を突き止めた板垣。 そしてテルコが、相談相手だったサワモトから、5年後に確実に10倍になるという新潟の土地を買ったことが判明。 サワモトに疑いの目を向ける鉄男だが、サワモトは犯行時刻に新潟にいたという証拠の切符で潔白を証明。 昔警官だったというサワモトは、犯人に心当たりがあると語り、繁華街の聞き込みを始めた。 犯人である古本屋のヒロシにナイフで襲われたと主張するサワモトだが、鉄男はすべての嘘を見抜いた。 昔警官だったという話も嘘で、証拠の切符もヒロシに買いに行かせたものだと判明。 土地売買が嘘だとテルコが気付いた為に殺したのが真相だった。 すべてが発覚し逃走するサワモトを、鉄男は逮捕するのだった。 ゲストの太古八郎氏はプロボクサー、そしてタレントとして有名であったたこ八郎氏の当時の芸名である。 本話は特に放送当時である1970年代の背景を思い起こさせるテーマが浮きだって見える。 一つは、値上がり必至の土地を投資目的で購入するという、土地ブームで沸き立っていたこの時代ならではのテーマ。 ちなみに、長坂氏は『日本沈没』 1974年〜1975年 第6話「悲しみに哭く大地」でも同様の描写を描いている。 もう一つは、高度経済成長により都心から急激に失われていった「緑」。 これに関しては、この2週間後に放送された、『人造人間キカイダー』 1972年〜1973年 第5話「イエロージャガーの魔の手が迫る」でも同様のテーマが描かれている。 そして綱島の妹・ミヨをマークする鉄男は、彼女を尾行して八丈島へと向かった。 横井田の居場所を探す鉄男は、病床の横井田が綱島の娘・ヨウコを自分の娘として育てていると知る。 しかし、そのことを知らない綱島はヨウコを誘拐、鉄男と板垣に500万円を要求する。 自分の父が横井田だと信じているヨウコに真実を話せず手が出せない鉄男。 そこへ応援に駆け付ける時村たちだったが、ヨウコの命を重んじる鉄男は時村達の追跡を反対するのだった。 長坂氏が手掛ける本番組初の前後編。 なお、番組自体の前後編は第28・29話が初で、本作は2作目である。 横井田の家で待機する時村らは、「200万円を持って牛相撲の闘技場に来い」という脅迫電話に従い、金を持って指定場所へ向かう。 しかし、電話の声に不審を抱いた横井田の言葉を受け引き返すが、自宅に残した300万円は奪い取られた後だった。 300万円を奪ったのが綱島の妹・ミオとその連れの男だと知った横井田は、逃走するミオの前に立ち塞がる。 そこに現れた綱島は妹の裏切りに激怒、金を奪った綱島はヨウコを連れたまま逃走を図るが、鉄男が綱島に襲いかかる。 その隙にヨウコを奪ったミオはヨウコを盾に綱島を脅迫。 ヨウコが自分の娘だと告げられ綱島は動揺する。 そして、ヨウコを守る為に同時に飛び出した横井田と綱島は共に拳銃の前に倒れた。 駆け付けた時村たちによりミオらは逮捕。 真実を知った後も気丈に笑顔を見せるヨウコに見送られ、八丈島を後にする鉄男だった。 八丈島を舞台にした前後編の後編。 横井田茂役の安藤三男氏は同時期に放送されていた『人造人間キカイダー』 1972年〜1973年 のギル役を好演。 ちなみに、この前後編の間である8月12日に放送された第5話「イエロージャガーの魔の手が迫る」は、長坂氏が初めて『キカイダー』に参入した作品である。 しかし、シオダは目撃者を脅し、目撃者は証言を否定。 さらに、シオダは不良高校生の3人・フジシロカズヒサ、ヤマグチトシオ、イケダショウイチと犯行時刻に麻雀をしていたと証言、3人の高校生もその証言に倣った。 鉄男はカズヒサに再三証言の偽証を問うが、ヤクザの世界に憧れシオダに恩義があるカズヒサは否定する。 そんな時カズヒサは、シオダと対立組織との抗争に参加する為に仲間との待ち合わせ場所に向かうが、カズヒサの改心を願うガールフレンドのカヨコが嘘の待ち合わせ場所を伝え、その間にカヨコはシオダの元へ向かいカズヒサと付き合わないよう懇願する。 しかし、そこへ対抗組織が現れ、人数的に部が悪いシオダはカヨコを置いて逃げ出した。 カヨコを襲わんとするヤクザに対し、ドスを握り立ち向かおうとするカズヒサを鉄男が止め、殴られながらも「これがヤクザの正体だ」と訴える。 窮地の鉄男だったが、島崎らが駆け付けヤクザは一網打尽に。 カズヒサは嘘の証言をしたと自白、そしてシオダは逮捕されるのだった。 放送当時は『男一匹ガキ大将』 本宮ひろ志著 を代表とするいわゆるガキ大将・番長を主人公とした漫画がヒット。 本作中でも鉄男の弟・次郎が番長を「格好いい」と評しているように不良=格好いいという風潮があった中、本作ではそれに対して主人公の口から「格好いいものじゃない」と語らせている。 鉄男はタカシと出会い、母子の再会の力になろうとするが、婦人は取り合わない。 翌日杉田家から暴漢が主人を刺したと通報があり、土居刑事(山口暁)が邸付近で挙動不審の男を捕らえるがそれはタカシで、彼女は無実の罪をタカシになすりつける。 一人娘の千鶴子の告白で、真犯人は別人と判り、杉田夫人のかつての恋人で、よりを戻したがっていた故の犯行で、タカシを捨てた事をネタに強請っていたのだ。 犯人逮捕後鉄男に「貴方に母親の資格はない!」と言われ、母としての名乗りをあげ、真実を夫に告げ、一緒に暮らしてもよいという杉田夫人だが、罪の晴れたタカシは涙を堪え、親子の生活を拒み、自分の将来の為に大事な試験を控えている身もあってあえて去って行くのだった。 それだけに鉄男は城南署の仲間達とタカシを明るく送り出すのだった。 この作品では捨て子だった青年・タカシの母親との悲しい再会を軸に施設で育った者とブルジョワジー階級の者との対比が図式として存在、双方の批判が描かれる。 施設で育った者が親子の愛情に恵まれず育った点を自然とコンプレックスに思うタカシは、母子の名乗りに応じてくれない悲しみのダブルショックに叩かれ、やけになって無実の罪を被ろうと迄してしまう。 杉田夫人にはブルジョワジー階級批判の対象のみならず、かつて産んだ子供の認知、そしてそれを隠す事への批判もあり、そこには、「人間は一人の人を一生愛さねばならない訳でもない。 だがそれについて回る人間関係の責任は一生ついて周り、それから逃げてはならない」という考えが伺える。 この頃の日本ではまだ離婚や未婚の母がタブー視されていた時代だけに、結婚する時は皆初婚でなくてはならない、離婚歴や過去に出産歴があればそれを隠さねばならぬ風潮が今より色濃かった事を物語っている。 この捨て子の再会ネタは後に長坂氏の手で『快傑ズバット』第21話「さらば瞼の母」でも描かれ、母親の現在の家族構成や裕福な家庭、それとやはり一度切った縁は繋がらなかったという結末に本作の影響が色濃く出ている。 人生時には血の絆を断ち切らざるを得ない結果に終わる事もあるのだと言う点をこの作品は物語っている。 脚本家は違うが、橋本洋二プロデュースのブラザードラマで市川森一の『胡椒息子』も結局瞼の母と子の縁は戻らない結末を迎えている。 橋本ドラマは時には人生の厳しさを様々な家庭の描写で視聴者に見せるのだった。 鉄男は裕一を見付け、事実の究明に努めるが、その末掛川を殺した真犯人は吉谷と判明、鉄男は裕一の協力を得、吉谷を捕え、裕一の容疑は晴れたのだ。 「友情」をテーマに鉄男は勿論、裕一、掛川、吉谷それぞれの立場で対照的に描いているのが特徴で、犯人の吉谷は、みさきに恋心を抱く裕一を敵視、無実の罪を着せて解雇に追い込み、彼女に近づき恋仲になり、時期社長の椅子を密かに狙う。 その為自分を立派に見せようとし、地方の地主の戸籍を利用し、別人になりすましていたのだ。 対する掛川は吉谷を10年来の親友と慕うが、吉谷は利用価値もなくなり、邪魔になった彼を刺殺する。 裕一はみさきの事は諦めたものの、鉄男に吉谷の本性を伝えてくれと懇願する。 キャストの話になるが、゛二瓶康一゛と言ってもピンとこない人の方が多いだろうが、今の火野正平氏である。 氏はこの時期『飛び出せ!青春』(72.NTV)にもゲスト出演しているが、こちらは火野正平名義である。 それと遠藤久美子氏は勿論、現在アイドルとして活躍中の彼女とは別人である。 中山克巳氏は同時期のTBS番組『ウルトラマンA』梶隊員役の俳優である。 助監督の蓑輪雅雄氏は蓑輪雅夫氏と同一人物であるが、ここではクレジットに準じて゛雅雄゛と表記した。 しかし、ナオコに出会う前に鉄男は定年退職を明日に控えた老刑事・クサノゲンシチに止められる。 クサノの話では、ナオコの夫は10年前の強盗殺人事件の犯人・アサダシュウイチで、クサノは10年間アサダを追い続けていたという。 10年前の秋祭りの日、急性盲腸の息子を病院へ運ぶ途中だったクサノは、アサダを発見した為にそのまま追跡、その為に息子は手遅れになり、それが原因で離婚。 クサノの人生は一変し、それから彼は執念でアサダを追っていたのだ。 ナオコを尾行し、アサダを発見したクサノと鉄男だったが、二人の目前でアサダは何者かの車に轢き逃げされてしまう。 重傷のアサダに手錠をかけるクサノであったが、鉄男は10年前の事件の犯人と轢き逃げ犯がナガサカ組のヤクザ・ホシヤマショウジであることを知る。 辛い真実をクサノに伝える鉄男は、クサノと共にホシヤマを逮捕するのだった。 本番組の長坂氏最終作は三芳加也氏との共同クレジット。 どのような割合で脚本を手掛けたかは不明である。 本作ではナガサカ組というヤクザが登場するが、そのネーミングがどちらによるものかも気になるところである。 本作のゲスト・クサノゲンシチ刑事を演じたのは高品格氏。 高品格氏の刑事役といえば、特撮作品ファンには翌年放送された『ロボット刑事』 1973年 の芝大造を思い出さずにはいられないだろう。

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刑事くん(2)(第3部)

刑事くん

映画秘宝EX にっぽんの刑事スーパーファイル 洋泉社MOOK 映画秘宝EX では「(新)七人の刑事」「特捜最前線」「刑事くん」について寄稿させていただいた。 そのうち「刑事くん」については自分の方から書きたいテーマを申し出て強引に頁をいただいた関係で、当初の原稿を半分近く短縮した形でしか掲載できなかった。 先日、洋泉社がその歴史を終えた。 その餞に、短縮前の原稿を掲載させて貰おうと思う。 佐々木守:幻の刑事くん 『柔道一直線』が7クールに及ぶ大ヒットになったことで、一躍お茶の間の人気スターとなった桜木健一が、NETの『太陽の恋人』を経て再びTBSに戻ってきたのがこの『刑事くん』である。 その間に東映は『仮面ライダー』をヒットさせており、次に七時台で子供向けに刑事ドラマを作るという挑戦に出たプロデューサーは平山亨、斎藤頼照(東映)橋本洋二(TBS)という『柔道……』と同じ布陣であり、パイロット脚本も同じく佐々木守に依頼するという力の入れようだった。 平山の回顧によれば佐々木は当初難色を示したという。 平山の言葉を伝えるブログ『泣き虫プロデューサーの「いいから、俺にしゃべらせろ!」』によれば佐々木が「他のものなら書かせてもらうけど、刑事だけは嫌だ。 刑事なんて権力の番人のこと素晴らしいなんて書けますか?貴方は殴られて蹴られて、ぼろぼろにされた事ありますか?私は学生当時デモに行ってひどい目にあっているのですよ。 あれは人間ではない。 憎悪の塊以外の何者でもなかった」断るのを、平山は「現在の警察にはいないような素晴らしい刑事を書きたいのだ」とついに口説き落としたのだという。 筆者はかつて「宇宙船」誌の取材で佐々木にインタビューさせていただいたことがある。 そのときも『(旧)七人の刑事』という代表作を持つ佐々木が「刑事ドラマは好きではない」と主張するのに驚かされた。 しかし佐々木にとって刑事とは権力の側を代表する暴力装置であって、決してヒロイックに描かれるべきものではなかった。 『七人の刑事』でも佐々木が一貫して書いたのは犯罪者の側の物語であり、捜査する刑事たちは事件を解決はできてもそこに隠されている意味までも理解することはできない。 この「断絶」が社会の様々な問題を描きだしていたのだ。 『刑事くん』は桜木健一が演じた四シリーズ(最初の二シリーズは連続)と、星正人主演の第五シリーズが断続的に五年192話制作される人気番組となった。 しかし佐々木が担当した第一シリーズの最初の四話は正に刑事ドラマを否定するようなエピソードばかりだ。 主人公・三神鉄男は刑事だった父が捜査中に射殺され、犯人がいまだ逮捕されていないことから、自らの手でその犯人を逮捕するため刑事になったという若者だ。 #1「あの街この街」では「そうでなくて刑事なんてカッコ悪い仕事できるか」「(父の件に比べたら)こんなくだらない事件」など当時の若者の気分を代弁するように警察組織を否定、#2「秋のあしあと」では証拠品の製造元を足で調べるという地味な捜査の挙げ句、それが全くの無駄骨に終わるという現実の厳しさ、#3「初恋、戦場ヶ原」では刑事とは知らない容疑者の娘に淡い恋心を抱かれ、#4「東京の青い砂漠」では目の前で被害者が加害者に変わることを阻止できない。 佐々木は意図的に「刑事」という職責の中で生きる主人公に「人間」という問題意識を突き付けるドラマを繰り返し描く。 もし作品がこの路線を貫けば作品は大人気とはならなかっただろう。 だがそこに加わった市川森一と長坂秀佳という若い才能が佐々木の作った基本路線を発展飛躍させる。 市川は主人公が事件を通して自分の中にある犯罪性を認めてしまうという青春の痛みを描き、長坂は父を憧憬しながらその父すらも完璧な存在ではないことに気づいていくという成長を描く。 事件や犯罪者ではなく刑事自身の青春性をテーマとするこれらの技法はそのまま『太陽にほえろ!』に流用され、以後刑事ドラマの姿を一変させていくこととなる。 シリーズが一旦終了することになり、第二シリーズ最終回は久しぶりに佐々木が脚本を担当。 この「人間たちの祭り」は掛値なしの傑作である。 ついに父を射殺した犯人がわかり、三神は犯人の恋人に接近する。 事情を知った恋人は「あなたが(犯人)を逮捕したいのはお父さんへの愛情からでしょ。 だったらあたしがあの人への愛情から逃がそうとする気持ちもわかってくれる筈よ」と、これまで三神の支えであった「個人的な動機から刑事になった」という根本に挑戦してくる。 私情で動くならそれは刑事ではなく一人の人間だ、なら同じ人間の愛情を否定できるのか、と。 三神は犯人を追いつめるが、それは犯人が恋人への愛を優先したためだった。 そのとき三神は「すまんが一発だけ殴らせてくれ」と犯人を殴打、手錠をかける役は別の刑事に譲りそのまま辞職願を出す。 「オレの目的は終わったんだ、それと一緒にオレの一つの青春も終わった」 「(これからどうすると問われ)人間の中で考えてみる。 平凡な、人間たちの中でな」 そして新宿の歩行者天国の雑踏に一人消えていくというそのラストは、近くは「ウルトラマンT」最終回に、そして無数の作品に影響を与えたと個人的には思っている。 後番組は『熱血猿飛佐助』、そして半年後再び『刑事くん(第三シリーズ)』が戻って来る。 佐々木はここでも第一話を担当するが、その後シリーズに関わることなく、ラジオ以来の盟友であったTBSの橋本洋二プロデューサーとのコンビ作品も『それ行けカッチン』を除き殆ど途絶えてしまう。 しかし当時ヒット請負人であった佐々木(昭和四五年には「柔道一直線」「お荷物小荷物」「おくさまは18歳」を並行して書いた)が企画の頭だけに参加要請されることは珍しくない時期でもあった。 (これは余談となるが、佐々木の所蔵台本は現在国立国会図書館に寄贈され、誰でも読むことができる。 その中に『影同心』も存在するが、放映では第二話となったその脚本には一話、とある。 つまりあの作品も佐々木がパイロットのみ手掛けた一作。 長く朝日放送作品を支えながら、何故か『必殺』シリーズだけは頑なに参加せず、あまつさえライバル番組『木枯し紋次郎』や『影同心』を執筆した佐々木の真意については後世の研究を待ちたい) 前述のように筆者の取材の折、話題が『刑事くん』に及ぶと佐々木は突然「あの作品では橋本さんと対立して離れた」という意味のことを漏らした。 さらに訊くと「(佐々木は)主人公が罪を見逃すように書こうとしたが、橋本さんはそれを許さなかった」とのみ答え、それ以上詳しいことは記憶にないようだった。 このことはそれからずっと気になっていた。 というのも第三シリーズでは第二話から第四話を市川が連続して担当、しかも監督も各話異なるという混乱が見受けられる。 また市川脚本では第三シリーズ#2では恋人を奪われた元受刑者の怒りの拳を三神が甘んじて受け止めたり(その暴行を罪に問うたりしない)#3でも容疑者の年上の女性をかばう少年を糾弾したりしない態度を示す。 市川とそのテーマ性を巡って議論したことを後年語っている橋本が、「主人公が罪を見逃す」佐々木脚本を許容できなかったのか。 その後「故郷は地球 佐々木守子どもシナリオ集」(三一書房)に所載の「佐々木守全仕事」(加藤義彦)により、第三シリーズ#42も佐々木の脚本であり、しかもこれは制作ナンバー2であると教えられる。 つまり#42は当初#1とセットで撮影されたか、少なくとも脚本は用意されたが、一度キャンセルされ、シリーズ終盤で映像化された、と推測できる。 ここでまず第三シリーズ#1「ぼくたちの春」を見てみると、刑事を辞めた三神が、近所に住むフォークグループの一人が犯罪に加担したことを知り、だが彼の事情を知り自首するまで待ってやろうとする。 しかし三神の後に城南署に入った宗方(三浦友和)は刑事という職業に忠実なエリートであり、そんな三神の感傷を無視して犯人を逮捕。 三神は「刑事でなければできないことがある」と知って復職する(辞職願は実は受理されてなかった)という流れである。 「人間たちの祭り」のあと、父の復讐という個人的な動機を失った三神が、今度はどのような答えを見つけていくのかという始まりであるが、正直筆に冴えはない。 ただ宗方という新しいライバルキャラの設定は秀逸で、佐々木がこれまで描いてきた法の番人であり、暴力装置であるという彼を設定することで、三神が彼とは違う何かになれるのか、という展開が期待される。 そしてここでも三神が犯罪者を見逃すというモチーフが出ているが、これはあくまで本人の自首を待つ形だし、なにより無事に放送されているのだから、佐々木の云う深刻な対立があったとは思えない。 では#2としてはキャンセルされた#42「君の涙は見たくない」はどうだろう。 このエピソードは一見してチグハグな印象を受ける。 やけに長い会話があったり、編集が唐突だったりするのだ。 物語はある犯罪を、高校生の少年が目撃するが、彼は犯人の顔は見ていない、という。 しかし容疑者が、少年の恋人の兄である可能性が出てきて、そのために彼は偽証しているとわかってくる。 別の証拠から恋人の兄が逮捕されるが、恋人は少年が兄を告発したのではないか、と激しく少年を責める、というものだ。 この少年と恋人、二人だけのシーンが二回あるのだがそのどちらも脚本にはない会話が多く挿入され水増しされている。 またラストの三神と少年の会話も脚本から一部変更され、編集された形跡も露骨だ。 総合的に判断して、この回は一度完成させたもののお蔵入りとなり、その後同監督(富田義治)によって一部変更して放映されたものである、と考えられる。 その際に少年とその恋人のキャスティング自体変更された可能性があるが、それについては後述する。 ここで問題となるのはもちろんなぜこれが#2として放送できなかったのか。 そこに佐々木が云うような深刻な対立があったのか、ということである。 一つの鍵として、ラストの主人公と少年の会話を見てみよう。 (脚本より) 鉄男「そうだ、君が純子さんを裏切らなかったことは俺が一番よく知ってるよ」 健(少年)「すみませんでした。 そのかわり刑事さんには迷惑をかけました」 鉄男「もういいさ、そんなことは。 さ、純子さんを追っかけて行くんだ」 (放映された#42より) 鉄男「そうだ、君の気持ちは俺にはよくわかる」 健「すみませんでした。 でも俺のやったことは間違っていたんでしょうか。 純子には本当のことを云うべきだったんでしょうか」 鉄男「(ここに不自然な編集)さ、純子さんを追っかけて行くんだ」 一見大きな相違はない。 だがよく見れば三神の「もういいさ、そんなことは」という台詞が除外されていることがわかる。 少年は恋人の兄を目撃しながら、犯人の顔は見ていないと偽証した。 そのため警察に迷惑をかけた。 脚本ではそのことを三神が「もういいさ」と不問に処する。 一方放映版では少年が問うのは、恋人にも嘘をついてしまったということの善悪であり、三神は彼女だってわかってくれるさ、と送り出す。 些細な違いではあるが、後者においては少年の罪の意識あくまで恋人に対する倫理意識であって、刑法的な犯意(偽証)についてではないように周到にすり替えられているように見える。 つまりこの点が、ときには犯罪を見逃してしまう三神、という佐々木が第三シリーズで導入しようとした要素に、プロデュースサイドが難色を示し、最低限の改変をすることで後に放映した……という証明なのだろうか。 「人間たちの祭り」を経た佐々木脚本はもはや三神を、法の番人と人間的な犯罪者の狭間で悩む存在にはしておけず、より犯罪者の心に寄り添うものへと進化させていく狙いがあったのかも知れない。 それが「刑事でなければできないこと」なのだとすれば、それは犯人と同じものが自分の中にあることを意識しつつも刑事であり続ける市川脚本よりもさらに過激で、最終的に三神と宗方が全存在を賭けて対決することも想定されていたのではないか。 この少年の(愛ゆえの)偽証を看過するというのはの構想の第一歩であり、だからこそプロデュースサイドが早めにその芽を摘み、より穏やかな青春刑事路線へと転化をはかった。 と、推測することで佐々木守が目指した幻の刑事くん像に迫ることが本稿の目的だったが、原脚本に当たるため国会図書館を訪れた筆者はそこで、佐々木の第三シリーズ#2の脚本が二冊あることを知る。

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刑事くん

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「刑事くん(第2シリーズ)」長坂作品エピソード あらすじ・解説 「刑事くん(第2シリーズ)」長坂作品エピソード あらすじ・解説 【ストーリー紹介】 刑事を辞めて旅に出ていた鉄男が東京に戻ってきた。 彼は近所でおこった窃盗事件に巻き込まれた事をきっかけに、刑事に復職する決心をする。 鉄男は凶器が部屋から姿を消した青銅の置物だと推理、近辺を捜索するが見つからなった。 しかし、それが単なる凶器ではなく、最初からその置物が目的だと気が付いた鉄男は質屋を捜索し発見。 そのルートから、御園の弟弟子・マキハラシンを疑う。 しかし、マキハラは犯行時刻に豊橋発の新幹線に乗り込んだと主張、その道中で御園の兄弟子・ヤベが同車両に新横浜から乗り込んで合流したという証言もあった。 だが、そのトリックを見抜いた鉄男は実際に同時刻の車両に乗り込み実証、御園を殺害したマキハラが小田原に向かい、そこで東京方面へUターンしたのだと証明した。 マキハラを心の支えとして慕っていた御園の娘・アケミはマキハラを庇うが、そんなアケミを盾にしてマキハラは逃亡。 鉄男と宗方の必死の追跡でマキハラは逮捕された。 アケミは、「自分を支えるのは自分だけだ」という鉄男の言葉を胸に明るく振る舞うのだった。 ゲストは麻丘めぐみ氏。 予告では「ゲストに麻丘めぐみを迎えて送る」と紹介されている。 劇中で流れた歌は「女の子なんだもん」 1973年。 なお、麻丘氏はこの放送の2か月後に発売されたシングル「わたしの彼は左きき」が大ヒットとなった。 本作では列車の時刻表トリックが使用されているが、その駅として使われているのは愛知県豊橋市にある豊橋駅。 豊橋市は長坂氏の母校でもある豊橋工業高校がある街である。 しかし、その母親は心配するそぶりも見せず、そんな態度に鉄男と吉本は憤慨する。 一方、犯人の居所を宗方が突き止め、犯人を包囲。 しかし、犯人は替え玉を囮にして鉄男達の目をそらし、その隙にパトカーを奪い逃走。 鉄男らの必死の追跡により犯人は逮捕されるが、アコの姿はどこにもなかった。 子供の居場所を黙秘する犯人。 膨大な捜査陣により周囲の徹底捜査が行われるが、アコを見つけることは出来なかった。 焦り、自分を責め続ける鉄男。 そんな状況にも関わらず平常通り仕事に出かけたアコの母親に苛立つ鉄男。 母親は、若くして亡くした夫の連れ子であるアコがいなくなって、これで再婚もできるからせいせいすると息巻く。 下水道にまで及ぶ徹底的な捜査にも関わらずどうしても見つけることが出来ない状況の中、閃いた鉄男は犯人が逃走に使ったのとは別のパトカーのトランクの中からアコを発見。 それでも娘に駆け寄ることもない母親だったが、真っ先に母親の元へ駆け込む娘の姿に泣きながら「もう離さない」と訴えるのだった。 ゲストの柴田美保子氏はこの放送のほぼ1年前 1972年5月末 に結婚したばかり。 そのお相手は本番組のメインライターでもある市川森一氏である。 そのキドの同郷の親友・アイザワタケシの妹・マサコが地元である宮城県のバーで客を刺し、東京へ向かったという。 鉄男はキドの過去の調査を吉本に依頼。 1年前、キドの父が経営する会社のトラック運転手だったアイザワが、無謀な勤務状況により事故死。 キドは反省の色が無い父を恨み、故郷を捨て上京したことが判明。 鉄男は、キドにかかって来た電話からマサコの居場所を推理。 キドより先にマサコの元へ向かった鉄男はマサコを自首させた。 それを知り、怒り狂い鉄男に殴りかかるキドだったが、鉄男が二人を会わせる為にずっと待っていたと知り、鉄男の心を知る。 マサコは執行猶予の可能性も出、喜ぶ鉄男であった。 本話のタイトル「誓いの夜明け」は、ゲストである山下雄三氏がこの放送の前月に発売したばかりのシングル曲と同名。 なお、山下雄三氏といえば、『必殺仕掛人』 1972年〜1973年 の主題歌「荒野の果てに」が有名である。 関東ムラサキ組、そして刑事の顔にも詳しいミタの役目は、関東ムラサキ組の見張り及び警察の目を避けることだ。 マサに接触を図る鉄男だったが、しかしそこに現れたのはマサの娘のサエ。 偶然通りかかった吉本の為に正体がバレた鉄男は、刑事であることを告げサエから事情を聞き出す。 マサは娘に懇願され足を洗う決心をしたが山沢組に捕らえられ、代わりに父の命を盾にサエが運び屋を任されたのだ。 時間までにダイヤを届けなければサエの父・マサは殺される。 監視する宗方らの目をすり抜け待ち合わせ場所へと向かう鉄男。 山沢組の監視、そして包囲する警官を利用して時間ちょうどに指定場所にたどり着いた鉄男はそこで山沢組と激闘。 そこへ鉄男からの連絡を受けた宗方らも駆け付け山沢組は一掃されるのだった。 チンピラに扮して待ち合わせに向かうシチュエーションといえば、強烈なインパクトを持った作品『特捜最前線』 1977年〜1987年 第129話「非情の街・ピエロと呼ばれた男」が思い出される。 ちなみに、こちらでは桜木氏演じる滝二郎が変装を志願しているものの、特徴が異なるということで却下されている。 サエ、マサ、ミタ、関東ムラサキ組の漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 目撃者の少女・朝霧シズカから証言を得ようとする鉄男だったが、ヒデマル組関係者の写真を見せられたシズカは頑なに口を閉ざした。 シズカが誰かを庇っていると確信する鉄男だったが、小鳥だけが友達だという無口な少女であるシズカを気遣い聞き込みを中断。 しかし、宗方はシズカを騙し、シズカが慕っている男・ヒデマル組のオオセシンゴの名前を聞き出した。 鉄男にまで騙されたと誤解し、小鳥がいる山へと籠もるシズカ。 そこへ、オオセを始末したヒデマル組がシズカの口を封じる為に山へ向かった。 そして、鉄男達もその後を追う。 無事にシズカを保護する鉄男だったが、すぐに大勢のヒデマル組に包囲される。 森の中、相手がどこから攻めてくるか分からず苦戦する鉄男に、シズカは人間が近づくと警戒して泣き方を変える小鳥の習性で人が近づく方向が分かると訴える。 先手を打って攻める鉄男、そして駆け付けた島崎らの応援によりヒデマル組を一網打尽に。 鉄男達の姿に感化されたシズカは人に対しても心を開くようになるのだった。 『刑事くん』全4シリーズの中で出演者のオープニングクレジットにて大野剣友会の名前が見られるのはこの第2シリーズのみ。 その中の7本のうち、長坂氏の作品はこの第14話と第16話のみである。 なお、本話にて大野剣友会が演じるのは暴力団、そしてそれを率いるのは石橋雅史氏。 なんとも貫禄のある暴力団である。 ちなみに、この7作以外では、大野剣友会名義ではないが、岡田勝氏 第12話・第18話 や、河原崎洋夫氏 第18話 など役者の個人名義でメンバーがクレジットされることもあった。 シズカ、オオセシンゴ、ヒデマル組の漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 その組織に出入りする若者・通称ギタカツを城南署は追っていた。 鉄男は、そのギタカツが吉本自慢の弟・カツヤであると気が付くが、吉本に言えず独自に捜査を開始。 カツヤに全うに生きるよう説得を続ける鉄男だったが、カツヤは心を開かない。 捜査に積極的に加わろうとする吉本を必死に止めながら、カツヤを追う鉄男。 姉達の過大な期待に耐えられず、自分の好きなギターもやれなかったと嘆くカツヤを、自分が弱かったせいだと鉄男は叱咤。 そんな中、捨てられていたギターを手に歌うカツヤの姿に、近所の病院の患者が歌を聞きたいとリクエストを。 翌日、鉄男に連れられ病院で演奏するカツヤの姿に、大勢の患者の顔に笑顔が浮かんだ。 その後、賭場の現場が押さえられるがそこにギタカツの姿は無かった。 自分の弟の不祥事に責任を取ろうとする吉本だったが、それまでの鉄男や時村らの配慮に気が付き、心打たれるのだった。 ゲストのマイケル中山氏は、本番組にて吉本真琴役でレギュラー出演している中山麻理氏の実兄。 本作とは兄、弟の立場が逆である。 なお、マイケル中山氏はこの放送の数か月前まで放送されていた『ワイルド7』 1972年〜1973年 にて世界役でレギュラー出演。 この第2話「死を呼ぶヘル. キャット」では逆に中山麻理氏がゲスト出演していた。 福井に住む姉に預けたというミチ子を保護する為に福井に飛ぶ鉄男。 だが、ミチ子は姉の元を離れ、清川の別れた妻・アケミの元へいるという。 鉄男は、学校の校庭で両親の揃った絵を描いていたミチ子を発見、保護。 だが、目を離した隙にミチ子は姿を消し、梶田に連れ去られてしまった。 鉄男を責め立てるアケミだが、鉄男は逆に娘をたらい回しにしてきたアケミを叱咤。 そして梶田の車を発見、追跡する鉄男は、ミチ子を盾にされ窮地に陥るも逆転。 モーターボートで逃走する梶田を追跡し、ついに逮捕した。 娘に好かれるような母になると誓うアケミ、そして駆け付けた清川の元に、ミチ子は笑顔で駆け寄るのだった。 福井県越前岬ロケ。 なお、劇中にてこの越前岬は吉本の実家だと語られている。 梶田繁の漢字表記は指名手配のビラのシーンを参照。 アケミの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 その手紙には、暴走族・ハヤテ組の少年・伊達タカシが先月起こした老婆の轢き逃げが無実だと訴えられていた。 しかし、事件の目撃者は犯人のヘルメットがタカシが愛用しているものと同じ赤色だと証言。 本人も犯行を認めていた。 鑑別所にいる伊達を訪ねる鉄男だったが、タカシの態度、そして彼の心理テストの答案からも、凶暴性が現れていた。 しかし、鉄男はタカシが手にしていた紙きれを目撃。 それが、獄中の非行少年が母を想う様を詠った詩だと知る。 タカシの母を訪ねる鉄男だったが、厳格な性格の母は「不良少年は厳重に処罰すべき」との思想で、息子を勘当し、一度も面会に行っていないという。 鉄男は、目撃者が赤と緑が逆に見える色弱だと突き止め、さらにタカシの外出許可を取りタカシを母の元へと連れて行く。 博打に手を出し自殺しただらしのない夫みたいにならないようにとの思いで行った厳格教育が裏目に出たのかと嘆く母の言葉に、タカシは母の想いを理解。 タカシの証言により、ハヤト組の兄貴分マエジマが逮捕されるのだった。 劇中で扱われている詩は吟詠漢詩家・松口月城氏による「母」。 この詩は非行少年が獄中で作ったある詩に感激して、作詩されたといわれている。 タカシ、マエジマ、ハヤテ組の漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 その様を目撃したハザマの弟・リョウジはガケジマの犯行を証言、ガケジマは逮捕されるが、ガケジマのアリバイを証明する証人が13名も出現。 ガケジマを即刻釈放するしかなかった。 嘘の証言であることは明白なものの証拠は無い。 ガケジマは警察にボディガードを依頼し、時村の命令で鉄男は屈辱に耐え、ガケジマのボディガードをすることに。 復讐の為にガケジマに襲いかかるリョウジを止める鉄男。 怒り狂い、剣道で勝負に挑むリョウジの竹刀を鉄男は受ける。 再びガケジマを襲うリョウジを身体をはってとめる鉄男だが、ついに我慢の限界に達した鉄男はガケジマを殴り飛ばす。 そこへ駆け付けた時村に鉄男の暴力を訴えるガケジマだったが、時村によってアリバイは崩され逮捕状が付きつけられる。 ガケジマはついに逮捕されるのだった。 『柔道一直線』 1969年〜1971年 、そして本番組でも頻繁に柔道技を披露している桜木氏。 そんな桜木氏が本話では剣道を披露。 物語上では初段の腕前だと語られている。 しかし、ミヨコからの知らせで、ナカダイがドスを持ち血相を変えて飛び出したと知る鉄男。 鉄男は、医者のアキグチがインチキ金融・タニグチに脅され、ナカダイにミヨコが胃癌で余命三か月だと伝えたことを突き止める。 そして、一か月前に昔の仲間から100万で人を殺さないかと誘われていたというミヨコの言葉から、ナカダイがつかの間の幸せをつかもうとしていると知る。 人殺しをさせない為、必死にナカダイの行方を追う鉄男。 聞き込みから鉄男は、タニグチの金を意図的に焦げ付かせたアオハト興業の社長・ヤナギダが標的だと推理。 ヤナギダを襲うナカダイを発見した鉄男は事件の真相を伝えるが、逆上したナカダイはタニグチを襲う。 鉄男はナカダイを止め、タニグチを逮捕するのだった。 ゲストの大和田芳朗とは大和田獏氏の本名である。 野毛山を目撃したという洋品店の店員・牧原和美の情報により山岸の潜伏先を知った鉄男は山岸を逮捕した。 山国育ちの為に今まで海を見たことがなかった和美は、恋人・西垣基樹と共に海へデートに行くのを楽しみにしていたが、その当日、山岸の逮捕が和美の通報によるものだと知った野毛山が和美の前に出現。 基樹を庇った和美は野毛山に刺殺された。 目撃者の情報で現場に駆け付けた鉄男だったが、そこには基樹の姿も和美の遺体も無かった。 復讐に燃える基樹は野毛山を拉致、和美と行くはずだった海の見える別荘へ向かう。 基樹は和美に、海と、そして野毛山の殺害を見せようとするが、駆け付けた鉄男が阻止。 隙を見つけ基樹を刺し逃走する野毛山を追う鉄男は必死の追跡で野毛山を逮捕。 基樹は傷ついた身体で和美に海を見せるのだった。 ゲストは西城秀樹氏。 予告では「青春のアイドル西城秀樹をゲストにお送りします」と紹介された。 ちなみに台本では劇中でも使われた西城氏の歌「ちぎれた愛」の歌詞まで書かれている為、最初から西城氏を意識して書かれたホンだと思われる。 その為、役名も西垣基樹という少々似せた名前にしたのであろうか? なお、出演者の欄は空白である。 ヒロイン・牧原和美役は戸島和美氏 北原和美。 特撮ファンには『超人バロム1』 1972年 の木戸紀子 木戸猛の姉 役や『流星人間ゾーン』 1973年 のゾーンエンジェルこと防人螢役等で有名。 西城氏同様、こちらも役名がよく似ているので、ヒロインも戸島氏を想定して書かれていたのだろうか? 基本的には台本と映像は同じ展開だが、台本の尺が長かったのか、ところどころカットされているシーンもある。 ただし、クライマックスの展開が大きく異なり、劇中では鉄男が駆け付けた後、基樹が刺されているが、台本では鉄男が到着する前に基樹が野毛山に刺され息絶えている。 なお、劇中では刺されたものの死んではいない雰囲気であった。 野毛山三次は台本では「通称野狐三次」と記されている。 『街』 1998年 の狐島三次=キツネの三次を彷彿とさせるネーミングである。 城南署では被害者は別の場所で殺され運ばれたと推測、車から投げ捨てられたと見て捜査が開始された。 死体発見現場の近所にある私立の養護施設「しあわせの家」に聞き込みに行く鉄男は、施設の保母が何かを知っていると直感。 そして鉄男は悲しい真実を知った。 事件の真相は、施設の子供・マサシの父親がはした金で息子を売る為に施設を訪れ、それを止める保母と争いになるうちに弾みで後頭部を打ちつけ即死したのだった。 投げ捨てられたと推測された遺体は、保母が咄嗟に死体を運ぶ最中、死体が崖から転げ落ちたものだった。 子供を残しておけず自首出来なかった保母。 入院中の園長が3日後に退院して帰ってくるまで待ってほしいと訴える保母の願いを聞く鉄男。 しかし、自分の捜査のミスに気が付いた宗方が「しあわせの家」にたどり着いた。 鉄男は子供達を先導して共に踊り、その間、宗方はそっと保母を連れて行くのだった。 養護施設にて保母及び鉄男が子供達と共に体操する時に流れるのは『ウルトラマンタロウ』 1973年〜1974年 の主題歌。 鉄男と保母がウルトラマンタロウの格好に似せたコスプレのようなものまで着用している。 なお、この放送の時はちょうど『ウルトラマンタロウ』の放送中であり、時期的には第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命! 」の直後であった。 ちなみにこの第29話は、1か月程前に放送された『刑事くん』第24話「ふたりのカレンダー」に出演したばかりの大和田獏氏がゲストで出演している。 また、『ウルトラマンタロウ』の主役を演じていた篠田三郎氏は『刑事くん』オープニング及び第17話「朝日に誓って・・・・」に出演、そして『ウルトラマンタロウ』のZAT隊長の朝日奈勇太郎役は、『刑事くん』で時村重蔵を演じていた名古屋章氏である。 ゲストの保母役の大川栄子氏は当時放送中であった『走れ! ケー100』 1973年〜1974年 にて岡本節子役でレギュラー出演中であった。 その他の作品では『キイハンター』 1968年〜1973年 の谷口ユミ役が有名である。 そのレイコは、行方不明になった婚約者・モチヅキオトヒコと瓜二つの容姿を持つ鉄男を見て動揺する。 その後の調査でモチヅキもレイコと同じ日程でフライトしていたと判明、そして、白骨死体として発見されたばかりだったと知る。 宗方は密輸前科三犯・クロイシを発見、離陸する彼の飛行機を、行き先を突き止めるために鉄男とレイコの乗る軽飛行機・ヤンキーが追う。 だが、マシンガンの銃弾がヤンキーを襲う。 繰り広げられる大空中戦。 レイコは巧みな操縦技術でクロイシが乗る軽飛行機の死角に入り、安心したクロイシは軽飛行機を着陸させる。 モチヅキに扮した鉄男は取引現場を押さえ、逃走するクロイシの仲間を逮捕。 大空へ逃げようとするクロイシの軽飛行機に飛び乗った鉄男はクロイシを逮捕。 操縦桿を握った鉄男はレイコの誘導で無事帰路に就くのだった。 ゲストのシラミネレイコ役の堀越光恵氏は長坂作品では『特捜最前線』 1977年〜1987年 第136話「誘拐1・貯水槽の恐怖」・第137話「誘拐II・果てしなき追跡」に出演。 レイコが操縦する軽飛行機はグラマンのAA-1・ヤンキー。 機体番号はJA3613で、これと同じ機体は現在では航空科学博物館(千葉県山武郡芝山町)の入り口に展示されている。 (機体番号も、映像で確認できるJA3613である) 本作では次郎が怪獣の真似をして「ZATのやつらめ」と語っている。 本作の一作前の長坂作品である第28話と同様、『ウルトラマンタロウ』 1973年〜1974年 ネタである。 宗方が逮捕した凶悪犯・スドウアキラが刑務所から脱走した。 その事件で恋人・ミスギヨウコを殺された宗方は我を忘れスドウの行方を追っていた。 2〜3時間起きに発作を起こす重度の狭心症に冒されていたスドウは町医者を襲い、看護婦、そして訪れた宗方を捕らえる。 スドウは、自分の恋人ミドリが町医者・田中の誤診で死んだと思い、復讐の為に田中を狙う。 スドウが目を離した隙にスドウの薬を砕く宗方。 薬を失い苦しむクドウは看護婦に薬を要求、渡されるクドウだが偽物かもしれないと疑い薬を飲めない。 意を決して薬を飲んだスドウはそれが本物だと知る。 実は田中の娘だったその看護婦は「人の命を救うのが仕事だと父に教えられた」と語る。 しかし、娘だと知ったスドウは矛先を娘へ向け、命を狙う。 そこへ駆け付ける鉄男は、スドウとの格闘の最中、宗方に手錠を投げる。 宗方の目前には手錠と、スドウが手放した拳銃があった。 宗方は拳銃をしまい、手に取った手錠をスドウの手にかけるのだった。 本作では、城南署に配属されたばかりの頃の宗方の初手柄となった事件のことが描かれており、その時宗方が恋人を失ったということになっている。 そして、殺したい程憎い男を目前にし、目の前には「拳銃」と「手錠」が……というシチュエーションが絶妙である。 スドウアキラ、ミスギヨウコの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 城南署の仲間の期待を受け意気揚々と意気込む鉄男だったが、与えられた仕事は電話番ばかり。 自分の力を見せようと独自に容疑者・オカダサカエを追う鉄男。 だが、少女の命を救うためにオカダに逃げられ、本庁の捜査を妨害してしまう結果となった。 自分の役目が、組織のアジトが城南署の管轄にある為の道案内だったと知り落ち込む鉄男に、立ち寄った時村は励ましの言葉を贈る。 子供からの通報で拳銃の隠し場所とされる場所へ向かう鉄男だったが、そこにはおもちゃの拳銃しかなかった。 嘲笑い立ち去る本庁刑事を尻目に、子供の言葉を信じて捜査する鉄男は本物の拳銃を発見。 そして、組織に潜り込んでいた本庁刑事の矢吹と協力して組織を一網打尽にするのだった。 第1シリーズ第31話「きらめく星は我が胸に」、第2シリーズ第1話「ぼくたちの春」(脚本:佐々木守氏)に続いて千葉真一氏が本庁刑事・矢吹役でゲスト出演。 本話の予告編でも「ゲストに千葉真一を迎えて送る」と紹介された。 オカダサカエの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 麻薬を隠したぬいぐるみを持たせ、所定の場所へ届けるように指示する手口である。 三条は動物好きの少年・テルオに狙いをつけ接触を図るが、鉄男がそれを妨害。 そこに現れた警視庁保安2課・クボは鉄男を非難する。 子供を追えば組織にたどり着けると考えるクボと、子供の安全を第一とする鉄男は対立。 クボは5年前に麻薬の為に妻を亡くし、異常なまでに麻薬撲滅に対して執念を燃やしていたのだ。 鉄男はテルオがクボの息子だと知り、自分の子供まで使っての捜査に驚きを隠せなかった。 そして、組織からぬいぐるみを渡されたテルオはシングウの待つ指定された場所へと向かった。 それを追う、鉄男とクボ。 テルオが刑事の息子だとバレ、シングウらと乱闘になるが、鉄男は相手が多勢の為苦戦。 子供のことを忘れて戦えと言う久保の言葉を無視する鉄男は、袋叩きにあいながらもテルオを必死に庇い続ける。 そして、島崎たちが駆け付け組織は逮捕されるのだった。 鉄男の弟の名前が「次郎」という名前からの発想からなのか、本作では南極観測隊のタロ・ジロ兄弟がネタになっている。 クボ、テルオ、シングウゴロウの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 機密漏洩に激怒する時村。 島崎は娘・アキコとの約束も放り出し捜査へと出かけた。 翌日、呼び出し電話に誘い出された鉄男は、捕らわれた島崎を発見。 リョクシン会は島崎の命と引き換えにD5号作戦の機密書類を署から盗み出すよう要求する。 見張りの女を連れ城南署へ戻る鉄男。 しかし、時村や宗方の目がある為に書類が入ったロッカーに近づけない。 タイムリミットが迫り焦る鉄男。 隙を見つけた鉄男は書類を盗み出し城南署を後に。 鉄男の行動に不審を抱き立ち塞がる宗方を殴り飛ばした鉄男はアジトへと急ぐ。 そして、書類を手にしたリョクシン会は鉄男と島崎を始末しようと二人に迫る。 だが、そこに時村達が駆け付け組織は一網打尽に。 鉄男の動きに不審を抱いていた時村が跡を付けていたのだ。 事件は解決し、島崎は一日遅れになった娘との約束のデートへと出かけるのであった。 島崎の娘・アキコが登場。 普段では地味なポジションであまりメインで取り上げられることのない島崎だが、本作ではその地味なキャラクター性を強調、取り上げている。 タダ同然の萎れた花をパラフィン紙で包み誤魔化して高額で売りつける悪質な手口に憤慨するあゆみの言葉を受けて捜査する鉄男は、花売り娘である不良グループのリーダー・アキメグミを更生させようと行動する。 そんな時、恐喝で手配中のナベカワ組幹部・ヤマウチゴロウを追う鉄男はヤマウチのアパートがメグミの行動範囲に近いことからメグミも関係しているかと疑う。 アパートに残された指紋とパラフィン紙の指紋が一致、暴力団の資金稼ぎに利用されていたと確信し、メグミにヤマウチの居場所を問う鉄男。 しかし、メグミは嘘の居場所を教え、ヤマウチの手下が待ち構えている場所へ何も知らない鉄男が向かった。 一部始終を見ていた吉本は、鉄男がメグミを騙して尾行するやり方をとらず、敢えて直接本人の口から居場所を聞くやり方をとったとメグミに説いた。 鉄男を理解したメグミは鉄男に教えた場所を告白。 袋叩きにあっていた鉄男の元に城南署の応援が駆け付け、ヤマウチの手下を逮捕、そしてヤマウチも逮捕されるのだった。 「押し売り」をテーマに、「何かの宣伝でただで差し上げますって感じで手渡す」という手口を示し、買う側=引っかかる方にも問題があると提議。 「いらないってはっきり言う」重要性を語っている。 日常でも遭遇しやすい身近な事件を視聴者に訴えている。 殺されたマリは鉄男の高校生時代の同級生であった。 ナガタの弟分、鉄砲のシンジことマトバシンジにナガタの居場所を聞く鉄男だったが、恩義があるナガタを裏切れないシンジは口を割らない。 鉄男は張り込み中に知り合ったおにぎり屋の娘・マサミに婚約者を紹介されるが、彼はシンジだった。 マサミに堅気なサラリーマンだと嘯いていたシンジに、鉄男はマサミをマリのようにしないよう堅気になれと説き、足を洗う決意をしたシンジはマサミに書き置きを残し姿を消した。 だが、シンジがヤクザだと知っても彼を追うマサミは家出、以前シンジに教えられた場所を訪ねるが、そこはナガタのアジトだった。 ナガタに捕らえられたマサミはマリのように薬漬けにされかけるが、そこに鉄男とシンジが駆け付け、ナガタは逮捕。 連行されるシンジにマサミは「何年でも待つ」と告げるのだった。 ゲストの赤塚真人氏は長坂作品では『若い!先生』 1974年 第3話「さわやかな金曜日」や『特捜最前線』 1977年〜1987年 第80話「新宿ナイト・イン・フィーバー」、今井美佐子氏は『アクマイザー3』 1975年〜1976年 第4話「なぜだ?!イビルの裏切り」に出演している。 宗方を含め6名が重傷を負い、宗方は意識不明の重体。 この事件の為に本庁から派遣されたベテラン刑事は、本件が宗方を狙ったものだと推測、宗方への怨恨の線で捜査をするが、鉄男は対立。 命令を無視し、独自に捜査を続けた。 鉄男は、ウエイトレス・野川が一週間前に客の態度から思わず笑い、先ほどもその客から異様な目で睨みつけられていたと知り、その男・山室忠を問いただす。 その後、野川のアパートを張り込む鉄男はアパートに爆弾を仕掛けようとする山室を逮捕。 城南署へと連行した。 だが、刑事部屋へ連れていかれた山室は取調室での尋問を激しく要求する。 その態度を不審に思った鉄男は、刑事部屋に爆弾が仕掛けられたと推理。 鉄男宛てに届けられていた荷物を見付け、その中から時限爆弾が発見される。 爆発まであと数分! 焦る中、1秒を残し鉄男は爆弾の解体に成功するのだった。 タイトルを見ても一目瞭然な「爆弾」を扱った作品。 山室忠は表札のシーンを参照。 亡くなった父と同じ新聞記者に憧れるマサトシは鉄男を新聞記者だと思い込んでいた。 そんな時、三富不動産によって寿司屋の出前持ちが暴行を受け、その事件の目撃者達が城南署に呼ばれた。 その中にマサトシの姿を見つけた鉄男は咄嗟に新聞記者に扮し、正体がばれないよう誤魔化した。 結局、マサトシ以外の目撃者である大人達はお礼まいりを恐れ全員嘘の証言をする。 その後、手術ミスを報じる新聞記事を見て手術が怖くなったマサトシは生きているうちに悪い奴らを懲らしめたいと、三富不動産のガラスを割り、逆上した三富不動産のチンピラ達に襲われるが、それを鉄男が救った。 手術までに事件の解決を誓う鉄男は、新聞記者に扮しマサトシと共に聞き込みを続ける。 十分な証拠を得る鉄男だったが三富不動産に囲まれ、刑事であることを隠す鉄男は殴られ続ける。 そして鉄男は刑事であることを明かし、反撃。 見ているだけだった住民たちも立ち上がりチンピラは一掃。 その後、マサトシは手術を受けるのだった。 細かい突っ込みではあるが、予告では少年が「唯一の目撃者」と語っているが、映像を見る限りでは唯一ではなく大勢の目撃者の一人であり、少年以外は目撃しているものの嘘の証言をしているのである。 マサトシの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。 鉄男を時村と勘違いしたその相手は「殺す」と告げ電話を切った。 時村の身の危険を感じた鉄男は時村の身を守る為に電話の主に接触。 指定場所に向かった鉄男だったが、そこでは鉄男が説明した目印の格好をした別人が射殺されていた。 新聞を見た犯人が人違いに気付けば次こそは時村が狙われる。 決意した鉄男は再びかかって来た犯人からの電話を受け取り、再度犯人の元へと向かう。 宗方の捜査により、窃盗で逮捕された後に刑務所で病死したナガノの弟が、時村が兄を殺したと勘違いし、時村を殺そうとしていると判明。 鉄男が自らの身代わりになって出かけたと知った時村は懸命にナガノと鉄男の行方を追う。 だが、時村の目前で鉄男は銃弾に倒れた。 宗方と島崎によりナガノは逮捕。 そして、辛うじて命を取り留めた鉄男だったが完治には長い時間が必要だった。 休むことを知らずひたすら走り続けた鉄男は、ひとまず身体を休めるのであった。 第2シリーズ最終話。 第1シリーズでは目的を達成した鉄男が退職というカタチで幕引きしているが、本作は後番組『若い!先生』の後に再度復活することを想定してのことか、長期入院というカタチでとりあえずの幕引きをしている。

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