ジメチルイソプロピルアズレン 市販薬。 アズレン

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ジメチルイソプロピルアズレン 市販薬

1.アズノール軟膏の特徴 まずはアズノール軟膏の特徴をざっくりと紹介します。 アズノール(アズレン)軟膏は、効果も副作用も「穏やか」であることが一番の特徴です。 皮膚トラブルに対して軟膏を処方するというと、「ステロイド」が代表的です。 ストロイドは悪い薬ではありませんが、効果がしっかりとある反面、副作用も時として出てしまうこともあります。 それに対してアズノールは、効果は穏やかだけども副作用も非常に少ないという特徴があります。 アズノールは、その原料が植物性の物質であり、天然のものです。 具体的にはカミツレというヨーロッパ原産のキク科の植物に含まれるグアイアズレン(ジメチルイソプロピルアズレン)が原料となっています。 そのため、副作用はほとんどなく、ほぼ全身に使用できます(眼球などは除く)し、赤ちゃんにも使用することが可能です。 アズノールは効果も穏やかです。 アズノールには ・抗炎症作用(炎症を抑える作用) ・創傷保護作用(傷を保護する作用) ・抗アレルギー作用(アレルギーを抑える作用) がありますが、この全ての効果が弱めです。 そのため程度の重い皮膚疾患に対しては力不足であり、使用されるケースはほとんどが軽症の皮膚トラブルに限られます。 効果も穏やか、でも副作用も非常に少ない。 アズノール軟膏は端的に言えばこのような特徴を持った軟膏なのです。 【アズノール軟膏(アズレン)の特徴】 ・効果は全体的に弱め ・その分副作用も非常に少ない ・眼球などを除くほぼ全身に使用できる ・赤ちゃんにも安全に使用できる スポンサーリンク 2.アズノール軟膏はどんな疾患に用いるのか アズノール軟膏はどのような疾患に用いられるのでしょうか。 アズノール軟膏の添付文書には、次のように記載されています(2015年6月現在)。 【効能又は効果】 湿疹 熱傷・その他の疾患によるびらん及び潰瘍 かなりざっくりとした書き方ですが、臨床的には「軽度の皮膚トラブル」に用いることがほとんどです。 例えば、 ・赤ちゃんや高齢者の方のおむつかぶれ ・寝たきり患者さんの軽度の褥瘡 ・軽い熱傷 ・小さなびらん・潰瘍 などですね。 顔や唇、陰部や肛門周囲などデリケートな部分にも使えるため、アズノールは軽症の皮膚トラブルにはとても重宝します。 反対に重症度がある程度高い皮膚疾患であった場合は、アズノールでは力不足であり、ステロイドなどの別の軟膏を使うべき時もあります。 重症度が高いのにアズノールで治療してしまうと、創部がどんどんと悪化してしまうこともあるからです。 重症度の判断は、皮膚科医などの専門家が行うべきですので、医師の診察をしっかりと受け、最適な軟膏を処方してもらいましょう。 3.アズノール軟膏にはどのような作用があるのか このように主に軽症例に対して用いられるアズノール軟膏ですが、具体的にはどのような作用があるのでしょうか。 アズノールで報告されている皮膚への作用について紹介します。 アズノールには大きく分けると次の3つの作用があり、これらが皮膚症状を改善させていると考えられています。 抗炎症作用とは、炎症を抑えてくれるはたらきのことです。 炎症とは、発赤 (赤くなる)、熱感 (熱くなる)、腫脹(腫れる)、疼痛(痛みを感じる)の4つの徴候を生じる状態のことで、感染したり受傷したりすることで生じます。 またアレルギーで生じることもあります。 みなさんも身体をぶつけたり、ばい菌に感染したりして、身体がこのような状態になったことがあると思います。 これが炎症です。 皮膚に炎症が起こることを皮膚炎と呼びます。 皮膚炎も外傷でも生じるし、ばい菌に感染することでも生じるし、アレルギーでも生じます。 どのような原因であれ、炎症そのものを抑えてくれるのが抗炎症作用です。 アズノールは抗炎症作用により、発赤・熱感・腫脹・疼痛を和らげてくれます。 ちなみに抗炎症作用を持つ軟膏というとステロイド軟膏が代表的です。 ステロイドは確実な抗炎症作用を持ち、しっかりとした効果が期待できるため医療現場でもよく用いられていますが、反面で長期使用による副作用も決して軽視はできません。 皮膚の増殖を抑えることで皮膚を薄くしてしまったり、免疫系のはたらきを抑えてしまうことでばい菌に感染しやすくなってしまうこともあります。 ステロイド軟膏と比べるとアズノールの抗炎症作用は非力だと言わざるをえません。 しかしアズノールは、その分安全性に優れています。 長期使用をしても安全でありステロイドのような副作用が出ることはありません。 そのため、皮膚の炎症が生じている方で、軽症の方であったり、長期にわたる軟膏塗布が予測される方には、アズノールが用いられやすい傾向にあります。 ちなみに余談ですが、患者さんの中にはステロイドを過剰に怖がってしまう方がいますが、ステロイドは知識のしっかりある医師の元で正しく使用すれば、決して怖いものではありません。 むしろ病気を早く治してくれる頼もしい薬です。 皮膚状態に応じてアズノールを使ったりステロイドを使ったり、上手に使い分けることで早く確実に治す事が出来ます。 イメージだけで「ステロイドはイヤだ」と毛嫌いするのではなく、正しい知識を持って必要な時にはしっかりと使って頂きたいと思っております。 これは他の軟膏でも同様なのですが、アズノールを塗ることによって傷口が軟膏で覆われるため、創傷部を保護し、治癒を促す作用があります。 また、アズノール軟膏、原料であるグアイアズレンの他に「ラノリン」と「ワセリン」という物質が一緒に入っており、これらも創傷保護に一役買ってくれます。 ラノリンはヒツジの毛から取れる脂です。 ヒトの皮膚表面に存在する脂分と成分が似ているためアズノール軟膏を身体になじみやすくしてくれます。 また保湿効果があることが知られています。 ワセリンは保湿効果や撥水効果(水をはじく)があり、傷口に異物が侵入するのを防いでくれます。 アズノール軟膏は、医療現場ではよく臀部(おしり)や陰部の周囲の皮膚トラブルに用いられます。 臀部や陰部の周囲に傷が出来てしまうと、その傷が便や尿などで汚染されてしまい、そのせいでなかなか治らなくなってしまいます。 そこで撥水効果のある軟膏を使うと、便や尿をはじいてくれやすくなるため、治りやすくなるのです。 アズノール軟膏の非常に軽い抗アレルギー作用と保湿作用から、アレルギー性の皮膚疾患に対して補助的な目的として使用することはありますが、メインでアズノール軟膏を使うことはほとんどありません。 スポンサーリンク 4.アズノール軟膏の用法・用量と剤形 アズノール軟膏は、 アズノール軟膏0. 033%( ジメチルイソプロピルアズレン) 20g アズノール軟膏0. 033%( ジメチルイソプロピルア ズレン) 500g の2つがあります。 20gはチューブに入っており、500gは壺のようなプラスチック容器に入っています。 アズノール軟膏の使い方は、 通常、症状により適量を1日数回塗布する と書かれており、かなりざっくりとした使い方が指示されています。 実際は創部の状態や場所によって回数や量は異なるため、主治医の指示に従いましょう。 薬効自体は一回塗布すれば1日以上持ちますが、部位的にすぐに軟膏が落ちてしまう部位であれば、1日に何度も塗らないといけないでしょうし、そうでなければ1日1回の塗布で充分なこともあります。 5.アズノール軟膏の使用期限はどれくらい? アズノール軟膏の使用期限って、どのくらいの長さなのでしょうか。 「家に数年前に処方してもらった軟膏があるんだけど、これってまだ使えますか?」 このような質問は患者さんから時々頂きます。 これは保存状態によっても異なってきますので、一概に答えることはできませんが、製薬会社による記載では「3年」となっています。 また、アズノール軟膏の時間による経過を追っていったところ、3年6か月までは規格の濃度以上を保っていたという報告もありますので、これもひとつの目安にはなります。 なおアズノールは基本的には室温・遮光で保存するものですので、この状態で保存していたのであれば「3年」は持つと考えることができます。 反対に光などを浴びると徐々に成分が分解されることが分かっているため、暑い場所や光を浴びる場所で保存していた場合は、3年未満でも効能が失われている可能性があります。 6.アズノール軟膏が向いている人は? 以上から考えて、アズノール軟膏が向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。 アズノール軟膏の特徴をおさらいすると、 ・効果は全体的に弱め ・その分副作用も非常に少ない ・眼球などを除くほぼ全身に使用できる ・赤ちゃんにも安全に使用できる というものでした。 ここから、「軽症の皮膚疾患」であり、「安全性を優先して治療したい場合」には向いている軟膏であると言えそうです。 また副作用の少なさから、皮膚の過敏な部分(陰部、顔面など)や皮膚が敏感な方(赤ちゃんなど)に使用する場合にも使いやすいお薬だと言えます。 7.アズノール軟膏の薬価 アズノール軟膏の薬価はどれくらいなのでしょうか。 薬価は2年に1回改訂されますが、2015年5月の薬価基準収載では次のように薬価が設定されています。 アズノール軟膏0. 033% 10g 29. 50円(ジェネリック:24. 00円) 2015年6月現在.

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アズノール軟膏と同じような市販薬はあるのか

ジメチルイソプロピルアズレン 市販薬

1.アズノール軟膏の特徴 まずはアズノール軟膏の特徴をざっくりと紹介します。 アズノール(アズレン)軟膏は、効果も副作用も「穏やか」であることが一番の特徴です。 皮膚トラブルに対して軟膏を処方するというと、「ステロイド」が代表的です。 ストロイドは悪い薬ではありませんが、効果がしっかりとある反面、副作用も時として出てしまうこともあります。 それに対してアズノールは、効果は穏やかだけども副作用も非常に少ないという特徴があります。 アズノールは、その原料が植物性の物質であり、天然のものです。 具体的にはカミツレというヨーロッパ原産のキク科の植物に含まれるグアイアズレン(ジメチルイソプロピルアズレン)が原料となっています。 そのため、副作用はほとんどなく、ほぼ全身に使用できます(眼球などは除く)し、赤ちゃんにも使用することが可能です。 アズノールは効果も穏やかです。 アズノールには ・抗炎症作用(炎症を抑える作用) ・創傷保護作用(傷を保護する作用) ・抗アレルギー作用(アレルギーを抑える作用) がありますが、この全ての効果が弱めです。 そのため程度の重い皮膚疾患に対しては力不足であり、使用されるケースはほとんどが軽症の皮膚トラブルに限られます。 効果も穏やか、でも副作用も非常に少ない。 アズノール軟膏は端的に言えばこのような特徴を持った軟膏なのです。 【アズノール軟膏(アズレン)の特徴】 ・効果は全体的に弱め ・その分副作用も非常に少ない ・眼球などを除くほぼ全身に使用できる ・赤ちゃんにも安全に使用できる スポンサーリンク 2.アズノール軟膏はどんな疾患に用いるのか アズノール軟膏はどのような疾患に用いられるのでしょうか。 アズノール軟膏の添付文書には、次のように記載されています(2015年6月現在)。 【効能又は効果】 湿疹 熱傷・その他の疾患によるびらん及び潰瘍 かなりざっくりとした書き方ですが、臨床的には「軽度の皮膚トラブル」に用いることがほとんどです。 例えば、 ・赤ちゃんや高齢者の方のおむつかぶれ ・寝たきり患者さんの軽度の褥瘡 ・軽い熱傷 ・小さなびらん・潰瘍 などですね。 顔や唇、陰部や肛門周囲などデリケートな部分にも使えるため、アズノールは軽症の皮膚トラブルにはとても重宝します。 反対に重症度がある程度高い皮膚疾患であった場合は、アズノールでは力不足であり、ステロイドなどの別の軟膏を使うべき時もあります。 重症度が高いのにアズノールで治療してしまうと、創部がどんどんと悪化してしまうこともあるからです。 重症度の判断は、皮膚科医などの専門家が行うべきですので、医師の診察をしっかりと受け、最適な軟膏を処方してもらいましょう。 3.アズノール軟膏にはどのような作用があるのか このように主に軽症例に対して用いられるアズノール軟膏ですが、具体的にはどのような作用があるのでしょうか。 アズノールで報告されている皮膚への作用について紹介します。 アズノールには大きく分けると次の3つの作用があり、これらが皮膚症状を改善させていると考えられています。 抗炎症作用とは、炎症を抑えてくれるはたらきのことです。 炎症とは、発赤 (赤くなる)、熱感 (熱くなる)、腫脹(腫れる)、疼痛(痛みを感じる)の4つの徴候を生じる状態のことで、感染したり受傷したりすることで生じます。 またアレルギーで生じることもあります。 みなさんも身体をぶつけたり、ばい菌に感染したりして、身体がこのような状態になったことがあると思います。 これが炎症です。 皮膚に炎症が起こることを皮膚炎と呼びます。 皮膚炎も外傷でも生じるし、ばい菌に感染することでも生じるし、アレルギーでも生じます。 どのような原因であれ、炎症そのものを抑えてくれるのが抗炎症作用です。 アズノールは抗炎症作用により、発赤・熱感・腫脹・疼痛を和らげてくれます。 ちなみに抗炎症作用を持つ軟膏というとステロイド軟膏が代表的です。 ステロイドは確実な抗炎症作用を持ち、しっかりとした効果が期待できるため医療現場でもよく用いられていますが、反面で長期使用による副作用も決して軽視はできません。 皮膚の増殖を抑えることで皮膚を薄くしてしまったり、免疫系のはたらきを抑えてしまうことでばい菌に感染しやすくなってしまうこともあります。 ステロイド軟膏と比べるとアズノールの抗炎症作用は非力だと言わざるをえません。 しかしアズノールは、その分安全性に優れています。 長期使用をしても安全でありステロイドのような副作用が出ることはありません。 そのため、皮膚の炎症が生じている方で、軽症の方であったり、長期にわたる軟膏塗布が予測される方には、アズノールが用いられやすい傾向にあります。 ちなみに余談ですが、患者さんの中にはステロイドを過剰に怖がってしまう方がいますが、ステロイドは知識のしっかりある医師の元で正しく使用すれば、決して怖いものではありません。 むしろ病気を早く治してくれる頼もしい薬です。 皮膚状態に応じてアズノールを使ったりステロイドを使ったり、上手に使い分けることで早く確実に治す事が出来ます。 イメージだけで「ステロイドはイヤだ」と毛嫌いするのではなく、正しい知識を持って必要な時にはしっかりと使って頂きたいと思っております。 これは他の軟膏でも同様なのですが、アズノールを塗ることによって傷口が軟膏で覆われるため、創傷部を保護し、治癒を促す作用があります。 また、アズノール軟膏、原料であるグアイアズレンの他に「ラノリン」と「ワセリン」という物質が一緒に入っており、これらも創傷保護に一役買ってくれます。 ラノリンはヒツジの毛から取れる脂です。 ヒトの皮膚表面に存在する脂分と成分が似ているためアズノール軟膏を身体になじみやすくしてくれます。 また保湿効果があることが知られています。 ワセリンは保湿効果や撥水効果(水をはじく)があり、傷口に異物が侵入するのを防いでくれます。 アズノール軟膏は、医療現場ではよく臀部(おしり)や陰部の周囲の皮膚トラブルに用いられます。 臀部や陰部の周囲に傷が出来てしまうと、その傷が便や尿などで汚染されてしまい、そのせいでなかなか治らなくなってしまいます。 そこで撥水効果のある軟膏を使うと、便や尿をはじいてくれやすくなるため、治りやすくなるのです。 アズノール軟膏の非常に軽い抗アレルギー作用と保湿作用から、アレルギー性の皮膚疾患に対して補助的な目的として使用することはありますが、メインでアズノール軟膏を使うことはほとんどありません。 スポンサーリンク 4.アズノール軟膏の用法・用量と剤形 アズノール軟膏は、 アズノール軟膏0. 033%( ジメチルイソプロピルアズレン) 20g アズノール軟膏0. 033%( ジメチルイソプロピルア ズレン) 500g の2つがあります。 20gはチューブに入っており、500gは壺のようなプラスチック容器に入っています。 アズノール軟膏の使い方は、 通常、症状により適量を1日数回塗布する と書かれており、かなりざっくりとした使い方が指示されています。 実際は創部の状態や場所によって回数や量は異なるため、主治医の指示に従いましょう。 薬効自体は一回塗布すれば1日以上持ちますが、部位的にすぐに軟膏が落ちてしまう部位であれば、1日に何度も塗らないといけないでしょうし、そうでなければ1日1回の塗布で充分なこともあります。 5.アズノール軟膏の使用期限はどれくらい? アズノール軟膏の使用期限って、どのくらいの長さなのでしょうか。 「家に数年前に処方してもらった軟膏があるんだけど、これってまだ使えますか?」 このような質問は患者さんから時々頂きます。 これは保存状態によっても異なってきますので、一概に答えることはできませんが、製薬会社による記載では「3年」となっています。 また、アズノール軟膏の時間による経過を追っていったところ、3年6か月までは規格の濃度以上を保っていたという報告もありますので、これもひとつの目安にはなります。 なおアズノールは基本的には室温・遮光で保存するものですので、この状態で保存していたのであれば「3年」は持つと考えることができます。 反対に光などを浴びると徐々に成分が分解されることが分かっているため、暑い場所や光を浴びる場所で保存していた場合は、3年未満でも効能が失われている可能性があります。 6.アズノール軟膏が向いている人は? 以上から考えて、アズノール軟膏が向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。 アズノール軟膏の特徴をおさらいすると、 ・効果は全体的に弱め ・その分副作用も非常に少ない ・眼球などを除くほぼ全身に使用できる ・赤ちゃんにも安全に使用できる というものでした。 ここから、「軽症の皮膚疾患」であり、「安全性を優先して治療したい場合」には向いている軟膏であると言えそうです。 また副作用の少なさから、皮膚の過敏な部分(陰部、顔面など)や皮膚が敏感な方(赤ちゃんなど)に使用する場合にも使いやすいお薬だと言えます。 7.アズノール軟膏の薬価 アズノール軟膏の薬価はどれくらいなのでしょうか。 薬価は2年に1回改訂されますが、2015年5月の薬価基準収載では次のように薬価が設定されています。 アズノール軟膏0. 033% 10g 29. 50円(ジェネリック:24. 00円) 2015年6月現在.

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褥瘡(床ずれ)外用剤|株式会社ナチュラルファーマシー ファミリー薬局

ジメチルイソプロピルアズレン 市販薬

アズノール軟膏(一般名:アズレン)は、1958年から発売されている皮膚潰瘍治療薬です。 安全性に非常に優れる外用剤で皮膚への刺激も少ないため、主に軽症の皮膚疾患を中心に広く処方されています。 眼以外の身体のどこにでも塗る事ができますし、肌が敏感な赤ちゃんにも安心して用いる事が出来ます。 幅広く使われているお薬ですので、 「薬局やドラッグストアで同じようなものを購入できないのか」 「市販薬に同じようなものはないのか」 と患者さんから相談される事もあります。 ではアズノール、あるいはアズノールと似た成分を持つ外用剤は市販薬として購入できるのでしょうか。 ここではアズノールは市販薬として売っているのかをお答えしたいと思います。 1.アズノールの市販薬はあるのか アズノールは市販薬として販売されているのでしょうか。 結論から言ってしまうと、アズノール軟膏と同じものは市販されておらず、薬局やドラッグストアで購入する事は出来ません。 そのため、もしアズノール軟膏が必要な場合は、病院を受診して診察医に「この患者さんの治療にはアズノール塗布が必要である」と判断してもらわないと入手する事は出来ません。 アズノールは「アズレン」という植物由来の成分から作られています。 より具体的に言うと、カミツレ(カモミール)というヨーロッパ原産のキク科の植物に含まれるアズレンをもとに作られた「グアイアズレン(ジメチルイソプロピルアズレン)」が原料となっています。 この「グアイアズレン」が配合されている市販の軟膏・クリームはあります。 しかし含有されているグアイアズレンの濃度もはっきり分からず、またその他の成分も多く配合されているため、アズノールと同じ効果が得られるかというと疑問が残ります。 例えば市販のクリームでアズレン(グアイアズレン)を含んでいるものは次のようなものがあります。 グアイアズレンを含んではいますがその濃度は不明で、またその他の成分も多く含んでいますので、アズノール軟膏と同じ効果を期待するのは難しいかもしれません。 このように、アズノール軟膏と全く同じ成分からなる外用市販薬はないのが現状です。 しかし一方でアズノールと同じ成分を含む、• うがい液• 口内軟膏• 坐薬 は市販薬がありますので、このような用途でアズノールを用いたいのであればこれは市販のものを買う事が出来ます。 アズノール(アズレン)には、• 抗炎症作用(炎症を抑える作用)• 創傷保護作用(傷を保護する作用)• 抗アレルギー作用(アレルギーを抑える作用) といった作用があります。 そのため、皮膚の潰瘍を治療するという用途以外にも、うがい液や口内軟膏として用いて口腔内の炎症を抑えたり、胃薬として用いて胃炎を抑えたりする作用も期待できるのです。 例えば、一例として次のような市販薬があります。 2.アズノール軟膏と似た作用を持つ市販薬はないの? ではアズノールと全く同じではなくても、アズノールに比較的近い作用を持つ外用剤は市販されていないのでしょうか。 アズノールは主に、• 抗炎症作用(炎症を抑える作用)• 創傷保護作用(傷を保護する作用)• 抗アレルギー作用(アレルギーを抑える作用) といった作用を持ちます。 そして臨床でアズノール軟膏が処方されるのは、特に1番目の炎症を抑える作用を期待したものになります。 更に2番目の創傷保護作用は、基剤がワセリンなど保湿力の高いものであればある程度補えます。 アズノールは安全性の高さも利点ですので、以上から考えると「安全性が高く、穏やかに炎症を抑えてくれる市販の外用剤」という視点でアズノール軟膏と似たようなものはないのか考えてみましょう。 実は、同じくキク科の植物であるキンセンカ(カレンドラ)にも、抗炎症作用がある事が知られています。 カミツレもキンセンカも、昔から民間療法として火傷や擦り傷といった皮膚トラブルの治療に使われていたそうです。 カミツレとキンセンカに含まれる抗炎症作用を持つ成分は、全く同じ作用機序で効くわけではありませんが、• 植物由来の成分であり安全性が高い• 穏やかな抗炎症作用を持つ という点では共通しています。 カミツレとキンセンカを含む市販の外用剤として、例えばこのようなものもあります。 アロベビークリームは保湿作用に優れる成分を多く含んでおり、バリアのように覆って皮膚を守る事で皮膚状態を整えます。 また配合されている「セイヨウニワトコ」のエキスは、穏やかながら炎症を抑える作用も多少有しているため、穏やかな抗炎症作用を持ち、保湿作用に優れ、かつ安全性が高い、という点ではアズノールとある程度共通しているでしょう。 3.皮膚トラブルは医師に相談しましょう 残念ながらアズノール軟膏と全く同じ主成分からなる市販薬はありません。 似たようなものとして前項でいくつか紹介しましたが、これらもアズノールと全く同じようなはたらきをするわけではありません。 全く同じような効き方ではない以上、そのクリームが本当に自分の皮膚状態にあっているのかは分かりませんし、更にアズノールと比べてかなり高価です。 一方で保険診療で処方してもらうアズノールは、専門家である皮膚科医が皮膚状態を見て処方するわけですから、高い精度で皮膚状態に適したものと言えますし、1本(20g)で50円程度ととても安価です。 実際はその1~3割負担ですので、1本5~15円程度で処方してもらう事が出来ます。 こう考えると診察料などを含めても、受診した方が金銭的にも優れている事が分かります。 市販薬ではなく処方薬のため、欲しいと言えば処方してもらえるものではなく、医師が治療に必要と判断しなければ処方してもらえませんが、本当にアズノールが必要な状態なのであれば、病院を受診して医師に処方してもらった方が安価ですし、何よりも正しい診断に基づいた正しい治療を行えます。 お忙しい方は、なかなか受診する時間が取れない事もあり、つい「市販薬で何とかならないかな」と考えてしまうと思います。 しかし皮膚のトラブルで悩んでいるのであれば自分の不正確な診断で市販薬を塗るのではなく、出来るだけ時間を作って皮膚科を受診するようにしましょう。 カテゴリー• 247•

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