ボッコ ちゃん。 『ボッコちゃん』(新潮社)

『ボッコちゃん (新潮文庫)』(星新一)の感想(759レビュー)

ボッコ ちゃん

「星新一 ショートショート1001」という作品集があるが、その最初にあるのが本書「ボッコちゃん」の50作品です。 この本は小学生か中学生の時に読んだはずだが、ほぼ全部ストーリーを覚えていなかった。 どの作品も最後の数行に「そうきたか!」というオチが待っている。 例えば ・ある日地面に空いた底なし?の穴に、都合の悪いもの 原発のゴミ、公官庁の機密書類、浮浪者の死体、犯罪の証拠物件など を何でも捨ててしまい、地球がきれいになったと喜んでいたのもつかの間、最初に投げ込んだ石ころが空から落ちてきた。 「こういうことじゃないかな?」とオチを推理しながら読み進めるも、80%くらい「そうくる?!」となる。 星新一の引き出しの多さに脱帽です。 少なくとも1001のアイデアがあるのですから凄いですね。 今読んでも突っ込みどころが新鮮、というか現代社会にも当てはまる。 人間の行動・思考や社会の在り様が本質的に何ら変わっていないということなのですね。 「50年前はこんなことを風刺していたのか。 」と笑い飛ばせないのは、逆に悲しむことなのかという思いも頭をよぎりました。 星新一さんが自身で選ばれた50編からなる短編集。 粒ぞろい。 ミステリー的なものもあり、SF的なものもある。 寓話がかったものもあり、童話のようなものもある。 50もあるのでいくつかはテーマや世界観が重複するが、作品の並びにも気が使われているからか、飽きない。 「エヌ氏」といったふうに人物をアルファベットで表現したり、「100万円」などと書かずに「大金」と書いたり、読み手には最小限の情報のみを与えてストーリーに引き込むのが星新一さん。 アイデアの面白さで読み手を魅了するから、地域・社会環境・時代に左右されず読まれるわけですね。 昔は文字を追うので精一杯だったけれど、挿絵もすてきだと思った。 真鍋博さんの繊細で緻密な線と、その割に何を描いているのかハッキリとつかませないような抽象性の高さが物語にものすごくマッチしている、と今読み直して感じる。 重力を無視したような絵に、ロマンチックな感情と地に足がつかない不安さを同時に刺激されて不思議な感覚。 「冬きたりなば」のロケットの絵が好み! 好きなのをあえて3つ選ぶなら、「ボッコちゃん」「おーい でてこーい」「暑さ」。

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ボッコ ちゃん

ポータル 文学 「 ボッコちゃん」は、がに発表した。 星の代表作の一つであり、同作を含む短編集の題名にもなった。 近未来を舞台に、で働く女性型"ボッコちゃん"に対する男性客の絶望的な恋を描いた作品。 初出は『』の(昭和33年)2月号だが、名作の呼び声が高く、商業誌『』の(昭和33年)5月号に転載され、の「セキストラ」に続く星の出世作となった。 にはやにも翻訳紹介されている。 にはで放送された『』にてCGアニメ化されている。 ダッコちゃんとの関係 [編集 ] この作品を含む短篇集は本来『ボッコちゃん』の題で出版される予定だったが、にブームが到来したため、流行に便乗した安っぽい本と思われることを危惧した作者自身の配慮によって、『 人造美人』の題名で刊行された。 その後ダッコちゃんブームが終焉したため、この短篇集はに入った際に本来の題へ戻された。 この間の経緯について、星がとの対談で語ったところによると、ダッコちゃんというネーミングはそもそもボッコちゃんから盗んだものに違いないという。 星はその根拠として、この人形がダッコちゃんという名前にもかかわらず「抱っこ」の形になっておらず、人形のほうから腕にしがみつく形になっていることを挙げている。 ただしこの人形は、本来「木のぼりウィンキー」の名で売り出されており(4月)、ダッコちゃんという名はブーム到来後に生まれた愛称であることが明らかになっている。 この愛称の命名者に便乗の意図があったか否かは不明である。 書誌情報 [編集 ]• 星新一『人造美人 ショート・ミステリイ』、1961年2月。 『現代名作集 第4』〈現代文学大系 第66〉、1968年。 『星新一作品100』〈世界SF全集 第28巻〉、1969年7月20日。 4-15-200028-7。 星新一『』新潮社〈新潮文庫 ほ-4-1〉、1971年5月27日。 978-4-10-109801-2。 星新一『ボッコちゃん・ようこそ地球さん』新潮社〈星新一の作品集 1〉、1974年。 星新一『ボッコちゃん・おーいでてこーい』新潮社〈新潮ピコ文庫〉、1996年3月。 4-10-940004-X。 星新一『』新潮社、1998年12月23日。 978-4-10-319426-2。 『ロボット・オペラ an anthology of robot fiction and robot culture』編、光文社、2004年6月。 4-334-92437-9。 星新一『ほしのはじまり 決定版星新一ショートショート』編、角川書店、2007年11月。 978-4-04-873830-9。 、・・・・・・・・・・・・・文『ものがたりのお菓子箱』飛鳥新社、2008年11月。 978-4-87031-882-3。 脚注 [編集 ].

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『ボッコちゃん』(新潮社)

ボッコ ちゃん

スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。 表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。 (Amazon内容紹介より) このブログで本を取り上げる際は、それが既読の愛読書であっても改めて再読するのを常としています。 しかしながら。 この「ボッコちゃん」再読するためページを開くのが 怖い怖い。 何が怖いって?あんまりにも古くて、読み返しすぎてページがボロボロなのよ。 ブックオフじゃあ引き取ってくれない位のボロさです。 売らないけど。 「ボッコちゃん」を手に取る時は、細心の注意を払ってページをめくり。 一部外れたページは、他のページから出っ張って紙が破れないように出来るだけ奥まで差し込んで。 しおり紐は裾がほつれないように折り返してはさみ。 出来るだけページは大きく開かず、そっと覗くように眺めて。 既に取り扱いは 古文書の域。 白い手袋でもはめようかな。 だって、仕方ないじゃない星新一なんだから。 しかも「ボッコちゃん」なんだから。 これまで30年以上何度も何度も読み返してきたし、この先30年も多分何度も何度も読み返すだろうから。 つまりは、そういう本ということです。 『ボッコちゃん』 『マネー・エイジ』 『ゆきとどいた生活』 『肩の上の秘書』 『おーい ででこーい』 上記「ボッコちゃん」のショートショートの中でも、よく我が娘と話題に上るタイトル名。 特に登場するのは 『ゆきとどいた生活』ですね。 テール氏が朝起きる時間になると、マジックハンドが抱き起こしてくれて洗顔してくれて着替えさせてくれて、朝食の支度もしてくれて靴も履かせてくれて、繭のような移動カプセルで会社まで運んでくれる。 テール氏自体は前夜に病気の発作で 死んじゃってるんですけどね。 でも娘や。 マネー・エイジの女の子は、テストの点を改ざんするために先生にお金を支払うんでっせ。 もらうばっかりや、ないのやで。 私個人としては『月の光』のリリカルな感じとか好きなんですけど。 でも会社で仕事中に電話をかけたりする時には『肩の上の秘書』のオウムが欲しいな~と願ったりするんですけど。 「ボッコちゃん」を昔読んでいた人は皆、それぞれに特別好きなショート・ショートがあったり、登場する未来のお役立ちアイテムが羨ましかったりしてると思うんです。 そう、まるでドラえもんの未来の道具が欲しくなるみたいに。 つまりは、そういう本ということです。

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