まんびきかそぐ。 【ネタバレ有】映画「万引き家族」感想・考察と10の疑問点を徹底解説!/パルムドール受賞作品はダテではなかった!心動かされる傑作!

【万引き家族】最後のシーンで意見が食い違い嫁と大喧嘩した話し。

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これまで家族をテーマにした作品を撮り続け、国内外の映画祭にて賞を獲得してきた是枝裕和監督。 最新作『万引き家族』ではあのカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した。 本作が海外でも高い評価を得たのはなぜか。 今回はそんな本作の魅力についてまとめてみた。 その帰り道、団地の廊下で凍えている幼い女の子を目にした治は思わず家に連れて帰ってしまう。 突然、子どもを連れてきた夫に腹をたてる信代だったが、体じゅう傷だらけのゆりの境遇を察し、面倒をみることにした。 祖母・初枝の年金を頼りに暮らすその一家は、風俗のバイトをしている信代の妹・亜紀、そして新しい家族のゆりも加わり、貧しいながらも幸せに暮らしていた。 本作ではこれまでの作品に出演した常連キャストと、初めて参加したキャストのアンサンブルも大きな見どころの一つになっている。 リリー・フランキー/柴田治役 『そして父になる』で庶民的な父親を好演したリリーさんが、本作には息子と共に万引きで生計を立てる柴田治役として出演。 是枝監督とは本作で4度目のタッグとなり、「純粋に嬉しいです。 是枝組独特の穏やかで澄んだ空気感の中、本作は社会や人にとって、とても重大なのに、ほんの1日で黙殺されてしまうような出来事にフォーカスを当てていく。 是枝監督らしい、いい作品になると感じています」とコメントしていた。 安藤サクラ/柴田信代役 是枝監督作には初参加となる安藤さん。 リリーさん演じる柴田治の妻・信代を演じるにあたり、「いまこのタイミングでこの作品に出演できることをとても嬉しく思っています」と感動をあらわにしていた。 本作での高い演技力は、監督・共演者の度肝を抜くほど。 監督は、いま安藤さん以上の女優はいないのではないかと思うほどだったそう。 松岡茉優/柴田亜紀役 こちらも安藤さんと同じく、本作で初めて是枝監督作に出演した松岡さん。 オファーを受けた際は「あの本を読んだ、あの映画を見た。 産まれて、育ててもらって、生きてきたすべてのことが正しかったんだと肯定されたような気持ちでした。 夢のような顔合わせは現実には思えなかったです」と心境を明かした。 樹木希林/柴田初枝 リリーさん同様、いくつもの是枝監督作に出演してきた大御所・樹木さん。 本作でもその存在感は健在だが、「是枝作品の中に居るのは これで おしまい ちょいと ブラブラしすぎる 台本は読みちがえるわ 口は出すわ 悪口は言うわ 都合悪けりゃボケたふりするわ困ったもんだ」と是枝作品内での引退をほのめかすようなコメントも。 小さくても、作中で大きな存在感を放つ子役たち 治と信代の息子・祥太と、治が家に招いた少女・ゆりは是枝監督のオーディションによって選ばれた2人。 祥太役を演じた城桧吏はNetflixオリジナルドラマ「僕だけがいない街」に出演しており、ゆりを演じた佐々木みゆは、なんと本作が映画初出演だ。 監督はキャスティング理由ついて、桧吏くんは「オーディションで部屋に入ってきたときにこの子だってピンときた。 いつまでも見てられると思った」と語り、みゆちゃんについては「オーディションで部屋の隅でポテトチップスを食べるシーンを演じてもらったんですが、そのポテトチップスの食べ方がよかった(笑)」と明かした。 ほかにも脇を固めるキャストには、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴ら実力派俳優が揃っており、圧倒的キャスト陣で本作は挑まれているのだ。 辛口で知られる海外メディアからも高評価を得て、授賞式では最高賞であるパルムドールを獲得! 日本作品では、今村昌平監督の『うなぎ』('97)以来、実に21年ぶりという快挙を成し遂げた。 この受賞理由について、審査員長のケイト・ブランシェットは「演技、監督、撮影などトータルで素晴らしかった」と述べるだけでなく、安藤さんの芝居についても熱を帯びた口調で絶賛。 彼女の泣くシーンについて、「今後、私も含め今回の審査員を務めた俳優の中で、今後あの泣き方をしたら、彼女の真似をしたと思って」とコメントするほどだった。 すると、安藤さんまでもが「そうそう、ポスタービジュアルの縁側の写真も劣化版の『海街diary』みたいなね…」と同調。 続けてリリーさんが「あのポスタービジュアルの家族の笑顔と『万引き家族』ってタイトルみると、ソフトバンクの新しい家族割りみたいだよな」と話すと笑いに包まれた。 お茶目なリリーさんに現場はさぞ和んだことだろう。 「そしたら、リリーさんから『サクラ起きろ!』とメールがすごい来ていて、マネージャーさんには、真っ暗にして寝ていた部屋で『パルムドールです!』と言われて…それですぐにTVをつけてニュースが流れているをみて、これは残さなきゃとフィルムのカメラでその画面を撮りました(笑)」と、受賞の瞬間をふり返った。 なぜだ?』ということ。 それは、そういう作品は、興行として成立しにくいという判断を、日本の大きな興行会社をしてきたから。 それは日本の映画の幅を狭くしていると自覚はしていました」と語った。 しかし、パルムドール受賞という最大級の結果に、様々な反響が寄せられるようになり、是枝監督は「21年ぶりの(日本映画の)パルムドールということで、思った以上に取り上げられて、普段、映画について語らない人たちもこの映画について語る状況になって、一部で、僕と僕の映画が物議を醸しているかのような状況になっていますが」と、是枝監督を取り巻く状況が一変したことを明かしつつも、「それはこの映画が、通常の枠を超えて多くの人のところに届いているのだなと個人的には前向きに捉えています」とコメントしてみせた。 海外でも非常に高い評価を得た本作。 今回の受賞によって、日本と海外の距離が縮まったようにも感じる。 なにより映画好きの人は、カンヌの舞台裏などを監督のコメントからも知ることができ、作品以外にも注目したい点は盛りだくさんだ。 そんな魅力満載の『万引き家族』をぜひ劇場で。 『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。 《text:cinemacafe. net》.

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映画万引き家族の亜紀のバイト(仕事)がヤバイ!4番さんとの関係は?

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最新の状況は公式サイトにてご確認下さい。 万引き家族のあらすじ 高層マンションの谷間に、まるで取り残されたかのようにひっそりと建つ風が吹けば壊れそうな平屋。 柴田初枝という老婆が暮らすその平屋に、初枝の年金目当てで治・信代の息子夫婦と孫の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んできます。 かくして、年金で足りない分を万引きで補うという5人での生活が始まります。 そんな社会の底を這うような生活をしていても、なぜか常に笑いは絶えず、お互いに口は悪いながらも仲良く暮らしていました。 そんなとある冬の日、近所の団地の廊下に震える少女・ゆりを見つけた治が、彼女を家に連れ帰ってきます。 全身傷だらけのゆりを見て、はじめは嫌な顔をしていた信代でしたが、やがて自分の娘として育てることを決意します。 あらすじを見ると日本社会の孤独や闇といった重たい雰囲気を感じてしまいますが、それでも観ているうちに気付いたらスクリーンから目が離せなくなっているそんな作品です。 万引き家族の注目ポイント スポンサードリンク 最大の注目ポイントは、なんといっても第71回カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞したということでしょう。 ニュースなどでも大々的に取り上げられ話題になりましたね。 邦画の受賞は1997年公開の『うなぎ』(今村昌平監督)以来21年ぶりの快挙です! 脚本・監督・編集をしたのは是枝裕和さん。 是枝監督については、もう映画ファンには説明不要でしょうし、映画をあまり観ない方でもその名前はご存知なのではないでしょうか? 今作でのパルムドール受賞の他にも、日本アカデミー賞最優秀賞6冠を達成し、ヴェネティア国際映画祭コンペティション部門正式出品された『三度目の殺人』や第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『そして父になる』などを監督された日本を代表する映画監督のひとりです。 その監督が、今作の構想に10年を掛けたというんですから、これは見逃せないですよね! また、この作品、出演している方たちが超豪華なんです! 盗みしかできないが、情が深くなぜか憎めない父親・柴田治を演じるのは、リリー・フランキーさん。 THE ALFEEの高見沢俊彦さんに歌詞を提供したり、自身の体験を基に書かれた長編小説『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』が映画・ドラマ化されたりと、俳優業以外にも実に多彩な顔を持つ方ですね。 第36回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞された『そして父になる』や『海街diary』など是枝作品にも度々出演されています。 治の妻・信代役には、安藤サクラさん。 『百円の恋』で、第39回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したり、2018年10月から放送開始のNHK連続テレビ小説『まんぷく』にヒロインとして出演が決まった演技派女優さんです。 また、父親に俳優の奥田瑛二さん、母親にエッセイストの安藤和津さんという芸能一家に育った方でもあるんですね。 加えて旦那さんも俳優の柄本佑さんです。 信代の妹の亜紀役にNHK連続テレビ小説『あまちゃん』への出演をきっかけにブレイクした松岡茉優さん。 亜紀が働く店の常連客で、亜紀と次第に心を通わせていく通称「4番さん」という役には、映画にテレビドラマに大活躍中の池松壮亮さん。 そして祖母の初枝役には、圧倒的演技力で存在感を放つ大女優・樹木希林さん。 そのほかにも、緒形直人さん、森口瑤子さん、柄本明さん、高良健吾さん、池脇千鶴さんと思わず「おお、すごい」とつぶやいてしまいそうになる豪華俳優陣が出演しています。 そしてさらに、伝説的バンド『はっぴいえんど』や坂本龍一さん、高橋幸宏さんと結成された『YMO』などで活躍されている音楽会の重鎮・細野晴臣さんが音楽を担当されているのにも大注目です。

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万引き家族

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解説 「三度目の殺人」「海街diary」の是枝裕和監督が、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描いたヒューマンドラマ。 2018年・第71回カンヌ国際映画祭で、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなる最高賞のパルムドールを受賞したほか、第91回アカデミー賞では日本映画では10年ぶりとなる外国語映画賞ノミネートを果たすなど、海外でも高い評価を獲得。 第42回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む8部門で最優秀賞を受賞した。 東京の下町。 高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。 彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。 そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。 そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。 息子とともに万引きを繰り返す父親・治にリリー・フランキー、初枝役に樹木希林と是枝組常連のキャストに加え、信江役の安藤サクラ、信江の妹・亜紀役の松岡茉優らが是枝作品に初参加した。 2018年製作/120分/PG12/日本 配給:ギャガ スタッフ・キャスト ケン・ローチ監督と同様、是枝裕和監督は貧困の問題をたびたび扱ってきた。 共通するのは、低所得ないし無所得の庶民の視点から制度の不備や社会の非情を明らかにしつつ、家族やコミュニティの非力だが確かな思いやりと絆に希望をつなぐ点だ。 この「万引き家族」に、元々内包されていたが今のコロナの時代に観るとより鮮明になる要素があるとすれば、彼らを貧困状態に追い込む制度も社会も問題だらけだが、そうした状況を温存させているのは民主主義社会を構成する有権者の私たち一人一人という不都合な真実だ。 万引き家族たちは可哀想だが健気に助け合って感動!ではなく、こんな社会を保つのも変えるのも自分なのだ、という視点を持ちたい。 家族とは何か、という問いはあまりにも多くなされているものだが、是枝監督の描く家族は常にその存在に揺らぎがある。 家族であるかどうかギリギリの線を常についてくるというか。 それによって家族とは何かという輪郭を浮かび上がらせる。 家族であることが自明ではない共同体が、家族としてもし機能するなら、それにはどんなことが必要なのか。 『誰も知らない』の母親は子ども達を見捨てたが、なおも彼らは家族であるのか。 『そして父になる』は育てた子どもが実は血のつながらない他人だった、それは家族であるのか。 あるいは『ディスタンス』で浅野忠信が演じた元新興宗教団体の信者は、教祖はお父さんみたいな人だったと言う。 家族と単なる共同体の違いはなんだろうか。 経済的困窮という理由で一緒に暮らす本作の家族は、ふとしたきっかけでバラバラにされてしまう。 彼らは家族だったのか、ただの共同体だったのか。 問いに答えはなく、監督は見つめるのに。 安易に答えを出せないことが監督の誠実さの現れだ。 多くの人が口をそろえて言う通り、安藤サクラはすげえなあ。 ほかのキャストもツワモノ揃いでみごとだと思う。 ただ、どこかに作品が、セリフのひとつひとつが、演者に頼りすぎているような違和感も覚えた。 世の中から見向きもされない人たちに光を当てている意図はわかるのだが、さすがに名演技に、映画的なロケーションと撮影に、役者そのものの魅力に負い過ぎてはいないだろうか。 例えば風俗に通い詰める聾唖の男性が池松壮亮だと分かったあのシーンで、自分は引いてしまった。 あそこにナイーブ風な男前が現れてしまった時点で、見栄えのいいファンタジーになってしまっていないか。 それが映画だもの、と言われてしまえばそれまでだが、社会的に阻害されている者を描くには作品自体がカッコよすぎないか。 好みの問題でしかないかも知れないが、どこかしっくりしないものを抱えて劇場を出ました。

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