エンテロ バクター クロアカ。 β

エンテロバクター属 (Enterobacter):抗菌薬インターネットブック

エンテロ バクター クロアカ

その中で第二世代、第三世代、第四世代などと世代を付けて分類されているのは、セファロスポリン系薬についてです。 したがって、第三世代セフェムではなく、第三世代セファロスポリンというのが、学術的に正確です。 第三世代セファロスポリンは1980年代に数多く開発されましたが、当時、オキサセフェムであるラタモキセフ(シオマリン)もグラム陰性菌に対し第三世代セファロスポリンと同様の抗菌スペクトルを有していたためか、7S位にメトキシ基を有し、セファロスポリンとは異なり、セファマイシンに類似した骨格を有するにもかかわらず、1990年頃には「第三世代セファロスポリン」に含めて分類されていた時期もありました。 その矛盾を解決するため「第三世代セフェム」という用語が、我が国で「発明」されたのかもしれません。 しかし、「第三世代セフェム」という用語は海外では耳にしたり目にしたりする事が少なく、現時点では日本固有の用語であるため、欧文論文を書く時には「the third-generation cephems」という単語は使わないように注意しましょう。 ちなみに、CLSIの文書等にも、以下のように記載されています。 3 Cephems including Cephalosporins The different cephem antimicrobial agents can have a somewhat different spectrum of activity against gram-positive and gram-negative bacteria. The antimicrobial class, cephems, includes the classical cephalosporins, as well as the agents in subclasses cephamycin, oxacephem, and carbacephems see Glossary I. Not all representatives of a specific group or generation necessarily have the same spectrum of activity. Because of these differences in activities, representatives of each group may be selected for routine testing. Performance Standards for Antimicrobial Disk Susceptibility Tests; Approved Standard Q2:アウトブレイク時に分離株のPFGEのパターンが異なった場合、「関連性が無い」とか「別株」と判定しても良いですか? A2:MRSAやリファンピシン耐性結核菌の場合、耐性遺伝子が、染色体上にありますので、PFGEのパターンが異なれば、「別株」とほぼ確実に判定できます。 しかし、ESBL産生大腸菌やVanA型VRE、MBL産生緑膿菌のように、耐性遺伝子が伝達性プラスミドにより媒介されている耐性菌の場合は、PFGEのパターンが異なっても「関連性が無い」と判定できない場合があります。 それは、耐性遺伝子が、腸内等に存在する別の株に伝達した結果、同じ患者の腸内などに異なるPFGEパターンを示す遺伝的に別系統のESBL産生株が出現しそれらが複数共存している場合があるからです。 検査の場合、全てのコロニーを調べているわけではないので、代表的な数コロニーを選択して調べることがおおく、たまたま調べた株が、新たにプラスミドを獲得した「別系統」の株であった可能性もあります。 したがって、ESBL産生株等、薬剤耐性遺伝子が伝達性プラスミドにより媒介されている耐性菌の場合は、PFGEのパターンが異なっても、必ずしも、「関連性が無い」とは断定できません。 その場合、日常検査の範囲では難しいでしょうが、研究として、多数のコロニーを選択し薬剤感受性試験を行い、薬剤耐性パターンが類似する株を選んでPFGE解析を実施するとか、プラスミドの解析をしてみると、より詳しい情報が得られるでしょう。 Q3:腸内細菌と腸内細菌科とはどう違うのですか? A3:「腸内細菌」は、テレビのコマーシャル等でも「善玉の腸内細菌」などとして使われることもあり、その場合、乳酸菌などを意味している場合が多いです。 したがって、「腸内細菌」とは、一般的にヒトの腸内(糞便)から分離される細菌を漠然と指していることが多く、大腸菌や肺炎桿菌等に加えて、グラム陽性菌である、腸球菌や乳酸菌、あるいはクロストリジウム属菌なども「腸内細菌」に含められているようです。 一方「腸内細菌科」というのは、グラム陰性桿菌の中で、「family Enterobacteriaceae」に相当し、 Escherichia属、 Klebsiella属、 Serratia属、 Enterobacter属、 Citrobacter属などとともに、病原菌である、 Shigella属、 Salmonella属、 Yersinia属などに属する菌種を指します。 したがって、腸内細菌と腸内細菌科で意味される菌種は違います。 しかし、ペニシリナーゼ(TEM-型ペニシリナーゼやSHV-型ペニシリナーゼ)のアミノ酸配列が一部変化し、これらのペニシリナーゼに安定な、いわゆる「第三世代セファロスポリン」を分解できる能力を獲得した変異型酵素がESBLであり、当初は、TEM-由来ESBLとかSHV-由来ESBLと呼ばれていました。 」と原稿に書いたら、先生から、「文章が間違っている」と指摘されましたが、どうしてですか? A5:MICは、最小発育阻止濃度の略で、細菌の発育を阻止する抗菌薬の最小値のことです。 つまり、MICは抗菌薬(この場合はIPM)の濃度のことです。 」が正しい記載です。 質問者の方の文章は、「大腸菌の(IPMに対する)MIC」ですので、大腸菌にMICがあることになり正しい記載といえません。 この点は、初心者の方は良く間違えるので注意しましょう。 Q6:CTX-M-型ESBL産生菌で、セフォタキシム耐性とともにCAZ(モダシン)耐性を示す株が最近増えているように思いますが、どうしてですか? A6:CTX-M-型ESBL産生株は、文字通り、セフォタキシム CTX に耐性を示します。 その他、CTXと構造が類似している、セフトリアキソン CTRX や家畜用のセファロスポリンであるセフチオフルやセフキノムにも耐性を示します。 たしかに、以前は、多くのCTX-M-型ESBL産生株に対するセフタジジム CAZ のMICは低く、「感性」の範囲に入る株が一般的でした。 しかし、2000年代の中頃から、CTXとCAZの双方に「耐性」と判定される株が目立つようになってきました。 その背景には、CTX-M-1のグループの中でCTX-M-15と型別されるCAZを分解可能な新型の酵素を産生する株の増加があります。 また、最近では、CTX-M-15と類似したCTX-M-55と型別される酵素を産生する株が出現し増加しつつあります。 一方、CTX-M-9のグループではCTX-M-27、CTX-M-2のクループではCTX-M-31と型別されるCAZを分解可能な酵素が出現しており、それらの影響で、CTX-M-型ESBL産生菌であってもCAZに耐性を示す株が増える傾向にあります。 なお、CTX-M-型ESBL産生株でCAZ耐性を示す株が臨床分離された場合は、以上のメカニズム以外に、CAZを効率よく分解できないCTX-M-2やCTX-M-3などのCTX-M-型ESBLとともにCAZを分解可能なSHV-12など別のESBLの同時産生株である可能性もあります。 Q7:「アシネトバクターは環境常在菌であり、しかも病原性も弱いので、それほど大騒ぎする必要は無い」という意見もありますが、どうなんでしょうか。 A7:確かに、アシネトバクター属菌は、有機物を多く含む湿った土壌などから分離される環境菌の一種です。 しかも、これまでに国内の医療環境では、患者さんよりアシネトバクター属菌が分離されることは時々ありましたが、病院内で広がって問題となるようなことは稀でした。 しかし、現在、感染制御上で重要視されている菌種は、これらの一般的なアシネトバクター属菌ではなく、特に、アシネトバクター・バウマニと同定される菌種で、しかもその中で、染色体上の複数の遺伝子の解析による型別 [MLST multilocus sequence typing ] で、sequence type 2 ST2 (パスツール研の方法)やclonal complex 92 CC92 (Bartualらの方法)と判定される株です。 この種の株は、環境中に一般的に見られるアシネトバクター属菌と全く異なり、医療環境で伝播拡散しやすい特性を有し、さらに多剤耐性を獲得しているため、難治性の感染症の原因となります。 たしかに、現時点では、日常的な細菌検査の中で、多様なアシネトバクター属菌の中からアシネトバクター・バウマニを正確に同定したり、さらに、種々のアシネトバクター・バウマニの臨床分離株の中からST2やCC92を簡便に識別することは困難です。 しかし、もし、自施設で、カルバペネム耐性や多剤耐性傾向を示すアシネトバクター属菌が複数の患者さんから分離された場合は、詳しい解析ができなくても、アシネトバクター・バウマニのST2やCC92である可能性を想定し、遅滞なく、標準予防策、接触感染予防策の強化をするとともに、菌株の詳しい解析を、近隣の大学附属病院などの検査部や細菌学教室、あるいは、地方衛生研究所を通じて国立感染症研究所などに依頼する必要があります。 しかし、最近、SMA陽性でもIPMに「感性」と判定される株が散見され注目されています。 これらの株は、IMP-1の変種であるIMP-6などを産生する株である可能性があります。 IMP-6はIMP-1と遺伝子の塩基配列が類似しているため、PCRでは「IMP-1陽性」と判定される点が特徴の一つです。 お隣の韓国では、IMP-6を産生する「IPM感性」で、「MEPM耐性」と判定される緑膿菌(STは235など)が全国の医療機関で広がり、警戒されています。 国内でも今後広がる可能性があり、「IPM感性」と判定されても、CAZやMEPMに対し「耐性」と判定される株が分離された場合には、IMP-6などの産生株である可能性を考慮して対応をする必要があるでしょう。 なお、EDTAは、亜鉛のみならず、細菌の生育に不可欠な、他の二価の金属イオンも同様に吸着除去する能力を持つため、EDTAの存在下では、細菌の生育に不可欠な各種の金属が培地中で欠乏して菌の生育が非特異的に阻害される現象が見られます。 したがって、ESBLのスクリーニング試験では、 K. しかし、一部には、プラスミド媒介性のSHV-由来ESBLやCTX-M型ESBLを産生する株があるので、接合伝達実験を行い、セフポドキシム耐性が伝達するか否かを調べることが鑑別に役立ちます。 Q11:2013年3月にCDCが「CRE」に対し警告を発しましたが、どうしてですか? A11:「CRE」は、切り札的な抗菌薬とされているカルバペネム系薬に耐性を獲得した腸内細菌科の菌種 Carbapenem Resistant Enterobacteriaceae の総称の略名で、菌種の多くは肺炎桿菌です。 米国では2000年以降KPC型のカルバペネマーゼを産生するCREが全国的に広がり、ニューヨークやその近傍など特定の地域では、分離率が特に高くなっています。 CREはカルバペネム耐性に加え、フルオロキノロン系やアミノ配糖体系にも多剤耐性を示すことが多く、感染症を引き起すと治療が困難になり、血流感染症では5割程度が死亡するため、CDCは、CREをこれ以上医療現場で蔓延させないために警告を発しました。 なお、欧州ではKPC型に加え、NDM型やVIM型、OXA-48と呼ばれるカルバペネマーゼを産生する多様なCREが急速に拡散しつつあります。 Q12:最近、OXA-48という新しいカルバペネマーゼが国内で話題になっていますが、これまでに知られていたOXA-51-likeやOXA-23-like等とは、どう違うのですか? A12:OXA-48は、OXA-51-likeやOXA-23-like等と同じ仲間の新型カルバペネマーゼです。 しかし、アミノ酸配列を比較するとOXA-51-likeやOXA-23-likeなどとはかなり違いが見られ、遺伝的にもかなり離れており、OXA-51-likeやOXA-23-likeの遺伝子を検出するためのPCRでは検出できません。 また、OXA-51-likeやOXA-23-like等が、これまで、 Acinetobacter baumanniiという菌種で問題となってきたのに対し、OXA-48を産生する菌種としては、肺炎桿菌や大腸菌などのヒトの腸内に定着しやすい腸内細菌科の菌種が多いという違いがあります。 また、OXA-48産生肺炎桿菌は、欧州特にベルギーなどで急速に広がっており、フランスやスペイン等で、しばしば院内感染の原因となり、血流感染症を引き起すと死亡率が高くなるため、その広がりが強く警戒されています。 Q14:最近、ペニシリンに低感受性を示すB群連鎖球菌 PRGBS が話題になっていますが、臨床的な危険度についてはどのように考えたら良いでしょうか? A14:たしかに、最近、PRGBSがヒト由来の臨床検体よりしばしば分離され、一部では、院内で広がったことを示唆する研究報告も出ています。 しかし、PRGBSの多くは、現時点では喀痰や褥瘡の膿などの体表面由来検体からの分離株であり、血液から分離された株は極めて稀です。 さらに、これまでに妊婦さんの検査や新生児の髄膜炎から分離されたGBSの中からはPRGBSは検出されていません。 したがって、PRGBSは、現時点では、新生児の敗血症や髄膜炎などの侵襲性の感染症の起因菌となる危険性は低いと考えられています。 しかし、一般的なGBSであっても高齢者の肺炎の原因になったり小児の血液や髄液から分離されることはあり、将来的に病原性がより強くなったPRGBSが出現する可能性は残るので、その動向を注意深く監視して行く必要があると思われます。 Q15:2週間以内に5名の患者の血液培養でカルバペネム耐性セラチアが分離されました。 同じ時期に実施したネブライザーの培養検査でもカルバペネム耐性セラチアが分離され、血液由来の株とPFGEのパターンが一致しました。 そこで、ネブライザーから飛沫となって飛散したセラチアを吸い込むことで、気道や肺から血液中に菌が侵入したと考えて良いでしょうか? A15:細菌に対しほぼ正常な感染防御能力を有している患者さんでは、仮に少量のセラチアを口や鼻から吸い込んでも、それが原因で肺炎になったり血液培養が陽性になることはまずありません。 セラチアや肺炎桿菌、緑膿菌、アシネトバクターなどの菌種は、皮膚や呼吸器粘膜などの上皮細胞に侵入する能力は殆ど無いからです。 また、仮に少量、組織や血流中に侵入しても、殺菌作用を有する好中球等に貪食されて処理されます。 したがって、セラチアなどの菌種が複数の患者さんの血液培養で同時期に分離されたような場合には、まず、点滴や輸液路などを通じて菌が血流中に侵入した可能性を疑って、調査や対策を講じる必要があります。 なお、ネブライザーからセラチアなどの細菌が分離される場合は、医療器具の衛生管理に問題があったり、それらの菌によって、病室や病棟がかなり高度に汚染されていることを示唆しますので、汚物処理室や水回りなどのどこかに、セラチアなどが住みついていないかなどを調べ、必要な衛生管理を徹底していただく必要があります。 Q16:最近、外来患者からもESBL産生菌がしばしば分離されるようになりました。 そこで、「ESBL産生菌については、院内で感染制御の対象としても意味が無い」などという意見もありますが、どう考えたら良いのでしょうか? A16:たしかに最近、市中で健康な生活を送っている人からも数%の割合でESBL産生菌が分離される事態になっています。 したがって、医療環境でESBL産生菌が広がるリスクは以前より高まったことは事実です。 重要なことは、「一般市民も一定の頻度でESBL産生菌を保菌しているので、病院内で対策を立てても無意味だ。 」というふうに短絡的に考えるのではなく、ESBL産生菌の保菌者が入院して来た時には、これまでと同様にESBL産生菌を保菌していない他の入院患者にESBL産生菌が伝播しないように、必要な伝播防止策を実施することです。 なお、ESBL産生菌は、ESBLの遺伝子以外にも、各種の薬剤耐性遺伝子を同時に持っている多剤耐性株であることも多く、そのような菌を病院環境で対策も講じずに増やすようなことは現状では避けるべきであると考えられます。 そのためにも、新規入院患者や他院からの転院患者については、入院時点でESBL産生菌等の特定の耐性菌を保菌の有無について検査し、陽性者に対しては、伝播防止のための適切な予防策を講じる必要があると思われます。 そこで、この株はSHV-12などのESBLを産生していると判定して良いでしょうか? A17:SHV-12などの産生株である可能性はあります。 しかし、 K. , 2000, Antimicrob Agents Chemother 44:362-7. また、 K. pneumoniaeの染色体性のペニシリナーゼ LEN-1 の遺伝子はSHV-derived ESBLの遺伝子と極めて類似しているので、PCRに用いたプライマーのシークエンスによっては、「陽性」と誤判定される場合があり、注意が必要です。 PIPCのMICも低い傾向がみられます。 また、MBL産生菌による感染症に対しAZTが有効であったという1例報告は幾つかあります。 しかし、症例対照研究等でAZTの有効性が検証された文献はいまのところありません。 Q19:多剤耐性緑膿菌や多剤耐性アシネトバクターでは、汚物室や尿量測定装置、水回りなどの湿潤環境の衛生管理が重要視されています。 しかし、MRSAでは、その点はあまり強調されていませんがどうしてでしょうか? A19:緑膿菌やアシネトバクター属菌は、元来は「環境菌」であり、植物や土壌などからも検出される菌種です。 また、水分と若干の有機物があれば、室温程度でも持続的に増殖が可能な菌種です。 したがって、有機物で汚染されやすい水回りなどの環境に定着しやすい性質を有しています。 一方、黄色ブドウ球菌は、皮脂や角化上皮の分解成分などに富む動物の皮膚等の富栄養環境を好む皮膚常在菌であり、貧栄養環境である植物の表面や土壌などから分離されることはまずありません。 したがって、黄色ブドウ球菌は、汚物室等で自発的に増殖する能力は、緑膿菌やアシネトバクター属菌より劣っており、その点で汚物室や水回り等がMRSAの感染源になるリスクは緑膿菌等に比べ低いと考えられています。 しかし、検査装置によっては、MIC値が高目に出る機種があることは事実で、検査装置の精度管理の向上が重要です。 1996, FEMS Microbiol Lett. 142:161-6. 一方、海外ではvanA遺伝子を獲得したMRSAが何例か報告されていますが、そのような株の院内伝播やアウトブレイクの発生は、幸いなことに、これまでのところ海外でも報告されていません。 Q21:イミペネムに「I」と判定された肺炎桿菌について、SMAテストを実施したところ「陰性」でしたが、modified Hodge test MHT では、「陽性」となりました。 MBL以外のカルバペネマーゼを産生する株と判定して良いでしょうか? A21:MHTは、カルバペネムを分解するMBLsやKPC、OXA-48などの酵素を産生する株のスクリーニング法としては簡便な方法で、CDCも推奨しています。 しかし、特異度や感度に問題があり、CTX-M型ESBL産生株でも「陽性」と誤判定される場合も指摘されている Carvalhaes CG, et al. , J Antimicrob Chemother. 2010, 65:249-51. , Wang P, et al. , PLoS One. 2011, 6:e26356. ので、MHTの結果のみでカルバペネマーゼ産生株と判定するのは危険です。 Q22: Acinetobacter baumanniiのMLST解析で、国際的に広がっている流行株 International clone II をST92やCC92と記載する一方で、ST2と記載している文献がありますがどういうことでしょうか? A22: A. baumanniiのMLST解析の方法については、現在、Bartualの方法 Bartual SG, et al. , J Clin Microbiol. 2005, 43:4382-90. と、 の二つが主に用いられています。 前者の方法では、International clone IIはST92やCC92と分類され、後者の方法では、ST2と分類されるということです。 両者は、解析の対象としている遺伝子が若干異なり、Bartualの方法でCC92と判定される株はPasteurの方法ではST2に含まれることが多いです。 Q23:メロペネムとアミカシンに耐性を獲得し、シプロフロキサシンのMICは「I」の範囲と判定された二系統耐性のアシネトバクター属菌が、14日間に8名の患者より分離されました。 また保菌と判断されたので、感染症法の届け出基準には合致せず、保健所には報告しなくても良いと考えますが、それでかまいませんか? A23:感染症法では、カルバペネム系、フルオロキノロン系、およびアミカシンに対し一定レベル以上の耐性度を示す株による感染症を発症した患者さんについて、届け出が求められています。 複数の症例から、届け出の基準を満たした耐性度を獲得したアシネトバクター属菌が分離されても、保菌者については報告義務が無いとされています。 また、二系統耐性のアシネトバクター属菌による感染症患者についても、感染症法では、届け出は求められていません。 しかし、一定期間内に複数の患者さんから二系統耐性のアシネトバクター属菌が検出され、この耐性菌による院内感染の発生が疑われるものの、対策の効果が見られないなどの場合には、感染症法ではなく、医政局指導課の課長通知(平成23年6月17日:医政指発0617第1号)に従い、保健所に届け出て頂いたほうが良いでしょう。 (、139頁の黄色でハイライトした部分などがその根拠) Q24:入院後、48時間以内の検査で、VREが検出されました。 そこで、「持ち込み」と判断して対応していますが、それでよろしいですか? A24:医療関連感染の疫学調査や疫学研究では、「入院48時間以降に検出されたVREは院内獲得とする」などと定義して調査や解析が行われることが多いです。 その逆に、入院後、一定時間内に特定の耐性菌が分離された場合は、「持ち込み」と見なして、対応が行われる場合もあります。 しかし、48時間以内であっても、入院後に病院内で獲得した耐性菌である可能性が否定できない場合もあり、細菌学的な視点から分離菌株の生物学的、遺伝学的特徴を詳しく解析し、48時間以内の分離株が病院内で既に分離されている菌株と、細菌学的、遺伝学的に同等であれば、「院内で獲得」と判定し、感染源や感染ルートの調査などを含め、感染制御の対象として頂く必要があるでしょう。 Q25:最近、海外でCRE(carbapenem-resistant Enterobacteriaceae) が警戒されています。 これらの株はどのように考えたら良いでしょうか? A25:腸内細菌科の菌種で、IMPやVIM, NDMなどのMBL、KPC、OXA-48などのカルバペネマーゼを産生しないにもかかわらず、カルバペネムに低感受性や耐性を示す株が散見されるのは事実です。 SMB-1やTMB-2などの新規のカルバペネマーゼを産生する株の可能性もありますが、多くは以下のような株と考えられます。 Enterobacter属や Citrobacter属など染色体性の誘導型AmpCを産生する菌種では、AmpCの過剰産生とともに、特定の外膜タンパクの減少や欠失により、上記の形質を示します。 Klebsiella属や大腸菌など、染色体性のAmpCを産生しない菌種では、plasmid媒介性のDHA型やCMY型のセファロスポリナーゼ(セファマイシン系も分解可能)の過剰産生とともに特定の外膜タンパクの減少や欠失により、上記の形質を示します。 なお、大腸菌の場合、通常では発現しない染色体性のAmpCが、プロモーター領域の変異やISなどの挿入により過剰産生されるようになった株も稀に存在するようです。 CDCなどが注意を呼びかけているCREには該当しないので、対策を講じなくても良いでしょうか? A26:カルバペネマーゼを産生しないにもかかわらずカルバペネムに耐性を示す腸内細菌科の菌株については、DHA型やCMY型などのプラスミド媒介性のセファロスポリナーゼの過剰産生株も含まれており、感染制御の観点からはそのような株が医療環境で広がるのは避ける必要があるので、ESBL産生菌などと同じように接触予防策などを実施する必要があると考えられます。 Q27:ホスホマイシンに対する薬剤感受性を試験する場合の留意点を教えて下さい。 A27:ホスホマイシンは、糖を取り込むトランスポーター GlpT, UhpT により細胞内に取り込まれます。 このトランスポーターの一つUhpTは、グルコース-6-リン酸 G6P の存在下で誘導産生されます。 したがって、G6Pを添加した場合としない場合ではホスホマイシンのMICが大きく異なるので、通常はG6Pを添加した環境でMICの測定を実施します。 参考文献: Q28:最近、ArmAやRmtBなどの16S rRNAメチレースを産生する菌種や菌株の増加が警戒されています。 そのような株を日常検査で識別する方法について教えて下さい。 A28:通常、アミノ配糖体への耐性はアミノ配糖体のアセチル化、リン酸化、アデニル化による不活化によるものです。 それらとは異なる16S rRNAメチレースを産生する株を検出する為には、日常検査で実施しているアミノ配糖体の感受性試験で、たとえばアミカシンやゲンタマイシンなどが全て「R」と判定される株を選びます。 次に、保険適応が無いので通常は薬剤感受性試験を実施しませんが、アルベカシンに対する薬剤感受性を調べます。 KB diskを用いた試験で発育阻止円が全く出現しない場合には、16S rRNAメチレース産生株の可能性が高くなります。 Q29:最近、国内でOXA-48を産生する肺炎桿菌や大腸菌が分離されたということで話題になっていました。 どうして、OXA-48産生株はそれほど問題なのでしょうか? A29:OXA-48産生株は2001年にトルコで分離された株が最初で、その後急速に欧州などに広がっています。 OXA-48産生株はCREの一つですが以下の点で臨床的に警戒されています。 OXA-48産生株による血流感染症を発症すると治療ができず、半数程度が死亡すると報告されている。 OXA-48産生株はカルバペネム以外にもフルオロキノロン系やアミノ配糖体系にも広範囲に耐性を示す傾向がある。 OXA-48産生株による感染症にはコリスチン(国内未承認)など限られた抗菌薬しか有効性が期待できない場合が多い。 OXA-48産生株は院内感染症のみならず市中感染症である尿路感染症や肺炎などの原因となりうる。 OXA-48産生株は日常検査ではESBL産生株などと識別が難しい場合が多く、発見が遅れる危険性がある。 SMA試験陽性で、PCRでIMP型と判明しました。 これについて、ISMRKを参考にISMRPと命名することも考えていますがどうでしょうか? A30:「ISMR」とは「imipenem-susceptible but meropenem-resistant」の略であり、そのような形質を示すKlebsiella pneumoniaeが最初に「ISMRK:imipenem-susceptible but meropenem-resistant K. pneumoniae」と命名されました。 この名称は「イミペネム感性/メロペネム耐性」という、MBL産生菌としてはパラドキシカルな形質を示すには便利なネーミングです。 しかし、この形質の原因はIPMの分解活性が弱いIMP-6というIMP-1型MBLの変種 variant を産生するためです。 このIPM-6の遺伝子はプラスミド媒介性であることも多く、 Klebsiella属以外にも近縁の Escherichia属や Proteus属などにも伝達しつつあります。 そのような株を「ISMRE」や「ISMRP」と命名した場合、「imipenem-susceptible but meropenem-resistant」の Enterobacter属や Providencia属などとそれぞれ紛らわしくなり、混乱が予想されます。 そこで、IMP-6の産生を確認した上で「IMP-6を産生する Proteus vulgaris」と記載し、「ISMRP」という略名は用いない方が良いと思います。 ちなみに、韓国ではIMP-6を産生する緑膿菌( Pseudomonas aeruginosa)が蔓延しつつあり 、それらも「ISMRP」と表記されると混乱がさらに大きくなってしまう恐れがあります。 Q31:VREの届出基準が改定され、検査方法からvan遺伝子の検出が削除されました。 (薬剤感受性試験の実施は強制や義務ではないので、それを実施するかしないかは医療機関の判断です。 しかし、仮に実施しないとなると「感性」「耐性」の判定ができず、感染症法に基づく届け出はできないことになります。 届け出なくても法令違反には問われないと思いますが、回答者としては薬剤感受性試験の実施を強くお薦めします。 「感染症法に基づく届け出基準に該当するかどうか」と「院内感染対策が必要かどうか」は全く別ですので、仮に届け出をしない場合であっても、「保菌」と考えられる場合も含め、過去の「厚労省通知」などを根拠に医療機関内でのVREの院内伝播を防ぐため、実効ある必要な対策を実施して頂く必要があります。 以上は回答者の私見ですので、届け出に関してご不明の点があれば、感染症法の所管課である厚生労働省結核感染症課にお尋ね下さい。 参考資料(厚労省通知:、、) Q32:当院は感染症法に基づいて指定された定点病院です。 最近、カルバペネム耐性の緑膿菌が複数の患者さんから検出され、院内感染の発生が疑われます。 分離株の中には、ニューキノロン耐性も同時に獲得した二系統耐性株も散見され、その株による肺炎患者も実際に出ています。 しかし、感染症法で定められている「届け出の基準」を満たしていないので、届け出は必要ないと理解していますが、それで良いですか?しかし、「届け出が不要な耐性菌なので感染制御の対象菌種にする必要性が無い」と院内ではあまり重要視されていません。 本当にそれで良いのでしょうか? A32:感染症法は、特定の病原体(耐性菌を含む)による感染症患者の発生動向を監視する為に報告を求めていますが、院内感染対策や感染制御の向上を目指した法律ではありません。 したがって、「報告基準」を満たさない病原体による感染症例については、アウトブレイクが発生した場合であっても報告は求められていません。 しかし、感染制御、院内感染対策の観点からは、特殊な耐性菌による院内感染の発生が疑われた場合には、医政局の課長通知にあるように、必要な感染拡大防止策、伝播防止策を講じて頂く必要があります。 その内容については、Q23と共通した部分もありますので、そちらをご参考にして下さい。 Q33:MRSAとPRSPについて教えてください。 MRSAとPRSPのペニシリン耐性機構はともにPBPの変異によると理解しています。 これはどのような理由によるのでしょうか。 A33:MRSAが獲得しているPBP2'は、メチシリンとの親和性が低く、阻害されないので「R」と判定されます。 たしかに、 in vitroの薬剤感受性試験の結果では、MICが「S」や「I」の範囲と判定される場合も多くみられます。 一方、PRSPについては、獲得された変異型PBPに対しては、ペニシリンの親和性が低下し阻害活性も低下し、実際に、抗菌活性も減弱しており「R」と判定されます。 しかし、多くのセフェム系薬やカルバペネム系薬については、親和性が残っており、MICが低い(「S」の範囲にある)場合などでは、実際の感染症例の治療成績からは、それらの抗菌薬による治療効果がみられたという事実から、機械的、一律的な「R」への変換は推奨されていません。 Q34:CTXとCAZ、CFPMなどに広範な耐性を示し、クラブラン酸(CVA)を用いた試験で「陽性」と判定され、ESBL産生が疑われる E. coli株が分離されました。 しかし、TEM型、SHV型、CTX-M型、GES型などの遺伝子を検出するPCRでは全て「陰性」となりました。 また、アミノフェニルボロン酸を用いた試験では「陰性」との判定結果が出ています。 どのように考えたら良いでしょうか。 A34:CVAを用いた試験で、「陽性」と判定されるのであれば、クラスAのESBLを産生していることが最も考えられます。 最近、CTX-M型でCTX-M-1グループとCTX-M-9グループの二種類の遺伝子が融合したキメラ形の新しいCTX-M型ESBLが中国などで出現して来ていますが、それらは一般的に用いられているCTX-M型の判別のためのPCRでは検出できません。 キメラ型のCTX-M型ESBLの例としては、CTX-M-64、CTX-M-123、CTX-M-132 GenBank accession no. JX313020 、それにCTX-M-116(CTX-M-1グループに属するCTX-M-22とCTX-M-23の融合型)などが、海外から報告されていますので、それらも考慮して解析をする必要があります。 Q35:英文論文を読んでいるとカルバペネムに耐性を示す腸内細菌科細菌を、ある論文ではCREと表記し、一方別の論文ではCPEと表記したりしていますが、どのような違いがあるのですか? A35: CREは主に米国で用いられています。 その理由は米国ではKPC型カルバペネマーゼを産生する肺炎桿菌等が主流であり、それらの殆どは、通常の薬剤感受性検査で、カルバペネムに「耐性:R」と判定されるため、「carbapenem-resistant Enterobacteriaceae: CRE」と表記されます。 一方、CPEは主に欧州方面の論文で多く用いられています。 その理由は、NDM型やVIM型のMBL産生株が多い欧州では、たとえばNDM-1産生肺炎桿菌であっても、必ずしもカルバペネムに「耐性:R」と判定されるわけではなく「中間:I」や「感性:S」と判定される場合もあるため、「carbapenemase-producing Enterobacteriaceae: CPE」と表記されることが多いということです。 実質的にはCREもCPEも同じ耐性菌を意味します。 Q36: Modified Hodge Test(MHT)ですが、なにをModifiedしたものなのか? 原法は何ですか? A36: 米国ワシントン州にあるWalter Reed Army Medical Centerに在籍していたWavell Hodgeらは淋菌のペニシリナーゼ産生株を簡便に検出する方法を考案し、1978年にJCMに発表した。 この方法では、MH寒天培地上に、ペニシリン感性の S. aureus ATCC 25923 を塗布し、そこにペニシリナーゼを産生する陽性株、ペニシリナーゼ非産生株(陰性株)、さらに被検株をストリークし、その中央にペニシリンを10 U含むKB diskを置いて、一夜培養すると、ペニシリナーゼを産生する菌株のストリークに沿って、発育阻止円の形が歪むことから、ペニシリナーゼ産生株を容易に検出できるというものであった。 この方法は、ペニシリナーゼを産生する、 Haemophilus influenzae、 Escherichia coli、 Serratia marcescens、および S. aureusなどにも応用可能であった。 この方法では、MH寒天培地上にペニシリン感性のE. coli ATCC 25922を一面に塗布し、そこにMBLを産生する陽性株、MBLを産生しない陰性株、それに被検株をストリークし、中心にイミペネムのdiskを置いて一夜培養すると、MBL産生株のストリークに沿って、発育阻害帯が歪むため、MBL産生株を容易に識別できるというものであった。 この方法は、最近、KPC産生肺炎桿菌 CRE の検出法の一つとしてCDCによっても推奨されているが、検出にはエルタペネム diskがより適しているとされている。 なお、「hodge」には、「田子作」や「田舎男」などという意味を持つため、英語圏では名前の印象があまり良くないせいか、最近では、MHTは「cloverleaf test」とか「clover-leaf test」と記述されることもある。 Q37: 和文の論文や報告書などで、「IMP-1型」と書いてある場合と、「IMP-1」と書いてある場合がありますが、どのように違うのでしょうか? A37:「IMP-1型」という場合は、通常はIMP-1の遺伝子を検出可能なPCRで陽性になったけれども、DNAのシーケンス解析がされておらず、IMP-1と類似のIMP-6やIMP-10などの可能性も否定できない場合などに「IMP-1型」と表記される場合が多いです。 一方、DNAのシーケンス解析が終わりIMP-1と特定された場合には「IMP-1」と記載されます。 同様に、「CTX-M-9型」や「CTX-M-9 group」という用語は、CTX-M-9の遺伝子を検出するPCRで陽性になったけれども、CTX-M-9かCTX-M-14、あるいはCTX-M-27なのか区別ができていない場合に用いられます。 Q38: IMP-6の遺伝子 blaIMP-6 を保有する肺炎桿菌と Enterobacter cloacaeが分離されました。 二株について、blaIMP-6を担うプラスミドの接合伝達実験とPCRによるInc型の判定を行ったところ、肺炎桿菌はIncK、 E. cloacaeではIncN、と異なるInc型のプラスミドによりblaIMP-6が媒介されている事が分かりました。 そこで、「両者のblaIMP-6は起源が異なる」とか、「IMP-6陽性の肺炎桿菌と E. cloacaeは、分子疫学的に無関係」と断定して良いでしょうか? A38: 結論から言いますと「断定できません」。 その理由は、blaIMP-6を担うインテグロンやそれを含むトランスポゾンの構造が両者で概ね一致する可能性もあり、その場合は、blaIMP-6を担うインテグロンやそれを含むトランスポゾンが、菌の中で、IncKとIncNとのプラスミドの間で転移し、その後、何れか一方が消失、脱落した可能性も残るからです。 正確に断定するには、プラスミド全体の遺伝子配列の比較解析が必要になります。 Q39: 下痢患者の便培養で、カルバペネム耐性の肺炎桿菌(CRE)が分離されました。 「CREによる感染症」と判定してよいでしょうか? A39: 肺炎桿菌は、通常では腸管毒素や下痢毒を産生せず、下痢の原因にはならず、むしろ正常な腸内細菌叢を構成する菌種の一つです。 したがって、カルバペネム耐性を獲得しても肺炎桿菌が下痢の原因になることはありません。 しかし、一部の肺炎桿菌ではLTやSTなどを産生するものがごく稀にですが分離されることがあります。 また、大腸菌では、ETECやEPEC、EHECなど下痢を引き起こす株が存在しますので、そのような株が今後カルバペネマーゼの遺伝子を獲得しCRE化する可能性もあります。 なお、 Klebsiella oxytocaが抗菌薬の投与中に下痢便から分離されることがありますが、既に、 K. oxytocaのカルバペネマーゼ産生株も国内外で報告されていることを念頭に置き、検査や解析、対策が必要になります。 重要なこととしては、下痢患者の便からCREが検出される場合は、患者周囲の汚染を引き起こしやすく、CREのアウトブレイクの原因となる危険性が高いので、個室管理等を含めた接触予防策の徹底が必要になります。 Q40: CREによる感染症が5類全数報告疾患に追加されましたが、届け出には、カルバペネマーゼ遺伝子の検出や型別は必要でしょうか? A40: 感染症法に基づく届け出は、日常的な検査業務として実施されている薬剤感受性試験の結果、厚労省が示す「届出のために必要な検査所見」に合致すれば届け出が必要ですが、カルバペネマーゼ遺伝子の検出や型別は不要です。 」となっているので、再検査をして同じ結果が出た場合は、disk拡散法による判定結果を優先し、保健所に届け出て頂く必要があります。 このような、カルバペネマーゼを産生しないと考えられるカルバペネム耐性株による感染症患者についても、感染症法に従い保健所に届け出る必要があるのでしょうか? A42: 感染症法では、厚労省が示す「届出のために必要な検査所見」に合致すれば、特定のカルバペネマーゼ遺伝子を保有していなくても、届け出を求めています。 当病院では、腸内細菌科の菌種に対する薬剤感受性試験ではカルバペネム系抗菌薬としてイミペネムを採用しており、メロペネムは検査していないので、厚生労働省が示すCRE感染症と診断するための「届出のために必要な検査所見」に合致するかどうか不明です。 このような場合、どうしたら良いでしょうか? A43: 本分離株に対して、個別にメロペネムの薬剤感受性試験の実施をお勧めします。 しかし、貴院における腸内細菌科に対する薬剤感受性試験の指標薬を、イミペネムからメロペネムに全面的に切り替えて頂く必要はなく、CREが疑われる株が分離された場合に限って、disk 拡散法やEtestなどでメロペネムへの耐性度を確認して頂くということが実際的と思います。 Q44: カルバペネム耐性肺炎桿菌が1名の患者の喀痰検査で検出されたので、同病棟の入院患者さんの喀痰や便のスクリーニングをしたところ、5名の患者から同様な株が分離されました。 全員「保菌」と考えられたため、感染症法に基づく届け出は、「不要」と判断しましたが、医政局指導課の課長通知や事務連絡などに従い感染制御の徹底とともに保健所への相談を考えています。 そこで、適切に感染制御を実施するため、一連の分離株のカルバペネマーゼの遺伝子型別や分子疫学解析をしたいと考えています。 しかし、当院の細菌検査室ではそれらの解析を実施できません。 どのようにしたら良いでしょうか? A44: 診療のための臨床分離菌の解析は、原則としては病院の責任で行って頂く必要があり、民間の検査センターの中からカルバペネマーゼの遺伝子型別や分子疫学解析を有料で実施してくれる所を探して委託して頂くのが基本です。 しかし、そのような解析を請け負ってくれる検査センターが見つからない場合には、各都道府県に設置されている地方衛生研究所が解析してくれる場合もあり、保健所と相談して頂くのが良いでしょう。 また、近隣の大学病院等の連携医療機関や大学の細菌学教室などにご相談して頂くことも良いでしょう。 Q45: 最近、海外からのCREや多剤耐性アシネトバクター MDRA の侵入が問題となっています。 医療機関側としてどのような点に注意したら良いでしょうか? A45: 患者さんの問診の際に、海外渡航歴を必ず確認し、数ヶ月以内にCREやMDRAが広がっている地域に滞在したりそこで医療行為を受けたことがある患者さんの場合は、それらの地域で問題となっている薬剤耐性菌の検査を実施し、検査結果が出るまでの数日間は、「保菌者」と見なして、可能な限り「個室管理」を含めた接触予防策の励行をお勧めします。 Q46: 今回、感染症法が改訂されてカルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症が新たに5類全数報告疾患に追加指定されました。 どうしてでしょうか? A46: 理由は2つあります。 2つめは、ESBLの過剰産生株で外膜の変化を同時に獲得するとIPMのMICが「R」領域に来ることがありますが、それらは通常、セファマイシンであるセフメタゾールに「感性」と判定されます。 したがってESBLの過剰産生株で外膜の変化を同時に獲得した「CREもどき」株を除外するためです。 ただし、この基準でもAmpCを過剰に産生し、外膜蛋白の変化を獲得した Enterobacterや Citrobacter, Klebseilla属等を除外することは難しいです。 その場合、アミノフェニルボロン酸を用いることで、識別が可能になる場合もあります。 薬剤感受性試験でメロペネムを用いた場合は、上記をあまり考慮する必要がないということです。 Q47: 抗菌薬を使用するとその抗菌薬に耐性を獲得した薬剤耐性菌が出現するので注意が必要と言われていますが、抗菌薬の投与は耐性菌の出現を促進するのですか? A47: 多くの抗菌薬は通常では、細菌の遺伝子の塩基配列の突然変異を引き起こすなどの作用(変異原性)はありませんので、抗菌薬を使用することで細菌の遺伝子の変異が誘発や誘導されて薬剤耐性菌が出現しやすくなると言う事はありません。 抗菌薬を使用してもしなくても、細菌は一定の頻度で染色体DNAの塩基配列の変異を起こしており、抗菌薬を使用していると、偶然、その抗菌薬に抵抗性や耐性を付与する遺伝子に変異を獲得した菌株が生き残って増殖し増えてくるので、見かけ上、薬剤耐性菌が「出現」したように見えるのです。 このような現象を「変異と選択」と呼びます。 つまり、抗菌薬の投与は「変異」には通常は影響しませんが、「選択」には影響するということです。 Q48: (一般の方よりの質問)ニュースで薬剤耐性菌の問題が報道されていたので、薬剤耐性菌が体内で増えるといけないと思い、病院で処方してもらった抗菌薬の量を指示された服用量より少なめ(1日3回内服を2回にするなど)に服用していますが、これでいいでしょうか? A48: 薬剤耐性菌の増加を防ぐと言う観点からは、そのような抗菌薬の内服は危険です。 中途半端な量の抗菌薬の内服は病原菌を完全に殺さず、半殺しの状態にし、そのような状態が長く続くと死にかけた菌の中から耐性菌が選択されて、逆に耐性菌を増やす結果になる危険性があります。 そこで、病院で処方された抗菌薬は、決められた量を必用な期間きちんと飲み切る事が大切です。 Q49: プラスミドには、自己伝達能力のあるものと、伝達しにくいものがあると聞きました。 ゲンタマイシン耐性は容易に伝達し、その遺伝子は、大きなプラスミドにより媒介されている事が示唆されました。 しかし、自己伝達能を持たないと思われるセフォタキシム耐性を担う小さいプラスミドも低頻度ですが、大きいプラスミドとともに伝達されるようです。 これはどうしてでしょうか? A49: 自己伝達能を有しない小さいプラスミドも、自己伝達能を持つ大きなプラスミドの伝達時に一緒に伝達される事があり、この現象は古くからmobilizationと呼ばれています。 したがって、自己伝達能を持たない小さいプラスミドも自己伝達能を有するプラスミドの接合伝達に伴って、同種の菌株間や別の菌種に徐々にですが、伝達拡散する場合があります。 Q50: 私の病院では、IMP-1型MBLを産生する大腸菌が数ヶ月に亘り数名の患者から分離され、その後、肺炎桿菌からもIMP-1型MBL産生株が分離されるようになりました。 それぞれの大腸菌と肺炎桿菌からIMP-1型MBLの遺伝子を保有するプラスミドを抽出し電気泳動したところ、大きさもやや異なり、制限酵素切断パターンでは、同じサイズのバンドも2〜3本見られましたが、全体としてかなり異なっていました。 そこで、両耐性株は疫学的、遺伝的に関連性が無いと判断しようと思いますが、それでよろしいですか? A50: プラスミドは、自己複製の際や、細菌の細胞分裂や接合伝達の際に、種々の挿入配列 IS やそれで挟まれた領域が脱落したり、別の箇所に転位したり(トランスポゾン)、あるいは他のプラスミドと融合したりして、数ヶ月の間にサイズや制限酵素切断パターンが変化する事が良くあります。 そこで、両プラスミドの疫学的、遺伝的関連性を正確に判断するには、IMP-1型MBLの遺伝子を担う領域に存在する遺伝子の並び順や、さらにIMP-1型MBL遺伝子の前後を含む遺伝子領域の中に見られる点変異部位のパターンの比較をするなどの詳しい解析が必用になります。 このような解析には特殊な知識と技術が必用ですので、近隣の大学病院の検査部や細菌学教室の先生にご相談下さい。 cloacaeがこの半年間に30名程度の患者の喀痰や尿などから断続的に分離されています。 ICTのチーフは、感染症科以外がご専門の先生ですが、NDMやIMP、KPCなどのカルバペネマーゼが陰性のため、この種の耐性菌は「常在菌」という理解で、保菌調査はせず、標準予防策のみで良いと判断しておられます。 それで良いのでしょうか? A51: この事例については感染対策上問題がある可能性があります。 感染対策としては、接触感染予防策でどの位厳重にするのか、どの程度検出されれば積極的保菌調査を行うのかは各施設での考え方によると思われますが、感染症診断のための検査だけで30例確認されているとなると、すでにかなりの保菌者がいると推察されます。 今回の場合は水平伝播が起きているかどうかを、少なくとも調査する必要があるのではないかと思われます。 水平伝播が確認されるようなら、感染対策は標準予防策だけでなく、接触感染予防策が必要になります。 万一、菌血症等の感染症を発症した場合は、有効性が期待できる抗菌薬による単剤もしくは状況に応じて併用療法も考える必要があると考えられます。 Q52: 薬剤耐性遺伝子などを媒介するプラスミドの性質を記述する時にIncKとかIncFとか書いてある場合がありますが、これは何を意味しているのでしょうか? A52: プラスミドは同じ細菌細胞に複数個存在し、細菌細胞内で自己複製し、細胞分裂の際に娘細胞に分配されて行きます。 また、同じ細胞内に大きさや担う遺伝子のセットが異なる複数種類のプラスミドが同時に共存することも多くみられます。 しかし、プラスミドの中には、同じ細菌細胞内で共存できないタイプもあります。 つまり2種類のプラスミドが同じ細菌細胞内で共存しつつ複製できない関係の場合には、両者のプラスミドは同じ不和合性群 incompatibility group に属すると言います。 このようなプラスミド相互の「incompatibility」に影響する性質をInc型と呼び、IncFやIncK、IncN、IncP等の様々なタイプに分けて命名されています。 さらに、IncFもIncFIとかIncFIIなどと細かく分類されています。 ちなみに、IncK型のプラスミドを持つ細菌細胞内に他の細菌細胞からIncFのプラスミドは接合伝達などで取り込まれ、共存し得ますが、サイズや担う遺伝子のセットが異なるIncKのプラスミドが伝達した場合には、やがてどちらかが排除され消えてしまうことになります。 プラスミドのInc型は、プラスミドの複製に関与する複製開始点(replication origin、略してori)およびその近傍の塩基配列の違いにより型別できる場合があり、PCRによるInc型別法が報告されています()。 Q53:カルバペネム耐性の Enterobacter cloacaeが分離されたので、SMA disk法で調べたところ「陽性」となりました。 そこで、PCR解析をしたところ、「IMP-1型」と判定されました。 ICTの責任者に、「IMP-1型MBL陽性の E. cloacaeが検出されました。 」と報告したところ、「IMP-1型は、昔から日本でしばしば報告があるタイプで、国際的に警戒されているNDM-1型やKPC型などとは違うので、標準予防策を励行しつつ、様子を見ましょう。 」というご判断でした。 これでよろしいでしょうか? A53: 結論としては、適切な判断とは言えないと思われます。 IMP型は、NDM型やVIM型、KPC型に比べ、カルバペネムを分解する活性が強いので、細菌学的には、IMP産生株の方がNDM産生株などより、危険な株と考えられます。 Enterobacter属菌は、ヒト消化管に保菌され易い菌種で、便などを介して伝播する傾向がある菌種です。 そこで、この菌種がMBLを産生するという事であれば、標準予防策に加え、排便介助や便の処理等の際に接触感染予防策が必要になって来ると思われます。 Q54: CREや多剤耐性アシネトバクターが複数の患者から分離され、感染制御策を講じるために、分離された一連の薬剤耐性株の詳しい分子疫学的な解析が必要になりました。 しかし、PCRやPFGE解析、POT法、MLST解析等は、健康保険で経費が出せないため、病院の検査室では実施できず感染制御上限界があるというのが実態です。 なぜ、これらの検査が、健康保険で実施できないのでしょうか? A54: 健康保険が使える検査は、患者さん個々人の病態を診断したりするための検査です。 しかし、PCRによる薬剤耐性遺伝子の検査やPFGE解析、POT法、MLST解析などは、患者さん個々人の診断や治療方針を立てるための検査ではなく、病院の安全管理業務の一環としての感染制御のために必要な検査ですので、そもそも健康保険で支出されるべきものではありません。 そのかわり、感染制御や感染管理に必要な検査や解析のための経費は、「感染防止対策加算」を充当することができるはずですので、ICTの責任者を通じて病院管理部とご相談下さい。 Q55: 最近、GES型のカルバペネマーゼという話を聞いたのですが、どのような特長があるのでしょうか? A55: GES型のカルバペネマーゼとして国際的に注目されているものとしては、GES-5というタイプがあります。 既に国内では、GES-5を産生する緑膿菌が関西地区の病院でアウトブレイクを起こしています。 さらに、国内では、GES-4型も、肺炎桿菌で報告されています。 これらのGES型カルバペネマーゼは、GES-1やGES-3などのGES型ESBLと比べ、酵素の活性ポケットの一部を構成する170番目のグリシン G : Glycine というアミノ酸がセリン(S : Serine)に置換した共通構造を有しています。 分子分類的には、KPC型カルバペネマーゼにやや近い構造をしています。 なお、カルバペネムを分解する能力は、カルバペネマーゼの中では比較的弱い部類に入り、GES-5産生株は、OXA-48産生株などとともに、「Carba NP test」や「Modified-Hodge test」では「偽陰性」となる場合があるので注意が必要です。 Q56: NDM-1はカルバペネム系を分解する酵素なので、アミノ配糖体系やフルオロキノロン系は分解や不活化はできないと理解しています。 しかし、NDM-1産生肺炎桿菌などは、カルバペネム系以外にも別系統のアミカシンやシプロフロキサシンにも多剤耐性を示す傾向が強いですが、どうしてでしょうか? A56: たしかに、NDM-1はカルバペネム系を分解しますが、系統の異なるアミノ配糖体系やフルオロキノロン系は、分解や不活化ができません。 しかし、NDM-1産生株は、多くの場合、アミノ配当体系抗菌薬の標的分子である16S rRNAをメチル化することでアミの配当体が標的部位に結合できなくしてしまう酵素(ArmA, RmtB, RmtCなど)やアミノ配糖体を修飾して不活化する酵素 AACやAPHなど を同時に産生する株が多いです。 また、NDM-1の遺伝子を媒介する伝達性プラスミドにはCMY型のセファロスポリナーゼの遺伝子も乗っており、さらにCTX-M-型のESBLの遺伝子も共存する別の伝達性プラスミドにより媒介されている事例が多いです。 それに加え、NDM-1産生株の多くでは、染色体依存性に産生されるDNA gyrase GyrA やTopoisomerase IV ParC のキノロン耐性決定領域 QRDR にアミノ酸置換を獲得しており、フルオロキノロン系薬が効きにくくなっています。 その結果、これらの複数の耐性メカニズムが総合的に働き、NDM-1産生株は多剤耐性と言う形質を獲得しています。 学会などでの発表の際などに、IncFIの「I」が、ローマ数字の「I: one」 なのか、あるいはアルファベットの「I: ai」なのか、はっきりせず、混乱があるようですがどちらなんでしょうか? A57: IncFIやIncFVの「I」や「V」についてですが、それらは、アルファベットの「I」や「V」ではなく、ローマ数字であり、「one」 や「five」を意味します。 その根拠は、IncF型には、IncFIVやIncFVIというのもあり、「IV」は「four」、「VI」は「six」に相当します。 しかし、IncI1の「I」は、アルファベットの「I」ですので、混乱しないようにしましょう。 Q58:「クロモゾーム」と「ゲノム」との違いがよくわかりません。 「薬剤耐性に関与する遺伝子は、プラスミドではなくゲノム上に存在していた。 」と記載したら、「間違っている」と指摘を受けました。 どういうことなのでしょうか? A58:クロモゾーム chromosome とは、染色体のことで、細菌の場合は相補的な二本のデオキシリボ核酸 DNA の鎖が螺旋状に絡んだ環状構造をしています。 また、細菌細胞内には、染色体より小さな自己複製可能な環状DNAが複数コピー、場合によっては複数種類存在し、それらはプラスミドと総称されています。 一方、ゲノム genome とは、それぞれの生物の生物学的特性(形質)を安定的に維持するためのすべての遺伝情報、言い換えれば物質であるDNAから構成される染色体やプラスミド上に遺伝子として暗号化された、特定の生物の生物学的特性を決定する遺伝情報のすべて(総体)を意味する用語として現在使用されています。 したがって、プラスミド上に暗号化されていてその菌株の特性を決定する遺伝情報もゲノムの一部ですので、「薬剤耐性に関与する遺伝子はプラスミドではなくゲノム上に存在していた。 」は誤りで「薬剤耐性に関与する遺伝子はプラスミドではなくクロモゾーム上に存在していた。 」と記述するのが正しいです。 「クロモゾーム=ゲノム」と勘違いしたり、「クロモゾーム」と「ゲノム」とを混同したりしないように注意が必要です。 <追加の解説:ゲノム genome とは、1920年頃に、それぞれの生物が調和のとれた生物学的形質を安定的に保つ上で不可欠な因子 Gen の総体 ome を指す概念としてWinklerにより提案されました。 ドイツ語のGenは生物学的形質を規定する因子の概念(現在では遺伝子)を意味する用語ですが、1920年頃はまだDNAや染色体が遺伝情報を担うことが知られていませんでした。 1944年のAveryらの実験と1952年のHersheyらのbacteriophageを用いた実験などによりDNAが遺伝情報を担う本体であることが確定され、またそれまでは機能がはっきりしていなかった染色体がDNAでできているという事実とから、genomeという用語は染色体に依存して特定の生物の生物学特性(形質)を安定的に維持するすべての遺伝情報(概念)という解釈とともに、それらの遺伝情報を担う染色体(物質)の一組と拡大解釈されて用いられてきました。 しかし現在では、genomeとは物質であるDNAから構成される染色体そのものではなく、特定の生物の染色体やプラスミドなどに暗号化されているその生物の生物学的特性を決定する遺伝情報のすべて(総体)を意味する用語として使用されています。 genomeという用語が一般化した後に、近年proteome、metabolome、transcriptomeなど、末尾に ome:総体を意味する を付加した用語が相次いで作り出されました。 これらの新しい用語は、proteinsやmetabolites、transcripts mRNA などの「物質」に依拠して出現する多量かつ高次の「体系的情報」や「調和した機能」などの総体を意味する概念を示し、それらを扱う学問をproteomicsとかmetabolomics、transcriptomicsなどと呼ぶようになりました。 そして、現在は omics という生命現象に不可欠な高次の多量な情報と機能を系統的、体系的に理解するための生命科学の新しい分野として発展しつつあります。 ちなみにgenomicsとは1980年代より用い始められ、核酸の配列に規定される概念としての遺伝子 gene に暗号化されている遺伝情報やそれに基づく生物の生命維持に不可欠な調和のとれた高次元の現象を系統的に扱い、理解するための新しい生命科学の一分野ということになります。 > Q59:IMP型やVIM型、NDM型のカルバペネマーゼには、IMP-1やVIM-1、NDM-1などがありますが、KPC型にはKPC-1に関連する報告はほとんど無く、KPC-2やKPC-3が多く報告されています。 どうして、KPC-1は、「レア」なのですか? A:59:は、最初、Tenoverらのグループにより発表されました。 その後、Thomsonらのグループによりが報告されました。 KPC-2が報告された後、KPC-1で最初に報告された塩基配列やアミノ酸配列に間違いがあることが判明し、ことが明らかとなり、KPC-1は、「欠番扱い」となりました。 新しい遺伝子の登録や論文発表の際には、塩基配列やアミノ酸配列に間違いがないか十分に確かめて行うことが、重要です。 しかし、PCRでは、クラスA、B、Dに属する既知の代表的なカルバペネマーゼは「陰性」となりました。 この結果をどのように考えたらよいでしょうか? A61: FRI-1やFRI-2などの新規のカルバペネマーゼを産生している株や、用いたPCRプライマーによっては検出し難いタイプのカルバペネマーゼなどの産生株である可能性もあります。

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Slideshare uses cookies to improve functionality and performance, and to provide you with relevant advertising. If you continue browsing the site, you agree to the use of cookies on this website. See our and. Slideshare uses cookies to improve functionality and performance, and to provide you with relevant advertising. If you continue browsing the site, you agree to the use of cookies on this website. See our and for details. 2018年10月16日 細菌の覚え方を数枚追加 他に数枚追加(全309スライド22MB) 2018年3月29日 細菌の日本語の語呂合わせ等を加筆(全291スライド21MB) 2017年11月22日 細菌の語呂合わせの加筆と内容の小変更 2017年7月12日 "ペニシリンアレルギー" 加筆 2017年4月10日 "抗菌薬を投与する時" 加筆 2016年12月13日 加筆 表記を"改訂版"へ 2015年5月12日 加筆 Ver. 01 へ 2015年5月5日 改訂 Ver. I just wanted to share a list of sites that helped me a lot during my studies:.................................................................................................................................... www. 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Save so as not to lose 5 days ago 抗菌薬と細菌について改訂版• 抗菌薬と細菌について。 「抗生剤と細菌について。 ご覧頂きありがとうございます• このスライドは2011年に当院の研修医教育用に作成した 「抗生剤と細菌について。 」を加筆訂正したものです。 抗菌薬と細菌について学び始めた医学生、研修医、薬剤 師、看護師、検査技師等を対象にしています。 2016年に大幅に加筆し、「2016年12月改訂版」としま した。 各臓器の感染症についての詳細な事項は、成書を参照し て下さい。 抗菌薬は難しいか?• 疾患名から導く治療法が一つでない• 結びつきが複雑で、混乱する• 結局、よくわからくてイヤになる…• なぜ混乱するのか• 細菌の種類が多い• 抗菌薬の種類が多い• 起因菌の推定が難しい• やはり難しそうだ• 一度整理することが重要です。 このまとめでは細菌と抗菌薬を整理します。 抗菌薬の使い方の基礎を整理します。 加筆でスライドが増えすぎましたので… 文字だらけのスライドは飛ばしてもいいです。 詳細が知りたいなぁと思った時に読んで下さい。 まずは図表のあるスライドだけでも読んで下さい。 研修医によく聞かれること 「抗菌薬ってどうやって勉強すればいいんですかぁ?」 「とりあえず、注射用抗菌薬の一般名を覚えましょう」 「あ、略号はそのうち読めてくださいね」• 抗菌薬は一般名で!• 製品名は、薬剤師に聞けばいいんです。 外勤先 に同じ製品名の抗菌薬があるとは限りません。 略号は慣れます。 英語名を知れば簡単です。 感受性試験を読むときには略号が役立ちます。 このスライドは『略号』でいきます。 普段の薬 剤がイメージしやすいように一応、製品名(先 発品)を併記します。 すべての抗菌薬を知るべきか 「当院の採用品は注射と内服で約80種類ぐらい!」 「ええっ!そ・・・そんなに?!無理です!」 「注射用に絞れば、大事なやつは25種類もないですよ。 抗菌薬の勉強は…• いきなりすべての抗菌薬を覚えるのは無理です。 間違いなく挫折するし、混乱する。 まずは、重要な細菌に使われる抗菌薬を把握する。 汎用されるセフェム系の抗菌薬を分類する。 次にペニシリン系、カルバペネム系、キノロン系、 アミノグリコシド系と勉強していく。 この時に、細菌をイメージしながら勉強する。 抗菌薬を勉強する前に• 細菌の勉強?• 一部を除いて細菌学的特徴はいらない• 鞭毛や莢膜の構造がどうの・・・なんて知識は、 とりあえずはおいておく• グラム陽性菌と陰性菌?? 細胞膜 グラム陽性菌 グラム陰性菌 グラム陽性菌は厚い細胞壁を持つ グラム陰性菌は薄い細胞壁の外側に外膜を持つ ABPC と PCG の決定的な違いは、外膜を透過するか否か セフェム系は外膜の透過性と透過速度がペニシリン系より優れている 細胞壁 外膜• 人の細胞にはなく、細菌にある細胞壁を 構成している。 最大で20気圧にも及ぶ 菌体内の圧力に抵抗して破裂を防ぐ 強固な構造体である。 グラム陽性菌では最大で40層、 その厚みは20-80nmとなる。 グラム陽性菌の構造 ペニシリン結合蛋白 PBP ペプチドグリカン 細胞壁 を作り出す重要な酵素で 特に細胞分裂のときに活性が高い。 ペプチドグリカン PG リポテイコ酸 拡大 細胞膜 細胞壁• グラム陰性菌の構造 ペニシリン結合蛋白 PBP グラム陰性菌のPBPは、疎水性の細胞外膜の内側にある。 そのため、親水性の物質や抗菌薬は外膜のポーリンと呼ばれる 孔を通過する必要性がある。 細菌の耐性化の一つに ポーリンの変化がある。 グラム陰性菌のPGは1-2層で その厚さは1-8nm程度である。 陰性菌には、その外側に 細胞外膜がある。 ペプチドグリカン PG リポ多糖体 LPS グラム陰性菌がもつ内毒素 エンドトキシン で 菌体の破壊によって遊離しする。 マクロファージを刺激し、種々のサイトカインが 産生されショックを引き起こすことがある。 ポーリン 拡大 外膜 細胞膜• 細菌の整理 臨床上の重要な細菌が多い菌種とは 球菌 coccus 桿菌 rod グラム陽性 グラム陽性球菌 グラム陽性桿菌 グラム陰性 グラム陰性球菌 グラム陰性桿菌 「基本的にはGPC、GNRが重要菌種で嫌気性菌も染まります」• グラム染色• 簡便な方法で、細菌を推定できる。 一連の作業は30分もあれば終わる。 鏡検は数をこなすことと答え合わせをすること。 尿路感染• グラム陽性球菌詳細 属 代表菌 常在性 主な感染症 ブドウ球菌 Staphylococcus S. 菌血症 カテ感染 静脈炎 骨髄炎 喀痰培養のMRSAはほとんどが定着 S. epidermidis 表皮ブ菌 連鎖球菌 Streptococcus S. pyogenes A群溶連菌 咽頭炎、壊死性筋膜炎 腸球菌 Enterococcus E. グラム陽性球菌の特徴 カタラーゼ 形状 溶血性など 代表菌名 陽性 ブドウ 房状 コアグラーゼ陽性 S. aureus MSSA, MRSA コアグラーゼ陰性 CNS S. epidermidis, S. pyogenes B群 S. コアグラーゼとは? 「ブドウ球菌を分類するときに出てくる コアグラーゼとはなんですか?」 酵素の1種で、血漿を固める働きをします 「黄色ブドウ球菌 S. aureus はコアグラーゼを持っています。 一方で、S. aureus 以外のブドウ球菌は持っておらず、 Coagulase Negative Staphylococci CNS と総称されています。 aureus はこの特徴のため、病原性が強いと言われます」• コアグラーゼは S. aureus を 免疫系から隠してしまう! フィブリン S. aureus 好中球 「フィブリン塊を隠れ蓑にして貪食作用を回避しています S. aureus による感染症は"やっかいな"というイメージがあります」• aureus の種類 1. ペニシリナーゼ非産生のS. メチシリン感受性のS. メチシリン耐性のS. aureus の種類 「MSSA が急に MRSA へ変異することはありません。 入院患者さんで新たに検出された場合には院内での感染が疑われます。 抗MRSA薬は MSSA にも効果がありますが、 抗菌力はPCGやCEZに劣ると言われています。 pyogenes (化膿性連鎖球菌) B群 S. anginosus group S. 分類 通称 菌名 主な感染症 抗菌薬 A群 Group A A群溶連菌 GAS Group A Streptococci S. aureusも起因菌• faecalis:ほぼこいつ E. 腸球菌属の感受性は注意• セフェム系は 1st~4th 全て無効• LVFX:S ST:Sでも、尿路感染 のみ効果あり• faecalisの第一選択薬は PCG or ABPC• faeciumの第一選択薬は VCM• VCM耐性腸球菌の第一選択薬は LZD• グラム陽性球菌の耐性 MSSA Methicillin-sensitive S. aureus S. aureus 黄ブ菌 S. pnuemoniae 肺炎球菌 PRSP Penicillin-resistance S. pneumoniae E. faecium 腸球菌 VRE Vancomycin-resistance E. メチシリン発売 1959年 の3年後に確認• ペニシリン結合タンパク質が変異し耐性• 接触感染によって感染が拡大する• 欧米では、市中感染型のMRSAが問題となっている• VCM, TEIC, ABK, LZD, DAP で治療する Methicillin-Resistant Stapylococcus aureus メチシリン耐性黄色ブドウ球菌• 薬剤師に連絡を。 薬価 MRSA感染症の治療ガイドライン2014の第一選択薬 MRSA感染症の治療ガイドライン2014の代替薬 MRSA感染症のガイドラインの第1選択 MRSA感染症のガイドラインの第2選択 1-1. 5g x2• 06 PRSP 耐性 0. 肺炎球菌の感受性 PCG CTX MEPM EM LVFX 0 25 50 75 100 S I R 97. VCM標的部位の変化• 1986年に英国で報告• ヒトだけでなくペット、家畜にも存在• 日本でも増加傾向にある Vancomycin-Resistant Enterococci バンコマイシン耐性腸球菌• バンコマイシン耐性腸球菌 バンコマイシン• グラム陰性桿菌を分けてみる 「いろいろな本に載っている分け方が一番いいです」 「GNR は GPC より種類が多くて、覚えきれないのよ」 「菌の頭文字のやつね。 えーっと、PEK、HEM、SPACE!」 ペック ヘム スペース• 「PEK」の「P」 Proteus mirabilis• mirabilisによる• そして、その結石やバ イオフィルムに隠れ、持続的に感染を起こすことがある。 mirabilis はABPCもしくはCEZ 1stセフェム での治療が可能。 た だしESBLを産生することもあるので感受性には注意が必要。 仲間の P. vulgaris はセファロスポリナーゼを産生するため、通常は3 世代セフェムで治療する。 「ESBLについては後述します」 プロテウス ミラビリス ブルガリス• 「PEK」の「E」 Escherichia coli• 人の腸内細菌叢の通性嫌気性菌の大部分を占めている。 coli の感染症で最も多いのが尿路感染症である。 腸管穿孔による腹腔 内感染症も起こす。 新生児髄膜炎の2大起因菌の一つである。 もう一つはGBS• coli は通常どの抗菌薬にも感受性を示すが、近年のキノロン系の多用 によりキノロン耐性菌が増加している。 ESBLを産生することがあるため、感受性には注意が必要。 エシュリキア コーリ Group B Streptococcus• 「PEK」の「K」 Klebsiella pneumoniae• 口腔咽頭に常在していることがある。 アルコール依存症、糖尿病等の基礎疾患を有する患者では重症の市中肺 炎を起こす。 市中で肝胆道系疾患のない患者に肝膿瘍を起こすことがあり、この場合 には眼、中枢神経系、肺などに転移しやすい。 pneumoniae, K. oxytoca ともにペニシリナーゼを産生する。 oxytoca は新生児の菌血症の起因菌として重要である。 Klebsiella はESBLを産生することもあるので注意。 また、カルバペネム 系を破壊するカルバペネマーゼを産生することもある。 クレブシエラ ニューモニエ オキシトカ• HaMの「Ha」 Haemophilus influenzae• グラム陰性の小さな桿菌で球菌に見えることもある。 インフルエンザ 流行性感冒 の原因菌と誤認されたため紛らわしい名が付いている。 莢膜を持つタイプと持たないタイプがいる。 莢膜あり:血清型b型が重要で「Hib」と呼ばれる。 莢膜なし:血清型別不能株は「NTHi」と呼ばれる。 NTHi:小児中耳炎の3大起因菌の1つ S. pneumoniae, M. catarrhalis 成人では副鼻腔炎、COPD急性増悪の起因菌の1つ 上気道の常在菌• ヘモフィルス インフルエンザ H. influenzae type b non-typable H. influenzae 「BLNARについては後述します」• HaMの「M」 Moraxella catarrhalis• グラム陰性の双球菌で、Branhamella catarrhalis と呼ば れることもある。 influenzae, S. pneumoniae である。 influenzae に次ぐ。 基本的にペニシリナーゼを産生するため、PCGとABPCに は耐性を示す。 モラクセラ カタラーリス ブランハムラ• influenzaeに対して使用されます」 「H. influenzaeの項ででてきた、"BLNAR"とはなんですか?」 「ということは、H. influenzaeでペニシリン系に耐性を示すのは ペニシリナーゼ産生株と分解酵素がないのに耐性となる株の 2種類がいるということですね!」 ブルナール or ブルナー• influenzaeによる感染症が疑われ、重症の場合には CTXorCTRXの3世代セフェムを選択します」 ビクシリン サワシリン ユナシン オーグメンチン パンスポリン ケフラール クラビット ジスロマック クラフォラン ロセフィン• 細菌性髄膜炎 「市中であっても院内であっても緊急事態の感染症です。 早期に治療を開始しないと後遺症を残すこともありますし、 取り返しのつかない事にもなりかねません」 「細菌性髄膜炎は市中感染の中でも、緊急事態の感染症ですね。 患者さんの年齢で起因菌が異なったりと難しいイメージです」 「血液培養の他に、髄液穿刺が必要になってきます。 髄膜炎の想起から抗菌薬開始までの時間は出来る限り短くしたい ところでもあります。 細菌性髄膜炎 原因菌 小児 17歳以下 成人 18歳以上 H. influenzae 66. pnuemoniae 27. epidermidis VCM 1g x3 1. aeruginosa 詳細は成書参照 特に2歳未満の乳児で罹患率が高い• 年齢と状況 起因菌(基本は下記の1種) 抗菌薬 新生児 GBS, E. pneumoniae, N. meningitidis, GBS, H. influenzae type b Hib , E. pneumoniae, N. pneumoniae, N. mirabilis 尿路感染 E. coli K. pneumoniae 市中肺炎 通常耐性 SCE S. marcescens 医療関連 感染症 通常耐性 通常耐性 C. freundii 通常耐性 E. CEZ耐性もいる。 国内の注射抗菌薬ではもっともよく使用されています。 CTX、CTRX、CAZが3世代セフェムです。 」 「さっきから出て来る3世代セフェムってなんですか? セフェム系抗菌薬は世代毎になっているみたいだけど…」• 「PA」 「細菌検査で、たまに『GNR:非発酵菌』って 見かけませんか?」 「そうね。 好気性菌と呼ぶこともあります。 緑膿菌、アシネトバクター• 「PA」の「P」 Pseudomonas aeruginosa• 土の中、水の中など様々な環境に生息するグラム陰 性のブドウ糖非発酵の偏性好気性菌• ヒトや動物の腸管内にも生息している• 様々な環境中で生息可能なことから、抗菌薬が効き にくく、耐性を獲得しやすい特徴がある• 抗菌薬はいわゆる「緑膿菌用」を使用する 「ブドウ糖非発酵の偏性好気性菌とは 発酵は行わず酸素による呼吸で生活する細菌です。 基本的に酸素があれば低栄養でも増殖するので注意です」 シュードモナス エルギノーサ• 「PA」の「A」 Acinetobacter baumannii• 緑膿菌と同様に様々な環境に生息し、乾燥にも比較 的強いグラム陰性のブドウ糖非発酵の偏性好気性菌• 基本的に「緑膿菌用」抗菌薬に感受性 耐性菌には注意。 できるだけ併用で。 健康なヒトには感染症を起こさない弱毒の細菌 免疫力の低下した患者には肺炎等の感染症を起こすことがある。 もともと遺伝子上にカルバペネマーゼ OXA を所持 プロモーターがないために産生していない。 しかし、外因的にそのプ ロモーターや他の抗菌薬分解酵素を得ると薬剤耐性を示す。 そしてカルバペネム系を使用することで耐性菌のみ選択される。 アシネトバクター バウマニ• PAの特徴と抗菌薬 細菌名 主な感染症 主な抗菌薬 注意 Pseudomonas aeruginosa 医療関連感染 人工呼吸器関連肺炎 カテーテル関連血流感染 カテーテル関連尿路感染 手術部位感染 熱傷部感染 基本的に院内感染 PIPC,CAZ,CFPM等の 抗緑膿菌作用のある 抗菌薬を使用する。 必ず感受性を確認! 耐性株では 作用機序の違う 抗菌薬の併用を 考慮する Acinetobacter baumannii AZTには もともと耐性 「近年、多剤耐性株が問題となっています。 ESBLやAG不活化酵素はプラスミドで獲得することがあります」 アミノグリコシド• maltophilia はカルバペネム系に自然耐性! バクトラミン• ブドウ糖非発酵菌の見分け方 「細菌検査で『非発酵菌』と中間報告され、抗菌薬の選択や 治療を急ぐ場合には細菌検査室に確認しましょう」 ブドウ糖 非発酵 発酵 オキシダーゼ 陽性 P. aeruginosa Burkholderia spp Aeromonas spp Vibrio spp 陰性 Acinetobacter spp S. maltophilia 腸内細菌属 PEK, SCE 「オキシダーゼテストを確認すれば緑膿菌かそれ以外を区別できます」 グラム陰性桿菌の分類• 5g x4 チエナム CPZとして 4-6g x4 1g x3-4 治療不可と 考える DRPM, MEPM で代用する• ここまでのまとめ 代表的なGPCとGNRを中心に• グラム陽性球菌 グラム陰性桿菌 Staphylococcus sp. Streptococcus sp. Enterococcus sp. aureus S. epidermidis S. pyogenes S. agalactiae S. pneumoniae E. faecalis E. faecium PEK HaM P. mirabilis E. coli K. pneumoniae H. influenzae M. catarrhalis S. marcescens P. aeruginosa A. baumannii C. freundii E. cloacae SPACE 「ここまでの細菌をまとめます」• ストレプト エンテロ S. aureus S. epidermidis S. pyogenes S. agalactiae S. pneumoniae E. faecalis E. faecium スタフィロ• ストレプト エンテロ S. aureus S. epidermidis S. pyogenes S. agalactiae S. pneumoniae E. faecalis E. mirabilis E. coli K. pneumoniae PEK HaM H. influenzae M. catarrhalis S. marcescens P. aeruginosa A. baumannii C. freundii E. cloacae SPACE• mirabilis E. coli K. pneumoniae PEK HaM H. influenzae M. catarrahlis S. marcescens P. aeruginosa A. baumanii C. freundii E. セフェム系抗菌薬 「先ほどのグラム陰性桿菌の分類と合わせて整理すると いいと思います。 世代毎に効果のある細菌が異なります」 「セフェム系の抗菌薬はいろいろありすぎて よくわからなくなるわ。 混乱します…」• 第1世代 第2世代 第3世代 第4世代 「このような世代にわかれています。 セフェム系のポイント• ペニシリナーゼで分解されない。 グラム陰性菌の外膜を通過できる。 ただし緑膿菌の外膜は専 用のセフェム系でないと通過できない。 世代を追う毎にグラム陰性桿菌の抗菌スペクトルは拡大した が、逆に陽性菌へのスペクトルは縮小した。 しかし第4世代は、グラム陽性球菌にも陰性桿菌にも効果を発 揮する。 ESBLで分解される。 腸球菌にはもともと効かない。 fragilisのCMZ耐性が増加• 「やっぱり、セフェム系は覚えにくいですね… 世代順に効果のある細菌が増えていくのはわかりますが、 似たような名前で混乱しますね」 「世代」はあくまで誕生した順であって、あまり重要ではない。 ただ「世代」で一括りにできるため、知識としてあった方が良い。 「まずは効果のある細菌毎に分類すると良いです。 一方で、CFPM は CAZ が更にグラム陽性菌にも 効果を広げた様な広域な抗菌薬で、重症な SCE の 感染症の第1選択薬として用いられる。 ともに髄液移行性は良好で細菌性髄膜炎に使用できる。 ちなみに CAZ は第3世代、CFPM は第4世代 一般名 一般名• fragilis をカバーし、腹部外科や婦人科系OPEの 予防投与に使用される事が多い。 ESBL産生腸内細菌による尿路感染症では、 カルバペネム系と遜色のない効果を示すと 報告されている。 CMZ は第2世代の薬剤で、 セファマイシン系と呼ばれる。 CMZ:セフメタゾール 一般名• また、BLNAR型H. influenzaeにも効果を示す。 グラム陽性球菌にも効果があるが、 ペニシリン系や CEZ と比較すると劣る。 市中肺炎や尿路感染症の第1選択薬として 使用されることが多い。 また髄液移行性が良好である。 ESBL産生菌には無効 CTX、CTRXともに第3世代 CTX:セフォタキシム CTRX:セフトリアキソン (腸内細菌科+グラム陽性球菌用) 一般名 一般名• fragilisのCMZ耐性が増加 ものすごく簡略化するとこのような感じになります。 「なるほど。 6つのセフェム系薬剤であれば、 それほど覚えるのも難しくないですね。 前述のように、分けて覚えるとそれほど難しくないと思います」• 経口3世代セフェム 「CFDN、CFPN-PIとCDTR-PIはよく処方される薬剤ですが 吸収も悪く第一選択にはなりにくいです」 「さのさん、フロモックスとかメイアクトは?」 フロモックス メイアクトセフゾン 抗菌スペクトルは広いですが、投与量も少なく、吸収も悪いために あえてこれらを投与する理由はあまり無い 「ちなみに、吸収率やバイオアベイラビリティーが インタビューフォームにも未記載なものがおおいのです」• 経口セフェム• 世代毎のスペクトルは注射剤と類似する• 第3世代経口セフェムは腸管吸収が悪く、十分な血中濃度を確 保できない• サンフォードには、CFDN:300mgx2、CPDX-PR:200mgx2、 CDTR:400mgx2の表記有り• PRSPの増加は第3世代経口セフェムの乱用が一因との報告も ある ペニシリン耐性肺炎球菌 1st:CEX 2nd:CCL, CTM-HE, CXM-AX 3rd:左記以外 (CPDX-PR以外は国内未承認用量) セフゾン バナン メイアクト• 国内のPRSPの初報告は1988年で、それ以降、急速に全国的に増加した• 欧米と異なりセフェム系の抗菌力を低下させる変異が見られる• 国内で開発された経口セフェム系 第3世代全て はプロドラッグ化の薬 剤が多く、吸収も悪く、吸収に個人差を生じる• pmda. PCGは基本的にグラム陽性菌専用と思ってください。 」 「ペニシリン系抗菌薬はセフェム系よりも種類が少ないですが、 スペクトルはどう理解すればいいですか?」 PCGはグラム陰性球菌の N. meningitidis には、例外で効果を示します。 この菌の細胞壁外膜はGNRの外膜と異なり、PCGを通過させます。 aureus MRSA MSSA Streptococcus属 腸球菌属 E. faecalis E. pneumoniae HaM H. influenzae M. 採用のない施設では SBTPC での代用でOKです。 ただしブドウ球菌や大腸菌を狙うのであれば、 CEXやCCLで必要十分とも言えます。 オーグメンチンを1回2錠で処方するとCVAによる 消化器系の副作用が出現しやすくなります。 」 ケフレックス ケフラール• ここでもう一度 Pseudomonas aeruginosa 「緑膿菌はどうして耐性を獲得しやすいの?」 緑膿菌はもともと薬剤耐性の菌で、抗菌薬を使用することで さらに耐性遺伝子が発現する 「緑膿菌には以下の耐性が元来備わっています。 MDRP:多剤耐性緑膿菌 「2種類います。 MBLを持つタイプと持たないタイプ 他の緑膿菌にも耐性が伝播するMBLを持ったMDRPが最も危険!」 MBL AMK不活化 ポーリン変異 キノロン耐性 プラスミド プラスミド 染色体 染色体 「MBL、AMK不活化遺伝子はプラスミドで 獲得しなければ緑膿菌でも発現しない。 MDRP確定にAMK耐性? 「カルバペネムとキノロンが耐性だったら十分だと思うし AGsならGMやTOBでもいいのでは?」 AMKの抗緑膿菌作用はGMやTOBよりも弱いが AGs不活化酵素にはもっとも安定 「AMKはGM耐性緑膿菌用として開発されました。 AMK耐性はプラスミド、GMとTOB耐性は染色体性と言われてます」• 次のスライドには Inrinsic resistance を まとめました。 現場では実際の感受性を参考にしてください」 生まれつき耐性(自然耐性)• mirabilis R P. vulgaris R R R R E. coli K. pneumoniae R HaM H. influenzae R データ なしM. catarrhalis R SCE S. marcescens R R R R R C. freundii R R R R C. koseri R R E. cloacae R R R R E. aerogenes R R R R PA P. aeruginosa R R R R R A. baumannii R SBT感受性 ABPC耐性 R R R SB S. maltophilia R R R R R R R R R B. 参考:EUCAST Expert Rules Ver. 1 3rd• maltophilia のMBLは染色体性のため伝播しない• 特にEnterobacter属、Serratia属、Citrobacter属で発現しやすい。 coli、 P. aeruginsosaでも確認されている。 CFPMでは効果あり。 通常は3世代セフェムは感受性を示すが、多量に産生されると耐性となる。 aeruginosa, A. mirabilis, E. Ann. Intensive Care 2015; 5: 21 改変 1世代セフェム• 問題となっている耐性菌 ESKAPE 抗菌薬の作用を『避けている escape 』細菌! エスケープ E:E. 新規GNR用薬剤も減少傾向。 耐性菌を出さない、拡散させないこと!」• カルバペネム最強か? 「MBL産生菌は無効、もちろんMDRPにも無効です」 「もし、MDRP や MDRAB の感染が 起こった場合はどうするの?」 「コリスチンで治療できます。 細菌検査室に確認してみてください。 多剤耐性アシネトバクター• カルバペネム系は最強でない 「最強の抗菌薬でどんな細菌にも効果があると思っていると 痛い目にあいます…」 カルバペネム系が効果を示さない菌とは レジオネラマイコプラズマクラミジア S. epidermidis 表皮ブドウ球菌 E. faecium 腸球菌の仲間 S. maltophilia ステノトロフォモナス C. difficile クロストリジウム MRSA C. albicans カンジダ 効かない細菌もいることを念頭に置いてください• カルバペネム系抗菌薬• 国内にある抗菌薬では、最もカバーする細菌が多い• Focusの絞れない感染症、特に、耐性を獲得してい るような SPACE による感染を疑う場合• 普通に考えれば、カルバペネム系が1stに使用され る状況は少ない• こんな状況なら…• 院内発症の腹腔内感染• 起因菌不明の壊死性筋膜炎• 起因菌不明の急速に進行する敗血症• 細菌性髄膜炎の初期治療• 耐性菌検出が多い施設での発熱性好中球減少症• 「Focusの絞り切れない、耐性菌の可能性のある場合等で カルバペネム系で投与開始は良いと思います」 「細菌培養で、細菌と感受性が確定したら、カルバペネム系から それをカバーできる狭域の抗菌薬へ変更すべきです」 「先にも書きましたが、カルバペネム系の使いすぎでそれらに 耐性を示す細菌がでたらどうしますか?」 「近年、NDM-1等のMBLの発現が問題視されています。 これは、耐性菌問題が院内から院外へ移ることを予測させます」 「まだ、間に合います。 抗菌薬の投与の際にはよく考えましょう。 これは医療者だけでなく、患者にも言えることです」• カルバペネム系の 効果が無かったら どうするのですか? 耐性菌になったら• 1980- 1990- 2000- 2010- 2 7 10 33 新しい抗菌薬は減少している 「特にグラム陰性桿菌に対する抗菌薬の新発売は ほとんどありません」 Animals get antibiotics and develop resistant bacteria in their guts. Drug-resistant bacteria can remain on meat from animals. When not handled or cooked properly, the bacteria can Examples of How A infection. ALL NEW! 1980- 1990- 2000- 2010- 2 7 10 33 FDAのGAIN Actで新抗菌薬は いくつか開発されています 「既存の抗菌薬の改良版が多く、いわゆる新クラスの 抗菌薬はまだまだ市場にはでていません。 そして、これらの新薬は高価です」 8• 2010-2015新抗菌薬 D Deak et al. Ann Intern Med. Published online 31 May 2016• キノロン系抗菌薬• 内服の抗菌薬では、最もカバーする細菌が多い• 全身への移行性 精巣や骨など が良好なのが特徴• そのために乱用されている• これが必要な感染症はそれほど多くないはず• にも関わらず乱用のため E. coli の耐性度が上昇 している• 抗生剤は『限りある資源』 抗菌薬を適正に使用するために 全ての医療従事者が協力を• そういえば・・・ 「嫌気性菌って?どこにいるの?常在菌?」 「口腔内、下部消化管がおもな生息地で、 常在菌とそうでないのがいます。 下部消化管ではBacteroides属がメインです。 土の中にもいますね」 意外と『嫌気性菌』とひとくくりにしがち 偏性嫌気性菌(酸素があると生息できない)を示します• 横隔膜の上と下で分ける 横隔膜 代表菌 関与する疾患 !注意! 『上』 Prevotella GNR Peptostreptococcus GPC 誤嚥性肺炎、肺膿瘍 など ペニシリナーゼ 産生 『下』 Bacteroides fragilis GNR 肝膿瘍、腹膜炎 など セファロスポリナーゼ 産生 「Bacteroides属は腸管内細菌叢で最も多い細菌です。 そのため腸管穿孔ではカバーしなくてはなりません。 coliを含む腸内細菌属は1%もいません」• 嫌気性菌感染の特徴• 組織の壊死を伴う• 悪臭のある分泌物が多い• 膿瘍形成傾向が強い• ガス産生性である• 単独感染より混合 複数菌 感染が多い• fragilisのCMZ、CLDMへの感受性は低下傾向にあります。 8Am J Gastroenterol 2013; 108:478-498より作成 下痢でない入院患者のルーチンでのCDIスクリーニン グは行わない。 また、無症候の患者は治療しない。 CDI疑いの場合は、出来る限り個室管理とする。 もし くはCDI確定患者との相部屋とする。 環境表面は0. 5%次亜塩素酸で清潔にする。 CDI患者への接触予防策は下痢が改善するまで行う。 細胞内寄生菌 「細胞内寄生菌?あまり聞かない菌の名前ですね。 ウイルスとかそんなのですか?」 「呼吸器感染を起こすものが主ですが、 他にもQ熱の Coxiella burnetii や 紅斑熱やツツガムシ病の Rickettsia もいます。 ウイルスも細胞内寄生菌です」 Mycoplasma、Chlamydophila、Legionella が代表的 マイコプラズマ クラミドフィラ レジオネラ コクシエラ リケッチア M. pneumoniae C. pneumoniae, C. psittaci L. pneumophila オウム病• 2-0. 2-0. 4 人畜 共通 家畜 0. 非定型肺炎 「非定型肺炎の起因菌が多いですね。 細胞壁がないのが特徴ね」 他の細菌と異なり、培養が難しく、菌自身を特定することが困難 「成人市中肺炎ガイドラインでは細菌性肺炎と 非定型肺炎の鑑別方法があります」• 細菌性と非定型肺炎の鑑別 1. 年齢60歳未満 2. 基礎疾患がない、あるいは、軽微 3. 頑固な咳がある 4. 胸部所見上所見が乏しい 5. 痰がない、あるいは、迅速診断法で原因菌が証明されない 6. 結核が除外できないことと、レジオネラ肺炎は含まれてないことに注意」• 疑っている場合には細菌検査室に 喀痰のヒメネス染色とレジオネラの培養をお願いしてください」• 肺炎の症状+肺以外の症状がある ・体温 >39. 1万 で各1点として ・0~1点でレジオネラ肺炎の確率は3% ・4点以上でレジオネラ肺炎の確率は66% 「文献的に以下のような予測法も報告されています。 以下に加えて、比較的徐脈というのも有名です」 R Fiumefreddo et al. BMC Pulm Med. 2009; 9: 4• 全例に共通していたのは39度以上の発熱、低Na、高LDH、高CRPで、 全例ともにヘビースモーカーでした」• 温泉施設がリスクと言われているが、車のエアコン、水たまり、給水塔など水のあるところはど こにでもいると言われている。 水場によって増殖する血清型は異なるとも報告されている。 DM等の免疫障害はリスクであるが、多量の喫煙もリスク因子とされている。 治療の第1選択薬はAZMもしくはLVFXであるが、薬剤での死亡率に差はないと報告されている。 上記のように初期症状は感冒様症状で、疑わなければ疑えない感染症である。 重症肺炎に他の症 状が併発していれば積極的に疑うべきと思われる。 マクロライド系の相互作用 「非定型肺炎やカンピロバクター、百日咳の治療等に 使用されるML系抗菌薬は、薬物相互作用が多いことでも 知られている薬剤です」 「EM、CAM、AZMが主な抗菌薬ですね。 外来で処方されるイメージが強いです」 「EM はほとんど処方されず、CAM, AZM が良く処方されます。 EM, CAMは肝臓の薬物代謝酵素 CYP3A4 を阻害します。 これにより、この酵素で代謝される薬剤の 作用が強くでる場合があるのです」• EM, CAMでは特に注意が必要• CAM はレセプトのデータ上で最も外来で処方されている抗菌 薬。 (H26年度で約3億5千万錠!)• まとめます• slideshare. 0 4回 PCGは6回 セフェム系 1. 投与方法と添付文書• 公知申請等で適応症、用法用量が欧米諸国に 追い付いてきた ご尽力された先生方に感謝です• 特にペニシリン系は改善している• 適宜増減の範囲内で最大量を用いる• 添付文書記載以外にも保険上認められる適応 症、用法用量がある• 添付文書未記載でも保険OKな 対象疾患、用法用量を調べる• ssk. html• リンクもしくは上記にて検索• 投与量は最初から最大? 「賛否両論はあるのですが・・・」 最初から『最大投与量』が適当 「もし、投与量少なめで効果がなかったときに スペクトルを外しているのか、投与量が足りないのか、 わからなくなってしまいます」• 抗菌薬の投与量• 近年、国内の抗菌薬の用法用量が改善• 欧米量に近似している(例外もあり)• 腎機能に合わせて、最大投与量が基本• TDM対象の薬剤は、積極的に測定する• 投与量に困ったら… 「薬剤師に聞いてください」 そして抗菌薬の選択に悩んでも聞いてください 「一人で悩まず、まわりの医療者に相談して 患者さんのために、より良い感染症治療を 選択してください」• ペニシリンアレルギー• しかし、そのうちの大部分の患者はペニシリン系抗菌薬が使用でき ると報告されている。 ペニシリン(抗菌薬)アレルギー と聞いたら… 1. 併用薬 :同時期に使用していた他の薬剤 5. Clin Rev Allerg Immunol. 2012; 43: 84• アナフィラキシー• ほぼすべての薬剤で、1000人に新たに使用すると10例に見られる。 N Engl J Med. 2012; 366: 2492 重症薬疹• Curr Allergy Asthma Rep. 側鎖の即時型アレルギーの影響• A Romano et al. Curr Allergy Asthma Rep. 2016; 16: 24• セフェム系の3位側鎖は、通常、デヒドロチアゾリジン環の開裂によって排除されてしまうが、同一側鎖による セフェム系同士のアレルギー反応が報告されている。 PI Ezequiel et al. Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2005; 5: 323• Pharm. Assoc. 2008;48:530-540, Clinic Rev. Allerg. Immunol. 2013;45:131-142• Ann Allergy Asthma Immunol. Ann Allergy Asthma Immunol. 2015; 115: 294 Test Dose• Clinic Rev Allerg Immunol. 2012; 43: 84, KG Blumenthal et al. Ann Allergy Asthma Immunol. 2015; 115: 294 改変• 真菌の話 カンジダと抗真菌薬を中心に• 真菌の感染を考える場合にも どんな患者のどの培養から検出されたかが重要です。 真菌とは、酵母、糸状菌 カビ 、キノコの総称です」.

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日常診療レベルで検出される微生物について

エンテロ バクター クロアカ

Ambler の分類 Class A :ペニシリナーゼ。 プラスミド性。 基本的にはセファロスポリン系は分解できない(基質特異性が狭い)。 プラスミド性。 Class C :セファロスポリナーゼ。 本来は染色体性であり菌種に特異的。 通常セファマイシン系は分解できない。 Class D :オキサシリン系を分解する。 プラスミド性。 セファマイシン系やオキサセフェム系は分解しない。 カルバペネム系は分解しない。 2 . ESBLs 産生菌種 ESBL 遺伝子は R- プラスミドによって菌種をこえて伝播しうる。 そのため Clinical Laboratory and Standards Institute ( CLSI )はそれらの菌種を ESBL 検出対象菌種から除外している。 すなわち CLSI が ESBL の検出対象としているのは、 肺炎桿菌、大腸菌、 Klebsiella oxytoca 、 Proteus mirabilis の 4 菌種である。 肺炎桿菌、大腸菌、 Klebsiella oxytoca 、 Proteus mirabilis 以外にも、エンテロバクター、サイトロバクター、セラチア、緑膿菌などから ESBL が検出されている。 3 .感染対策 ESBLs 産生菌に汚染された場合、腸管内に保菌し、院内感染における集団発生の原因となりやすい。 ESBLs 産生菌の伝播様式は基本的には手指または医療器具による接触経路であるので、接触予防策を実施することが重要である。 吸痰、陰部清拭、尿路カテーテル処置などでは接触予防策を徹底する。 可能なかぎり個室隔離が望ましいが、 2 〜 4 人部屋では、手指衛生はもちろん、器具の専用化・予防具の着用、よく触れる部位のアルコール消毒・清拭を行う。 接触予防策の解除は、 検出部位 血液培養や再採取困難な部位からの検出例は便 からの菌陰性化を一週間以上の間隔をあけ 2 回以上確認してから行う。 ESBLs 産生株であっても薬剤感受性以外の基本的な性状は非産生株と同様と考えてよいので、それぞれの菌種の特徴を考慮した対策を加える。 同一の第三世代セフェム薬の長期使用は避ける。 4 . ESBLs 産生菌感染症の治療薬 第三世代セフェム薬であるセフォタキシム クラフォラン 、セフタジジム モダシン などに耐性を示すが、セファマイシン系(セフメタゾール、商品名はセフメタゾン)も感受性を示す。 菌血症ではカルバペネム系薬が必要である。 スルバクタム/セフォペラゾン(スルペラゾン)やタゾバクタム/ピペラシリン(ゾシン)も効果が期待される。 5 . ESBL の検出と連絡体制 ESBLs 産生の疑いがある株が検出された場合、検査室では ESBL 診断用検査で確認する。 ESBL と判定されたら、 Think に表示し ICT スタッフに通知する。 3 .感染対策 伝播様式は基本的には手指または医療器具による接触経路であるので、接触予防策を実施することが重要である。 吸痰、陰部清拭、尿路カテーテル処置などでは接触予防策を徹底する。 カルバペネム系抗菌薬を濫用しない。 接触予防策の解除は、検出部位 血液培養や再採取困難な部位からの検出例は便 からの検体による、菌陰性化または検出菌に対するイミペネム・メロペネムの薬剤感受性が S と判定 されていることを 3 回以上確認してから行う。 また判明次第、 主治医は病棟医長、病棟師長、 感染制御部 と相談の上、患者を個室隔離する。

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