ダビガトラン。 プラザキサ(ダビガトラン)の作用機序:抗凝固薬

血液・呼吸器内科のお役立ち情報:ダビガトラン:抗トロンビン薬(6)

ダビガトラン

詳しい薬理作用 脳梗塞などの血栓症はなんらかの要因によって血栓(血の塊)ができ血管を詰まらせることによって引き起こされる。 体内では出血が起こった際、血液の流出を防ぐ「止血」という仕組みが働くがこの止血によって血栓が形成される。 止血には血小板による一次止血(血小板血栓)と血液凝固因子(血液を固める要因となる物質)が次々と反応を引き起こしていき最終的にフィブリンという物質が関わることでできる二次止血(フィブリン血栓)がある。 フィブリン血栓は内因性(血管内の凝固因子で起こる凝固)と外因性(破壊された組織からの成分から始まる凝固)のルートで次々と反応が起こり、この2つのルートが合流を経てさらに血液凝固因子のひとつ第Xa因子(FXa)によってプロトロンビンからトロンビンという物質が変換される。 このトロンビンはフィブリノーゲンという物質をフィブリンへ変換させ、最後にフィブリンの網の膜が血小板による血栓をおおい固めることで血栓が形成される。 本剤(ダビガトラン)は血液凝固因子の一つであるトロンビン(第IIa因子)の活性部位に結合し、トロンビンの働きを阻害することで血液凝固の過程を阻害し、血栓の元となる物質であるフィブリンの産生を抑えて抗凝固作用をあらわす。 なお、経口(内服薬)の抗凝固薬としては長年、ワルファリンカリウム(主な商品名:ワーファリン)が治療薬の中心を担ってきたが、本剤やなどは近年新しく開発された経口の抗凝固薬に分類され、直接作用型経口抗凝固薬( Direct Oral Anti coagulants)を略して DOACと呼称する場合もある。 抗凝固薬による治療では出血性の合併症への懸念が少なからずあるが、本剤には一般的に頭蓋内出血への危険性がより少ないなどの有用性も確認されている。 一方で本剤(ダビガトラン)の注意として腎機能が低下していたり本剤の血液濃度を高める薬剤を併用している場合などにおいては、出血などのリスクが高くなることが考えられ、服用開始前及び定期的な腎機能検査の実施、併用薬の確認などが重要となる。 主な副作用や注意点• 出血傾向• あおあざができやすい、皮下や歯ぐきの出血、鼻血などの症状がみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する• 消化器障害• 消化不良、食道炎、吐き気などがあらわれる場合がある• 間質性肺炎• 頻度は非常に稀である• 息切れ・息苦しさ、空咳が出る、発熱などがみられこれらの症状が急に出現したり、持続したりする• 上記のような症状がみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する• 肝機能障害• 頻度は非常に稀とされるが、急性肝不全などがあらわれる場合がある• 倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸、発疹、吐き気、痒みなどがみられ、症状が続く場合には放置せず、医師や薬剤師に連絡する• 手術や抜歯などの出血を伴う可能性がある治療を受ける場合の注意• 事前に担当の医師に相談する.

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ダビガトラン:プラザキサ

ダビガトラン

詳しい薬理作用 脳梗塞などの血栓症はなんらかの要因によって血栓(血の塊)ができ血管を詰まらせることによって引き起こされる。 体内では出血が起こった際、血液の流出を防ぐ「止血」という仕組みが働くがこの止血によって血栓が形成される。 止血には血小板による一次止血(血小板血栓)と血液凝固因子(血液を固める要因となる物質)が次々と反応を引き起こしていき最終的にフィブリンという物質が関わることでできる二次止血(フィブリン血栓)がある。 フィブリン血栓は内因性(血管内の凝固因子で起こる凝固)と外因性(破壊された組織からの成分から始まる凝固)のルートで次々と反応が起こり、この2つのルートが合流を経てさらに血液凝固因子のひとつ第Xa因子(FXa)によってプロトロンビンからトロンビンという物質が変換される。 このトロンビンはフィブリノーゲンという物質をフィブリンへ変換させ、最後にフィブリンの網の膜が血小板による血栓をおおい固めることで血栓が形成される。 本剤(ダビガトラン)は血液凝固因子の一つであるトロンビン(第IIa因子)の活性部位に結合し、トロンビンの働きを阻害することで血液凝固の過程を阻害し、血栓の元となる物質であるフィブリンの産生を抑えて抗凝固作用をあらわす。 なお、経口(内服薬)の抗凝固薬としては長年、ワルファリンカリウム(主な商品名:ワーファリン)が治療薬の中心を担ってきたが、本剤やなどは近年新しく開発された経口の抗凝固薬に分類され、直接作用型経口抗凝固薬( Direct Oral Anti coagulants)を略して DOACと呼称する場合もある。 抗凝固薬による治療では出血性の合併症への懸念が少なからずあるが、本剤には一般的に頭蓋内出血への危険性がより少ないなどの有用性も確認されている。 一方で本剤(ダビガトラン)の注意として腎機能が低下していたり本剤の血液濃度を高める薬剤を併用している場合などにおいては、出血などのリスクが高くなることが考えられ、服用開始前及び定期的な腎機能検査の実施、併用薬の確認などが重要となる。 主な副作用や注意点• 出血傾向• あおあざができやすい、皮下や歯ぐきの出血、鼻血などの症状がみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する• 消化器障害• 消化不良、食道炎、吐き気などがあらわれる場合がある• 間質性肺炎• 頻度は非常に稀である• 息切れ・息苦しさ、空咳が出る、発熱などがみられこれらの症状が急に出現したり、持続したりする• 上記のような症状がみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する• 肝機能障害• 頻度は非常に稀とされるが、急性肝不全などがあらわれる場合がある• 倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸、発疹、吐き気、痒みなどがみられ、症状が続く場合には放置せず、医師や薬剤師に連絡する• 手術や抜歯などの出血を伴う可能性がある治療を受ける場合の注意• 事前に担当の医師に相談する.

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NOACの使い分けや比較。抗凝固薬のプラザキサは最強で安全?

ダビガトラン

プラザキサとは? まずは恒例名前の由来から。 一般名は ダビガトランになります。 プラザキサの作用機序を簡単に説明すると 「血液凝固因子の1つトロンビンの働 きを邪魔することで 血栓が作られるのを抑える」 となります。 それではまず心房細動と心原性脳塞栓症について簡 単にお話していきましょう。 心房細動と心原性脳塞栓症について 心房細動は不整脈の1つです。 心臓は洞結節と呼ばれる部分から発せられた電気的刺激により収縮するのですが、この刺激が消失せず 心房内で旋回(リエントリー)し、心臓が興奮しっぱなしの状態になることにより起こるのが心房細動です。 ある意味心臓はけいれんを起こしたような状態になってしまいますので、不規則に収縮することになり、血流が悪くなることで血栓ができやすくなってしまいます。 この心臓でできた血栓により起こるのが 心原性脳塞栓症です。 文字通り心臓にできた血栓が脳に運ばれて、脳内の血管が詰まってしまうタイプの脳梗塞になります。 脳ではなく心臓でできた血栓が原因のため突然発症します。 また症状は重いことが多いため、なんとしても予防する必要があります。 凝固系と線溶系について 続いて凝固系と線溶系についてお話していきます。 例えば血管が傷ついて出血したとします。 するとその出血を止めるため傷ついた場所に血小板が集まって塊を作りとりあえず止血します。 これを一時止血といいます。 一時止血はいわば応急処置であるため、これだけでは血液に流されてしまいます。 これが二次止血です。 今お話した一連の流れを凝固系といいます(上図左側。 クリックで拡大します)。 さて止血したのはいいですが、そこには血栓ができているため正直邪魔ですよね。 このままでは血流が悪くなってしまいます。 そこで登場するのがプラスミンです。 血管内に血栓ができるとt-PA(組織プラスミノーゲンアクチベーター)がプラスミノーゲンをプラスミンにします。 プラスミンはフィブリンを分解、つまり血栓を溶解する作用を持っています。 この一連の流れを線溶系(上図右側)と言います。 プラスミンは通常プラスミノーゲンとして存在しており、必要な時だけプラスミンになります。 当然ですよね。 血が止まらなくなってしまいますから。 スポンサーリンク プラザキサの作用機序と特徴 先ほどの図をもう一度見てみましょう。 最終的にフィブリンが作られるのを抑えれば血栓の形成を抑えることができます。 「ここに作用すればいいのでは?」と思われる部分がたくさんありますが、プラザキサが作用するのは トロンビンです。 プラザキサは トロンビンの働きを邪魔する作用を持ちます。 これにより血栓の生成を抑えることができるのです。 ちなみにプラザキサはそのままでは薬効を発揮せず、腸管から吸収された後にエステラーゼで加水分解されて初めて効果を発揮します。 このような特性を持った薬を プロドラッグといいます。 また、プラザキサは肝薬物代謝酵素による代謝を受けません。 腎排泄型の薬であり、約8割が尿中に排泄されます。 P-糖蛋白とは細胞内の薬物を細胞外に排出するポンプであり、これが阻害されるとプラザキサの血中濃度が上昇し、出血のリスクが高まります。 P-糖蛋白阻害剤には抗真菌薬のイトリゾールがあり、こちらは併用禁忌となっています。 他にもカルシウム拮抗薬のベラパミル、マクロライド系抗菌薬のクラリスロマイシン、抗不整脈薬のアミオダロン、キニジンなどがありこちらは併用注意となっています。 お薬手帳を忘れずに医師、薬剤師に見せるようにして下さい。 プラザキサの副作用 血液をサラサラにするわけですから、出血しやすくなるというのは想像に難くないと思われます。 そのため出血している方は禁忌となります。 青あざができたり、鼻 血や歯茎からの出血、血尿、血便などがみられた場合は直ちに医療機関を受診するようにして下さい。 また抜歯や内視鏡などの検査があったり、他の病院にかかる際は必ずプラザキサを服用していることを伝えるようにしましょう。 消化管出血や頭蓋内出血による死亡例も出ており、安全性速報( ブルーレター)も発出されているため注意が必要です。 これは不安を煽っているのではありません。 プラザキサは非常に優れた薬であり、適正に使用することでそのリスクを減らすことができるからです。 そのため投与開始前に出血傾向はないか、腎機能は問題ないか、他に抗血栓薬やP-糖蛋白阻害剤などを服用していないかなどを十分に確認した上で処方、服用開始後も継続して観察していきます。 十分な問診や検査が必要な理由をご理解頂けたでしょうか。 他にも消化不良や吐き気、下痢などの消化器症状が報告されており、また食道に留まってしまうと潰瘍を生じる可能性もあります。 なるべく食後、多めの水で服用するようにして下さい。 などの胃薬を併用することもあります。 プラザキサの注意事項 妊婦又は妊娠している可能性のある女性については禁忌ではありません。 ただ動物実験において胎児への移行が 認められており、 妊婦に 対 して使用経験がなく安 全性 が確立していないため基本は使用を控えます。 授乳についても動物実験 に お いて乳汁中への移行が報告されていますので服用中は授乳を避ける必要があります。 またプラザキサはその作用から出血しやすくなるため、手術前に一時的に服用を中止します。 添付文書上では手術の24時間以上前、大手術であれば48時間以上前までに中止とされていますが、これは医療機関によっても異なる場合があります。 主治医の指示に従うようにしましょう。 最後にプラザキサは吸湿性が高い、つまり 湿気に弱いので一包化はできません。 PTPシートのままもらうことになると思いますが、必ず服用直前にPTPシートから取り出すようにして下さい。 それではプラザキサについては以上とさせて頂きます。 最後まで読んで頂きありがとうございました。

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